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廃墟の片隅で春の詩を歌え2 雪降らすカナリア /仲村つばき


【電子オリジナル】廃墟の片隅で春の詩を歌え2 雪降らすカナリア (集英社コバルト文庫)【Kindle】【BOOK☆WALKER】

前巻の感想はこちらから

評価:★★★★☆
2020年1月刊。
王位をめぐり衝突する三姉妹の運命を描くヒストリカル・ロマン第2弾。
なかなかに胃が痛い展開になってまいりました・・・・・・めちゃめちゃ面白かったけども・・・!
本当にどういう展開になるのかなぁ。かなり気になります。

☆あらすじ☆
王政復古を果たしたイルバス国・ベルトラム朝。だが、女王ジルダとその妹・ミリアムの反目が、いまだ脆弱な王政を揺るがしている。ジルダの意を受けた寵臣・エタンの手で廃墟の塔から救い出された末妹のアデールは、夫となった幼馴染みのグレンを愛することができず、また姉たちの争いを止められない自分の無力さに苦しんでいた。そんなアデールに、エタンは一時的に国を離れるようすすめてくる。行き先は、常春の国・ニカヤ。三人の兄弟が民を治めるというその国で、アデールが出逢う人々は? そして、アデールが不在のイルバスでは、二人の姉の思惑が交錯して――!?

以下、ネタバレありの感想です。

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女王の化粧師 /千花鶏

女王の化粧師 (ビーズログ文庫)
女王の化粧師 (ビーズログ文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★★☆
2019年3月刊。
女王を巡る選挙戦から始まり、やがて周辺諸国を巻き込む権謀術数を描いていく歴史ロマンあふれるファンタジー。
書籍版1巻では花街の化粧師がとある貴族に仕える男に能力を見込まれ、主君たる女王候補に出会うまでが描かれています。
この書籍版、先の展開を知らずとも伝わってくる、思いきりプロローグな内容なんですよね。
個人的に最も気になる部分すら明かされなかったので、我慢できずにWEB版で続きを読みました。

で、読んでみたらとても面白かった!

書籍版1巻の範囲だけでは評価に困るのだけど、WEB版を全部読んだ今はかなり推したい作品です。
WEB版では完結が見えてきている様子。ホントもう超気になるところで生殺し・・・!

☆あらすじ☆
あなたの化粧には力がある――。時代に翻弄された女王候補と化粧師の物語!
五人の候補者が次期女王の座を競う小国デルリゲイリア。
ある日、花街の化粧師であるダイの下に、女王候補の遣いと称する男ヒースが現れる。
ダイの腕を見込んだ男は、専属の職人にとダイを誘うが、主となる娘は“最も玉座から遠い”と言われていて!?
「わたしにできることはただひとつ。あなたを、あなたが望むように美しくするだけ」
WEBで大反響! グランドロマン開幕!!

以下、書籍版1巻およびWEB掲載分のネタバレを含む感想です。ご注意下さい。

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廃墟の片隅で春の詩を歌え 愚かなるドードー /仲村つばき


【電子オリジナル】廃墟の片隅で春の詩を歌え 愚かなるドードー (集英社コバルト文庫)【Kindle】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★★☆
2019年10月刊。
面白かった!
とても読み応えのある良質なヒストリカル・ロマンでした。
革命により幽閉され、王政復古と共に再び公の場に引きずり出された悲劇の王女。
幼少期を孤独に過ごし、自我を押しつぶされ、愚鈍で無関心な存在に成り果てた少女。
安寧とは程遠い母国の現状を前に、「何もするな」と言われた彼女は何を思うのか。
姉たちの思惑に巻き込まれる末姫の波乱の運命を描いた物語です。
哀しくも美しく描かれる主人公の変化に注目してほしい。
まだまだ物語は始まったばかりです。
シリーズ化前提の様子。続きも楽しみです!

☆あらすじ☆
幽閉された亡国の王女・アデールにもたらされる、数奇な運命!
革命により王政が倒れた国、イルバス。国王夫妻と王子らは処刑され、生き残った三人の王女たちもそれぞれ幽閉されていた。末王女のアデールは、特に過酷な辺境の地・リルベクに立つ「廃墟の塔」に閉じ込められ、希望のない日々を送っている。だがある日、謎の青年エタンが廃墟の塔に姿を現した。他国に亡命した姉王女・ジルダの命を受けここに来た、というエタン。亡国の王女を待ちうける未来とは? 凍り付いたアデールの運命が、音を立て動き出す――!

以下、ネタバレありの感想です。

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クシエルの矢 全3巻(クシエルの遺産シリーズ1)

『クシエルの矢 1〜3』(ジャクリーン・ケアリー著/和爾桃子訳/ハヤカワ文庫FT)★★★★☆

クシエルの矢〈1〉八天使の王国 (ハヤカワ文庫FT)
クシエルの矢〈1〉八天使の王国 (ハヤカワ文庫FT)

中世ヨーロッパをモチーフにした壮大な歴史ファンタジー。
天使の末裔が築いた王国を舞台に、神に仕える娼婦フェードルの波乱に満ちた運命を描く物語です。
かなり設定が作り込まれており、登場人物も国内外の勢力図も複雑すぎて一読で理解するのは本当に大変でした。特に1巻は完全な理解を放棄してひたすら文字を追っかけていたレベル。
しかし話が進むにつれて、その細部まで練られた世界観が読み応えにつながっていくのです。2巻3巻は夢中になって読んでしまいました。
苦痛に快感を覚える性癖を神から与えられ、逆境を切り抜ける才覚を養父から与えられた主人公。彼女のその才能は、彼女にどんな運命をもたらすのか。
主人公のマゾヒズムに最後までハラハラさせられましたが、とても面白かったです!

☆第1巻あらすじ☆
天使の血をひく人々の国、テールダンジュ。ここでは、愛の営みは神への捧げ物である。少女フェードルは“クシエルの矢”と呼ばれる印をもって生まれ、それゆえに数奇な運命をたどる。謎めいた貴族デローネイに引きとられ、陰謀渦巻く貴族社会で暗躍するためにあらゆる知識と技術を授けられたのだ…一国の存亡を賭けた裏切りと忠誠が交錯する中、しなやかに生きぬく主人公を描くローカス賞受賞の華麗な歴史絵巻、開幕。

以下、シリーズ第1弾「クシエルの矢」全3巻のネタバレあり感想です。

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