続・金星特急 竜血の娘3 /嬉野君



続・金星特急 竜血の娘(3) (ウィングス・ノヴェル)

前巻の感想はこちらから

評価:★★★★
2022年3月刊。
人類を救うために世界各地を巡る金星特急の続編シリーズ第3弾。
ようやく彼の事情が明らかになってきました。
何とも哀れで、愚かで、虚しくなる……

☆あらすじ☆
ついに夏草と合流。眠りから覚めた彼は、意外なことに何ひとつ記憶を失っていなかった。一行は伯爵夫人の城を後にし、三月が夏草のために集めた蔵書と、鎖様が七百年前に書いた『成長しない子供』に関する論文を保管するサンクト・ペテルブルクに向かう。その陰で、実は蒼眼の一族である蜜蜂は、この先も疑われることなく旅に同行するため「桜を籠絡せよ」との密命を受けていて……? 対・蒼眼の戦い、いよいよ本格化。大人気シリーズ続篇第3弾!!

以下、ネタバレありの感想です。

 

夏草が合流すると、三月にとって必要な人は夏草なのだとわかりますね。桜と三月のロマンスもほんのちょっぴり(ほんとにちょっぴりよ!)期待しなくもなかったんだけど、どれだけ過保護に溺愛されても桜は三月の一番じゃないんだよなぁ。おじさんと姪っ子の関係も可愛いから好きですけどね!

 

それはさておき、今回で大きく掘り下げられたのは蜜蜂。
彼の出自と、なぜ密かに桜を狙うのかが明らかになりましたが、、、、これがもう悲惨。
初恋の少女から本命籠絡のためのダシにされ、彼女を奪い取るために別の少女を籠絡しなければならないとか、何という虚しい恋をしてるのか。
騙されていたと、自分が見ていたのは虚像だったと、それを知っても執着してしまうのは、その恋以外に彼が持っているものが何もないからなのかな。居場所をそこにしか見つけられなかった迷子のように思えてしまう。
本当はあんなに多才で、どこでだって生きていける男だろうに。

 

まぁ、蜜蜂が執着しているリルリルが本当にずるい女なのかわからないんですけど。
だって今のところリルリルの不実な振る舞いは全部イリヤ経由の伝聞だし。。。

 

イリヤが全く信用ならない人なので、その支配下にある蜜蜂の話もどこまで虚実入り混じっているのかわからない。
こんなにも蜜蜂の心を支配してイリヤは何を狙ってるのだろうか。
いや、桜を狙ってるのはわかるけど、なぜ??
そもそもなんで3年も前から桜のことを知ってるんだっけ??

 

前作でチラリと出てきた上位存在の話がまた浮上し、蒼眼がなぜ登場したのかの推測も出てきました。ここからどういう風に話が転んでいくのでしょうか。
桜たちの旅も、ただ蒼眼を全滅させれば良いと言うのではなく「人類文明の復興」という大義をさらに強く帯びてきてほんとワクワクします。どうなっちゃうんだろう!

 

少しずつ接近しつつある桜と蜜蜂の関係も気になるけれど、初恋スキー的には蜜蜂はあの愚かな恋心を貫いてほしい気持ちもあったりなかったり。でも雪ではしゃぐ二人は可愛かったんだよなぁ。
錆丸と同じように、桜もまだこの3巻時点では主人公として独り立ちしていないように感じています。錆丸とは違って色んなスキルをすでに持っているけれど、錆丸とは違って世間慣れしてない桜。彼女がここからどういう変化と成長を見せてくれるのかも楽しみです。

 

ちなみにロマンス方面は砂鉄とユースタスの鉄板カップルが楽しませてくれるに違いないので糖分補給の心配はしていません。砂鉄のぶれなさが大好き!そろそろ観察期間を終えて口説き落としターンに移行してほしいな!

 

色々と波乱含みの展開がありつつ、蒼眼との対立が本格化した第3巻でした。
しかし今回の舞台、偶然とはいえ、なんというタイムリーな……

 

 

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