占い師には花騎士の恋心が見えています /Mikura



占い師には花騎士の恋心が見えています【Amazon】【BOOK⭐︎WALKER】

評価:★★★★☆
2021年1月刊。
厄介な性分を持った男が厄介な秘密を抱えた女に恋をして右往左往する物語であり、そんな男の恋心を全部見えてる女が少しずつ絆されていく物語です。
設定の勝利!そして設定に負けないキャラの魅力の大勝利!
とっても楽しいラブコメでした。いい歳した男の初恋模様が相手に全部知られちゃってるの恥ずかし可愛い。

☆あらすじ☆
私には、その人の悲しみの色も喜びの色も、痛みも、恋心も見えている――。
薬屋を営む娘、シルル=ベディートには、他人の頭上にいろんな色の線が見えている。
それを見ればその人の気持ちも未来も知ることができる。白い髪に赤い目という容姿も相まって町で噂の「占い師」扱いされることも多い。だから、巷で一番の美男子で恋多き男、『花の騎士』と謳われるエクトル=アルデルデが、『蝶々さん』と呼ぶ彼の取り巻きの誰にも、実は恋などしていないこと、それどころか女嫌いであるらしいということを知っている。ところが、偶然彼の頭上に不吉な色を見てしまい、思わず助けたことから興味を持たれてしまい、エクトルがシルルの店にお忍びで通ってくるようになる。華やかな顔の陰で、エクトルが実は大きな秘密を抱えていることを知ってしまったシルルは、ある事情により他人と距離を取って生きてきたにも関わらず興味を覚え始める。そんなある日、エクトルの頭上に“恋”の色を見つけてしまう。しかもそれは――。
占い師と麗しき騎士の不器用な“初恋”ファンタジー!

以下、ネタバレありの感想です。

 

他人の運命や感情を「様々な色と長さの線」という形で見ることができる薬師の少女シルル。
稀少な治癒の魔法使いという正体を隠し持つ彼女は、自分の能力を知られないようにしながらもお節介を止められず、不本意ながら「占い師」として評判を得ていた。
そんな彼女が、街の人気者である花の騎士・エクトルの命を救ったことから二人の物語は動き出すのです。

 

絶世の美貌を持ち、自分にまとわりつく女性たちを「蝶」と呼びつつ嫌悪するエクトル。
でもシルルは他の女性たちとは違う反応を見せてくれる。
そして嘘をつくのが常態化してしまった自分の内面をちゃんと見てくれる。
不思議だなぁ。面白いなぁ。気になるなぁ。………好きだなぁ。

 

みたいなエクトルの情緒が!全部!バレバレなんですよ!!本人に!!!

 

他方がエスパー系?サトリ系?の能力を持つラブコメを読むたびに「厄介な相手に恋しちゃったなぁ南無…」と手を合わせてしまいます。
無自覚な恋心すら見通され、恋が芽生えた瞬間をガン見され、思い人の言動に一喜一憂する内心すら丸裸なんですよ?
共感性羞恥で胃の辺りがモゾモゾします。彼は前世でどんな罪を犯したんだ??

 

エクトル哀れな……と思いつつも、エクトルの恋する男子っぷりは可愛くてニヤニヤしてしまいました。シルルがエクトルのパニックを冷静に観察しているものだから、そのギャップにも笑えてくる。
女嫌いの遊び人というキャラ設定どこいった?と言いたくなるほどの純情で健気な恋心なんだよね。

 

そういうエクトルだからシルルが絆されていくのも分かる。
抱える秘密ゆえにガードが固く、でもエクトルの好意に少しずつ心を開いていくシルル。
自分が誰かを愛することがどんな意味を持つのか、冷静に慎重に考え続ける姿がとても印象に残っています。「愛したい」と書いて「信じたい」と読ませるの、いいですよね。彼女の愛情は簡単に誰かに委ねられるものじゃない、切実なものなのだとわかる。
だからこそ、いつかシルルがエクトルの想いに応える日が来たら、それは二人だけじゃなく読者にとっても感動的なものになるんだろうなと期待してしまいます。

 

まぁWEB版ではすでに恋人同士になったらしいんですが。
確かに今回の話で両思いになってもよさそうだけど(焦らされるのは大好きなので)書籍版の改変もありだと思います。
ちゃんと書籍版で両思いになるところまで読ませてくださいね!続きを楽しみに待ってます。

 

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