和桜国のレディ 淑女は一日にしてならず /冬村蜜柑

和桜国のレディ ~淑女は一日にしてならず~ (ビーズログ文庫)
和桜国のレディ ~淑女は一日にしてならず~ (ビーズログ文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★☆☆
2019年1月刊。
貧民層の少女が貴族の手によってレディへと育てられていく様子を描いた和風ファンタジー。
「マイ・フェア・レディ」系のお話ですね。
粗野で無教養な少女が少しずつ「淑女」へと変わっていく様子がじっくりと丁寧に描かれる作品でした。
明治期の日本を彷彿とさせつつ、「魔法が存在する女王の国」というファンタジーが光る舞台の華やかさも素敵だと思います。
ただ、個人的に引っかかるところもあり、構成が上手いところと粗いところの落差が気になる作品でもありました。
すごく綺麗に終わっているのだけど、これって続くのだろうか?続くなら、女王様をどうか・・・・・・

☆あらすじ☆
桜の化身とされる女王が治める和桜国。
いろははその日が女王の観桜会と知らず、桜の枝を切ろうと騒ぎを起こして捕らえられてしまう。
罪を償う代わりに「女王に謁見できるようなレディ」となるよう告げられたいろはは、宮廷魔術師である強面の男・紫乃宮圭人の邸で淑女教育を受けることに。
まずは読み書きからいろはのレディへの一歩が始ま……る!?

以下、ネタバレありの作品です。

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わたしの幸せな結婚 /顎木あくみ

わたしの幸せな結婚 (富士見L文庫)
わたしの幸せな結婚 (富士見L文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★★☆
2018年1月刊。
面白かった!
タイトル通り、王道の結婚ロマンスものです。
虐待による絶望を抱えた少女が、冷酷にみえて優しい青年と出会い、温かい環境のなかで少しずつ立ち直っていく。その様子がとても丁寧な心情描写で綴られていく作品でした。
ベタな設定・展開ではあるのだけど、主人公をはじめとするキャラの心の動きがとても繊細で、そこが好き。
帝都×軍服×異能という「あ〜良いですね〜!」な要素も程良い味付け。
ちなみに、個人的にはヒーローになれなかった幼なじみの青年の心情にとても惹かれました。
好きな子を守りたいという強い意志と、それを達成できない無力ゆえの悔しさ。その間で揺れる姿が大変に美味しく・・・笑

☆あらすじ☆
この嫁入りは黄泉への誘いか、奇跡の幸運か――
名家に生まれた美世は、実母が早くに儚くなり、継母と義母妹に虐げられて育った。
嫁入りを命じられたと思えば、相手は冷酷無慈悲と噂の若き軍人、清霞(きよか)。数多の婚約者候補たちが三日と持たずに逃げ出したという悪評の主だった。
斬り捨てられることを覚悟して久堂家の門を叩いた美世の前に現れたのは、色素の薄い美貌の男。初対面で辛く当たられた美世だけれど、実家に帰ることもできず日々料理を作るうちに、少しずつ清霞と心を通わせていく――。
これは、少女があいされて幸せになるまでの物語。

以下、ネタバレありの感想です。

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霊能者のお値段 お祓いコンサルタント高橋健一事務所 /葉山透

霊能者のお値段 お祓いコンサルタント 高橋健一事務所 (幻冬舎文庫)
霊能者のお値段 お祓いコンサルタント 高橋健一事務所 (幻冬舎文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★☆☆
2018年10月刊。
お金にシビアな霊能者。彼に依頼を持ち込んだ霊が見える少年。テレビで活躍する芸能人霊能者。
この3人が心霊騒動に挑むオカルトミステリーです。
真ん中のメガネスーツの男性、金にがめつい系霊能者かと思ったらマトモすぎる自営業者でした。ド正論すぎてひれ伏したくなる感じ。ただ、正論だけではもどかしくもあったり。
こういうキャラだと「実力が伴わない正義漢」という主人公とは好相性(?)なのかもしれません。彼は彼で無謀すぎてハラハラするんだけども。
まぁでも私は表紙で変なポーズを決めてる芸能人霊能者が一番好きでした!笑

☆あらすじ☆
友人の除霊のため高校生の潤が訪れたお祓いコンサルタント事務所。
高い見積もりに驚く潤にスーツにメガネの所長・高橋は「これはビジネスだ」と言い放つ。依頼を断念し霊能番組に出演した潤だが、イケメン霊能者ハルトのミスで霊に憑かれてしまう。ハルトに連れて行かれたのはまたまた高橋の事務所だった――。
彼の高額な請求は正当か否か。
霊と人の謎を解き明かすエンタメミステリ。

以下、ネタバレありの感想です。

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聖女様を甘やかしたい!ただし勇者、お前はダメだ /戸津秋太

聖女様を甘やかしたい! ただし勇者、お前はダメだ
聖女様を甘やかしたい! ただし勇者、お前はダメだ【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★☆☆
2019年1月刊。
教会の最強戦力として酷使されていた神官と、教会に監禁されていた聖女。
惹かれ合う二人が手を取り合って教会から脱走し、逃げ延びた小さな村でのんびりと暮らす物語です。
純愛甘々という謳い文句に釣られて読んで、実際それは嘘ではないのだけど(鈍感両片想い系バカップル)、どちらかというと主人公と勇者の関係性の方が強く印象に残ってしまったような?
この男二人、なんでそんなクソデカ感情を向け合ってるの??(正直好き)
続きがある内容だし、主役カプの掘り下げもほしいので続刊に期待します。勇者の再登場も何気に楽しみw

☆あらすじ☆
教皇国で最強の暗殺者として恐れられている神官ベイル。彼は普通の穏やかな生活への憧れを胸にしまい、心を殺したような日々を過ごしていた。
そんな彼を変えたのが癒しの聖女ルナ。明るく可憐な彼女に一目惚れしたベイルは、囚われの身である彼女を連れ出して片田舎の教会に身を隠すことに。
このまま二人は結ばれるのか?――と思いきや、お互い初恋の二人はヘタレて恥じらってばかりで距離は一向に縮まらない。
更にはルナを狙う教皇国の追手や女好きの勇者が次々と現れて、二人の恋路を邪魔する。
聖女様の平穏な生活を脅かす奴は容赦しない! 不器用な神官と聖女様の逃避行の行方はいかに!?
叛逆の純愛甘々ファンタジー!

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賭博師は祈らない5 /周藤蓮

賭博師は祈らない(5) (電撃文庫)
賭博師は祈らない(5) (電撃文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

前巻の感想はこちらから


評価:★★★★★
2018年1月刊。
はぁ〜〜〜・・・・・・素晴らしかった・・・・・・
賭博師と奴隷少女の出会いから始まる物語は、ついに完結へ。
様々な立場にある人々の信念と信頼と願いが衝突する。その果てにあるのは、誰かが傷つかねばならない結末なのか?
最終巻に相応しい圧倒的なドラマに感無量です。本当に面白かった!

☆あらすじ☆
ロンドンの裏社会を牛耳るジョナサンと対立し、一度はすべてを失ったラザルス。だが賭博師としての矜持を奪われ、地の底を這いつくばったその先で、彼は自らが進むべき新たな境地へと辿り着く。
再起したラザルスはフランセスにも勝利し、ジョナサンとの全面対決を掲げた。かつて帝都にいた友人たちが残した、ちっぽけな約束を守るためだけに。
一方、ラザルスの無事に安堵したリーラだったが、彼女は故郷へ帰る為の乗船券を渡されたことに戸惑い、自分が主人に対して抱いていた想いに気付かされる。
――『私は、ご主人さまが好きです』
そしてラザルスはリーラとの関係にひとつの答えを出すことに。二人の物語に訪れる結末は、果たして。

以下、ネタバレありの感想です。

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真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました3 /ざっぽん

真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました3 (角川スニーカー文庫)
真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました3 (角川スニーカー文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

前巻の感想はこちらから


評価:★★★★☆
2019年1月刊。
辺境で恋人とイチャイチャしながらスローライフする物語第3弾。
季節が冬だからなのか・・・バカップル度が増してません?糖度が高すぎて読むの大変だったんですけど!(興奮)
また、前々から胡散臭さを感じさせていた「加護」の問題に話が進み、ファンタジーとしての面白さも増していると思います。
やっぱり楽しいなぁ、このシリーズ。続きも期待しています。

☆あらすじ☆
愛しい人の温もりで幸せいっぱい――超人気・辺境スローライフ第3弾!!
温暖な地域である辺境ゾルタンにも、冬の寒波がやってきた。
「寒い日だからこそ来たくなるような薬でもあればいいのに」
リットのそんな提案から、レッドはかつての冒険で得た知識を駆使し新商品の開発に取りかかる。やがて、ゾルタンでは珍しい雪が降り始め、夜の森で雪を眺める二人は肌を寄せ合い暖め合う――
「あなたの身体って暖かいねぇ」愛しい人と温もりを分かち合う二人の生活は幸せいっぱい。
一方、””勇者の加護””による衝動から解き放たれる為、ルーティは暗殺者ティセと共に辺境の地・ゾルタンへと向かうのだが……!?
WEB発大ヒット作、3万字超大幅加筆による新規書き下ろしエピソードを収録。
加護によって引き離された兄妹、二人の運命が交錯する第3弾!!

以下、ネタバレありの感想です。

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錆喰いビスコ3 都市生命体「東京」 /瘤久保慎司

錆喰いビスコ3 都市生命体「東京」 (電撃文庫)
錆喰いビスコ3 都市生命体「東京」 (電撃文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

前巻の感想はこちらから


評価:★★★★★
めちゃめちゃ面白かったー!いやマジで最っっ高に面白かった!
1巻2巻に出てきた全ての設定・伏線がフルに活きる、まさに集大成たる第3巻。
錆に覆われた世界の謎も解き明かされ、これまでで最も強くSF的エンターテインメントを感じる内容でした。
ビスコとミロの絆も今まで以上に激熱で、終盤の見開き挿絵はしばらく見入ってしまうほど美しい・・・・・・
錆喰いビスコ、永遠に推せる。続きも楽しみに待っています!

☆あらすじ☆
――敵は“東京”。最強キノコ守りが“錆”が覆う日本の原点に立ち向かう!
島根を発ち、訪れた四国のキノコ守りの里で襲撃を受けたビスコたち。アポロと名乗る襲撃者は、あらゆるものを次々と「ビル」に変えてゆき――!?
今の日本を滅ぼし、2028年を復元しに来たというアポロ。過去VS現在。人類の未来を賭けた戦いが幕を開ける――!

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妹さえいればいい。11 /平坂読

妹さえいればいい。 (11) (ガガガ文庫)
妹さえいればいい。 (11) (ガガガ文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

前巻の感想はこちらから


評価:★★★★☆
2018年12月刊。
10巻の続き!な伊月大スランプ回。
おふざけの多いシリーズだけど、ふざけてはいけない場所はとことんシリアス。
何事もそう簡単に上手くいくわけがないのだけど、そうかぁ・・・・・・そう続いちゃうのかぁ・・・・・・という感じの11巻でした。次巻はよ。

☆あらすじ☆
10巻の続き!!!!!!!!!!!!!!
小説がまったく書けないという大スランプに苦しむ伊月を、恋人の那由多は優しく見守る。土岐や京は伊月を復活させるための方法を模索するのだが、結果は芳しくない。
一方、女の子であることを隠さなくなった千尋にも、大きな変化が訪れるのだが……。
そんななか、第16回GF文庫新人賞の授賞式が開催される。青葉や木曽たちが受賞してから、はやくも一年の月日が経っていたのだ。
怒濤の流れに翻弄されながらも、主人公たちは足掻き続ける――。
大人気青春ラブコメ群像劇、衝撃の第11弾登場!!

以下、ネタバレありの感想です。

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不本意ですが、竜騎士団が過保護です2 /乙川れい


不本意ですが、竜騎士団が過保護です2 (ビーズログ文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

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評価:★★★★☆
2018年12月刊。
前巻は「そんなに過保護かな?」という印象の本作ですが、2巻はタイトルに偽りなし。「竜騎士団が過保護」になっていました。やはり胃袋なのか。団員たちの即物的な過保護ムーブに笑うw
そして団長とリオノーラの関係は糖度ましまし。ノーラは相変わらず鈍感だけど団長はめっちゃグイグイきますね。そのくせ団長らしく部下を導こうとする気概もみせるから格好いいヒーローです。
物語もキャラもエンジンがかかりはじめた様子で、1巻よりも楽しめた2巻でした。続きも期待しています。

☆あらすじ☆
1巻重版出来!! ワケあり王女、団長さんに引き続き可愛がられてます!?
隣国の精鋭・竜騎士団に潜入中の王女リオノーラ。男だらけの中で紅一点頑張るものの、相変わらず過保護な団長ハーヴェイに認めてもらえず、もどかしさでいっぱい!
そんなある日、妹の婚礼祝いに兄王子がやってきた。正体がバレたら、本国に強制送還されてしまう。
竜騎士団に残りたいリオノーラは、団長の助けを借りて王都を抜け出すけれど…!?

以下、ネタバレありの感想です。

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1/2 —デュアル— 死にすら値しない紅 /森バジル


1/2―デュアル― 死にすら値しない紅 (角川スニーカー文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★★☆
2019年1月刊。
死者が生き返る世界を舞台に、彼らを「殺し直す」ことを仕事とする民間企業の職員たちの戦いを描くファンタジー。
ボーイミーツガールなバディものって大好きです。
特に本作では「心に傷を抱えた少女」と「心の傷をもてあます少年」の繊細な距離感がとても良かった。
彼らの内面を掘り下げるドラマパートが予想以上に読み応えがあって大満足です。背景激重で衝撃を受けたけれど。
アクション面も良かった。「人間とした欠けた部分」で攻撃してくる敵がユニークだし、近未来なガジェットを駆使する戦いはSF感満載でワクワクしました。
綺麗に終わっているけどシリーズ化してほしいなぁ。個人的にはあと一歩踏み込んでほしいところもあったので。
期待しています!

☆あらすじ☆
「私を殺して、私を助けて」心震わす圧巻のヒロイックアクション開幕!
“殺された人間が生き返る”そんな現象が発生する近未来の日本。ヒトとしての一部分を失い、引き替えに特殊能力を得て生き返った彼らは“偽生者(ワナビー)”と呼ばれ、怖れられていた。
偽生者を殺し直す職務につく少年・限夏(きりか)は、ある日、新しく相棒を紹介される。しかしやって来たのは、〈死〉を失い不老不死となった偽生者の少女・伴(ばん)だった。
「死にたい――それが、わたしのたった一つの願い」
死を望む不死の少女と、“生き返り”を許さぬ少年。相容れるはずのない二人。
そんなとき、【偽生者による国家統一】を掲げたテロ事件が起こり――
正反対の二人は戦場で運命を共にする!

以下、ネタバレありの感想です。
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少女小説・ライトノベル率高めの読書感想ブログ