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クシエルの啓示 全3巻(クシエルの遺産シリーズ3)/ジャクリーン・ケアリー

クシエルの啓示〈1〉流浪の王子 (ハヤカワ文庫FT)
クシエルの啓示〈1〉流浪の王子 (ハヤカワ文庫FT)

前巻の感想はこちらから


総評:★★★★★
「クシエルの矢」から始まった神娼フェードルの物語、三部作の最終章。
宮廷陰謀劇が繰り広げられた前二作から一転し、この第三部では神話を紐解いていく壮大で神秘的な世界観に魅了されました。
ファンタジーって素晴らしい!と改めて強く実感。恍惚とするくらい満足しました。
様々な形の愛の物語としても堪能。フェードルとジョスランが大好きすぎて胸が苦しいのですが・・・!
このシリーズ、今まで読んだファンタジーの中でも1、2を争う面白さでした。これから何度でも読み返していきたい作品です。

☆「クシエルの啓示1 流浪の王子」あらすじ☆
フェードルが二度にわたり国家転覆の陰謀を防いでから、はや十年。女伯爵として栄える彼女だが、旧友ヒアシンスを救えずにいることだけが心残りだった。そして、かつて神託が告げた平和な十年間が過ぎた日、フェードルのもとに幽閉中のメリザンドから便りが届く。それは最愛の友とひとりの高貴な少年を救いだすための、想像をはるかに超えた長い旅のはじまりであった…絢爛たる歴史絵巻の掉尾を飾る第三部、いよいよ開幕。

以下、各巻のネタバレあり感想です。

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クシエルの使徒 全3巻(クシエルの遺産シリーズ2)/ジャクリーン・ケアリー

クシエルの使徒〈1〉深紅の衣 (ハヤカワ文庫FT)
クシエルの使徒〈1〉深紅の衣 (ハヤカワ文庫FT)

前巻の感想はこちらから


総評:★★★★★
めちゃくちゃ面白かったー!!
神と女王に仕える高級娼婦フェードルの謀略と冒険と愛を描く歴史ファンタジー第2部。
敬愛する女王の玉座を守るため、再び宿敵に立ち向かうことを決めたフェードル。
1部の苦難を乗り越えて一回り大きく成長した彼女の、したたかで蠱惑的な娼婦としての顔と、ままならない愛に苦しむ女の顔がどちらもすごく魅力的でした。
肉体的にも精神的にもボロボロになりつつ、それにすら甘美な悦びを感じちゃうフェードのドMっぷりは健在。
陰謀劇&冒険活劇としても安定の高水準。特に2巻以降の急転直下な展開の連続には読む手を休める暇がありませんでした。

☆1巻「深紅の衣」あらすじ☆
列国が激突したトロワイエ・ルモンの戦いは幕を閉じ、若き女王イサンドルのもとテールダンジュに一時の平和が訪れた。だが、女伯爵として所領で穏やかに日々を送るフェードルの心からは、処刑前夜に逃亡した謀反人メリザンドと、彼女がよこした血糊墨のマントのことが消えなかった―悲劇と権謀術数の渦をしなやかに乗り越えるヒロインの新たな旅が始まる。壮大な歴史を描きローカス賞を受賞した傑作シリーズ、新章開幕。

以下、各巻のネタバレあり感想です。

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クシエルの矢 全3巻(クシエルの遺産シリーズ1)

『クシエルの矢 1〜3』(ジャクリーン・ケアリー著/和爾桃子訳/ハヤカワ文庫FT)★★★★☆

クシエルの矢〈1〉八天使の王国 (ハヤカワ文庫FT)
クシエルの矢〈1〉八天使の王国 (ハヤカワ文庫FT)

中世ヨーロッパをモチーフにした壮大な歴史ファンタジー。
天使の末裔が築いた王国を舞台に、神に仕える娼婦フェードルの波乱に満ちた運命を描く物語です。
かなり設定が作り込まれており、登場人物も国内外の勢力図も複雑すぎて一読で理解するのは本当に大変でした。特に1巻は完全な理解を放棄してひたすら文字を追っかけていたレベル。
しかし話が進むにつれて、その細部まで練られた世界観が読み応えにつながっていくのです。2巻3巻は夢中になって読んでしまいました。
苦痛に快感を覚える性癖を神から与えられ、逆境を切り抜ける才覚を養父から与えられた主人公。彼女のその才能は、彼女にどんな運命をもたらすのか。
主人公のマゾヒズムに最後までハラハラさせられましたが、とても面白かったです!

☆第1巻あらすじ☆
天使の血をひく人々の国、テールダンジュ。ここでは、愛の営みは神への捧げ物である。少女フェードルは“クシエルの矢”と呼ばれる印をもって生まれ、それゆえに数奇な運命をたどる。謎めいた貴族デローネイに引きとられ、陰謀渦巻く貴族社会で暗躍するためにあらゆる知識と技術を授けられたのだ…一国の存亡を賭けた裏切りと忠誠が交錯する中、しなやかに生きぬく主人公を描くローカス賞受賞の華麗な歴史絵巻、開幕。

以下、シリーズ第1弾「クシエルの矢」全3巻のネタバレあり感想です。

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