「現代伝奇」タグアーカイブ

浅草鬼嫁日記8 あやかし夫婦は吸血鬼と踊る。 /友麻碧


浅草鬼嫁日記 八 あやかし夫婦は吸血鬼と踊る。 (富士見L文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

前巻の感想はこちらから


評価:★★★★☆
2020年3月刊。
こ、これは・・・・・・凜音人気爆上げ回なのでは??
茨姫と凜音の関係性を紐解く第8巻。今回も面白かったです。

☆あらすじ☆
千年の忠誠と思慕を胸に秘め、吸血の鬼と「最強の鬼嫁」は競い合う!
茨木真紀は、かつてあやかしの国を治めた鬼姫“茨木童子”の生まれ変わり。前世の夫“酒呑童子”だった天酒馨らとともに暮らす浅草で、毎年恒例のお祭り行事を心待ちにしていた。
しかしその喧騒の裏で、吸血鬼による事件が見え隠れしはじめる。前世の眷属で吸血の鬼である凛音を心配する真紀だが、その凛音に真紀自身が攫われてしまった。
浅草に帰るため、在りし日の仲間と刃を交える真紀。それはやがて、茨木童子と凛音が出会った千年前の勝負の日々を、二人に思い起こさせて——。

以下、ネタバレありの感想です。

続きを読む 浅草鬼嫁日記8 あやかし夫婦は吸血鬼と踊る。 /友麻碧

モノノケ踊りて、絵師が狩る。―月下鴨川奇譚― /水守糸子


モノノケ踊りて、絵師が狩る。 ―月下鴨川奇譚― (集英社オレンジ文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★★★
2020年2月刊。
これはやばい。やばい小説が出てきたぞ・・・!

怪奇現象を引き起こす妖怪画を探しだし、その憑き物落としを行う男女を描いた現代ファンタジー。
妖怪退治系のお話としても面白いのですが、本作で何よりも推したいのは「主人公二人の関係性」です。

過保護な兄と世話のやける妹のような「幼なじみ」の二人。
一見すると優しくて穏やかな雰囲気なのに、その奥底には荒れ狂うような執着と情念が秘められているのです。

誰よりも近くて、もどかしいほど遠い。そして遠いからこそ執着する。
届きそうで届かないものにこそ、人は必死に手を伸ばすのかもしれません。なりふり構わず、本音を隠して。

二人の関係に隠された業の深さを知れば、その運命的なしがらみに、読者はときめきが止まらなくなることでしょう。
はぁ、もう、どうしましょうか。私の胸の動悸がやばい。

あまりにも性癖に刺さる作品でした。
求める女と、つれない男。焦がれる男と、気づかぬ女。
そういうのお好きな人、ぜひ読みましょう。

☆あらすじ☆
江戸末期の絵師・月舟が描いた妖怪画には、本物が封じ込められているという。そして現代。月舟の子孫・詩子は、美大に通う学生だが、もうひとつの顔があった。散逸した月舟の妖怪画を探し、憑きものを落とす家業を継いでいたのだ。幼馴染みの青年・七森が持ち込んだ情報によると、月舟の絵を所有する画廊のオーナーが足を火で炙られるような痛みを訴えているらしく?
【目次】一 猫又/二 ろくろ首/三 面霊気/四 鬼女/結 無題

以下、ネタバレありの感想です。

続きを読む モノノケ踊りて、絵師が狩る。―月下鴨川奇譚― /水守糸子

―異能― /落葉沙夢


―異能― (MF文庫J)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★★☆
2020年1月刊。
第15回MF文庫Jライトノベル新人賞「審査員特別賞」受賞作。
面白かったです。というかコレは好きなやつだ!

とある街で繰り広げられる、異能を持つ少年少女のバトルロワイヤル。
なんというか「これぞ私が待ち続けていた現代伝奇!」って感じでした。こういうの読みたかったんだよ〜〜〜

世間の「裏側」で主人公たちが異能を使って色々やって、それが警察や市民などの「表側」の人々から謎多き怪奇事件として扱われる、みたいなやつ。
良いよね。そういうの大好きなんですよ。私の需要にがっちりハマッた作品でした。
1冊で綺麗に終わっているところも良かった。次回作も楽しみです。

☆あらすじ☆
この世界には確実に主人公側の特別な人間がいる。でも、それは僕じゃない。
自分の凡庸さを自覚している大迫祐樹(おおさこゆうき)には、成績優秀で野球部エースの赤根凜空(あかねりく)と学校一可愛い月摘知海(るつみちひろ)という友人がいる。二人は誰が見てもお似合いで、自分は間を取り持つモブキャラなのだ、と認識する大迫だが、なぜか月摘と2人で映画に行くことになってしまう。「デートだね」とはにかむ月摘に戸惑いながら帰宅した大迫の前に、見知らぬ少年が現れて問う。「君の願いは、なにかな?」それは異能を秘めたモノたちへのバトルロワイヤルへの招待だった。「僕……の中にも異能があるのか?」しかしそれすらも「完全な勘違い」だったのかもしれない——!!
予想を覆す怒濤の展開。審査員評が完全に割れた事件的怪作、刊行。

以下、ネタバレありの感想です。

続きを読む ―異能― /落葉沙夢

むしめづる姫宮さん2 /手代木正太郎


むしめづる姫宮さん 2 (ガガガ文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

前巻の感想はこちらから

評価:★★★★☆
2020年1月刊。
コミュニケーション能力に難ありな少年少女が送る、虫と青春の物語第2弾。
今回もとても面白かったです。
奥深く侮りがたい虫の生態も、それを模して描かれる少年少女の思春期も、どちらも読み応え抜群。
卑屈でちっさい主人公が少しずつ成長していく物語としても楽しいので、ぜひ3巻に続きますように!

☆あらすじ☆
やりたい事。友達の事。そして星は輝いて。
姫宮凪には、友達がいない。
それは、自分を恥ずかしい人間と思っているから。
有吉羽汰には、友達がいない。
それは、人に与える何かを持っていないと思っているから。
でも、本当にそうなのかな。
ふたりは、ふたりにしか出せない光を持っている。
ある日クラスから孤立したギャル。
やる気が持続しない女子サッカー部員。
そして、夜にひとり、星と会話する少女。
虫を引き寄せる少年少女たちの悩みが、彼らをちょっぴり大人にしていく。
少しの背伸びが、いずれ背伸びじゃなくなるように――。
星降る夜におくる、ヒトと虫の魂が織りなす、とある青春の物語。

以下、ネタバレありの感想です。

続きを読む むしめづる姫宮さん2 /手代木正太郎

レベル98少女の傾向と対策 出屋敷市子シリーズ2 /汀こるもの


レベル98少女の傾向と対策 (講談社ノベルス)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

前巻の感想はこちらから


評価:★★★★☆
2014年10月刊。
謎多き魔法少女(!?)のオカルトな日常を描く現代伝奇第2弾。
1巻に続き、内容的にも視覚的にも圧倒される薀蓄の量でした。
たまに勢いで目を通してしまうときもあるけど(情報量に酔いそうで)、とても面白いです。わけわかんねぇ!って思うことも多々あるけど、それも含めて好き。
そして市子は俗世から超絶した最強の美少女だけど、あまりにもピュアすぎて愛さずにいられません。あと心配なんだよ、色々と・・・!

☆あらすじ☆
国を護るため生まれ、能力を磨いてきた出屋敷市子。しかし中学生になり、その役目を終えた彼女は、護法である妖怪たちと共に父親の元へ。魔法力は、衰えつつあっても並のものではない彼女に持ち込まれるのは、難題ばかり。世間知らずの市子は、友人たちに呆れられながらも事件を通し、少しずつ成長していく。

以下、ネタバレありの感想です。

続きを読む レベル98少女の傾向と対策 出屋敷市子シリーズ2 /汀こるもの

浅草鬼嫁日記7 あやかし夫婦は御伽噺とともに眠れ。 /友麻碧


浅草鬼嫁日記 七 あやかし夫婦は御伽噺とともに眠れ。 (富士見L文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★★☆
2019年9月刊。
最強鬼夫婦の転生ファンタジー第7弾。
馨の里帰り回です。
真紀に馨にしてあげられること、してあげられないこと。その両方を通して「真紀は本当に良い嫁だな・・・」と感動してしまうお話でした。
馨には真紀しかいなくて、真紀にも馨しかいなくて。
でも、それじゃあ、あの人の想いはどこにいくのかな・・・・・・
今後の展開がちょっと怖くなってきました。楽しみです。

☆あらすじ☆
そこは御伽噺の隠れ里。「最強の鬼嫁」夫婦を、幾つもの想いが待ち受ける。
狩人たちとの騒動を退け、無事に新学期を迎えた少し後。馨の祖父の訃報を受けて、真紀は法事へついていくことになる。訪れた九州の実家で、二人は地域にまつわる伝承と、夜毎屋敷をさまよう不穏な存在に遭遇し……?

以下、ネタバレありの感想です。

続きを読む 浅草鬼嫁日記7 あやかし夫婦は御伽噺とともに眠れ。 /友麻碧

むしめづる姫宮さん /手代木正太郎


むしめづる姫宮さん (ガガガ文庫 て 2-11)【BOOK☆WALKER】

評価:★★★★☆
2019年8月刊。
面白かった!
「悪い虫」に憑かれてしまった少年がお節介に奔走する、ちょっと不思議な青春物語。
「虫」の正体を探るなかで思春期の少年少女が自分の心に向き合う話で、土壇場で見せる主人公の頑張りがとても良かった。
普段はとても卑屈で矮小な少年なんだけどね。でも、誰かのために戦える人って格好いいですよね。

テーマが「昆虫と青春」ということで昆虫の話もたくさん出てきます。
虫が苦手な私ですら「虫って実は面白いのでは?」と思えてくる薀蓄の数々が楽しかったです。

解説役の虫オタクなヒロインがまた可愛いんですよ〜。
好きな分野の話になると饒舌早口になるタイプのオタクです。
主人公と揃って妙に小物っぽいカップルなんだけど、そこに愛嬌があってとても好き。

シリーズ化してほしいなぁ。楽しみに待っています!

☆あらすじ☆
一寸の虫にも五分の魂。それはヒトも同じ。
――宮城県宮城郡浦上町。そこは虫の魂が漂う不思議な町。時に虫の魂は未熟な思春期の若者の魂にひきよせられ、憑いてしまう。そんなとき、町の老人たちは、そっと若者に告げるのだ。「悪い虫に憑かれたら山の上の姫宮さんの所に行きなさい」と。
身も心も小さい有吉羽汰は、ある日突然、身の丈にあわない「おせっかい」をしてしまうようになってしまう。そのことを祖母に相談すると「……悪い虫さ憑かれたんだな」と姫宮さんのところへ行くように勧められるのだった。
だが、そこにいたのは昆虫のことが大好きなだけの、引っ込み思案の女の子で――?
セミの魂に憑かれ、五日おきにしか家を出られなくなった幼馴染み。
バッタの魂で集団化し、学校を支配し始めた女子ダンス部たち。
虫の魂による奇妙な騒動を、羽汰は虫好き少女姫宮さんとともに解決してゆくことになるのであった。
虫と人間、五分と五分の魂が巻き起こす、ちょっと不思議な青春物語。

以下、ネタバレありの感想です。

続きを読む むしめづる姫宮さん /手代木正太郎