千駄木ねこ茶房の文豪ごはん二 あったか牛鍋を囲む愛弟子との木曜会 /山本風碧



千駄木ねこ茶房の文豪ごはん 二 あったか牛鍋を囲む愛弟子との木曜会 (富士見L文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

シリーズ第1巻の感想はこちらから

評価:★★★★
2021年11月刊。
祖母からカフェを受け継いだ主人公の奮闘を描くシリーズ第2弾。良い表紙だなぁ。
猫になった夏目漱石や、少し距離が近づいた寒月の手を借りながらも、どうにかカフェを営んでいた亜紀に新たなトラブルが。
登場人物も増えて物語が一気に賑やかになりました。
ぜひ続きも出してほしい!

☆あらすじ☆
猫先生(漱石)と文豪ごはんにあやかり、祖母から継いだカフェを『漱石ねこ茶房』と名付けた亜紀。
寒月の支えもあってお店は順調……と思いきや近所にライバル店がオープン。
さらに「猫の毛が入っていた」と騒ぎ立てられ、客足が完全に途絶えてしまう。
窮地に陥りやむなく休業することにした亜紀だが、そこに現れたのは――
「夏目先生ですか」
まさかの転生文豪、芥川?
さらに「おれと死ぬ気で恋愛してみないか?」と太宰まで現れて!?
好き勝手な文豪たちとお店を立て直すほっこりおいしい人情物語!

以下、ネタバレありの感想です。

 

SNS社会怖い!!!!

と言うのが今回の最も大きな感想です。
悪意の規模が大きくなりやすいところが怖い。何の関わりもない赤の他人が物知り顔で炎上を楽しんでくるのが怖い。

ライバル店にコンセプトをパクられたり、ネットで炎上騒ぎを起こされたり、いつの間にかアルファツイッタラーとなった猫先生が応戦して更に燃え上がったり(てかフォロワー1万人って。短期間で何が起こった)

なすすべもなく渦中に放り込まれ、一気に窮地に追いやられてしまった亜紀の姿に心が痛みました。

 

ただ同時に、一連の騒動は亜紀の覚悟が曖昧であったことを突きつけるものでもあって。
なぜカフェをやりたいのか。どんなカフェにしたいのか。
1巻だけでは微妙にふわふわしていた課題に、しっかりと取り組んだ第2巻だったと思います。そこがとても面白かったです。そして美味しそうだった……若生おにぎり食べたい。

 

それにしても、タイトルの「文豪」って漱石だけじゃなかったんですね!
この調子で文豪転生者だらけのカフェになったら凄い雰囲気に満ちた店内になりそう。だって、あの時代の文豪って、ねぇ?やばい人ばかりじゃない??
まぁ、その辺の知識がほとんどない私ですらやばい人間だと知ってる太宰治→大葉くんが早々に登場したわけですが。。。いや、太宰治が既にいるからこそ増えたらやばいのでは??でも面白そうなので是非増えてほしいです!(どっちだ)

大葉くんといえば、ここのくだりがとても印象的でした。

彼の吐くため息は重い。
吸い込むと彼の吐き出した感情までもを吸収しそうで、亜紀はここで今息をしたくないと思う。

無意識に自分の感情で他人を染めるタイプの人間なんだろうなぁ。教祖系というかカリスマというか。しかも負の方向で。近寄りたくない…!

 

文豪転生者同士の人間関係も滅茶苦茶で楽しかったです。
真砂の猫先生に対するクソデカ感情好き。ヤンデレかな。主人公たちを蚊帳の外にして和風美青年が猫に巨大感情をぶつけまくるの、めちゃ倒錯的ですね。

 

濃いキャラクターが増えた一方で、亜紀と寒月の関係もゆっくりと進展。
この二人の焦ったさがとても好きです。猫先生が適度に茶々とアシストを入れていくからモダモダしすぎないのも良い。
イケメンが増えて寒月さんの存在感が薄れないか心配していたけれど、最初から最後まで亜紀のことだけを考えて動いていたのは寒月さんだけだったので、ちゃんとオンリーワンのポジションを確保していましたね。よきかなよきかな。古巣にリベンジに行くシーンも格好良かったです。

 

さて、方向性が決まり、ネットも利用し返したことで光明が差してきた第2巻。
是非この先も読ませていただきたいものです。
3巻の発売も待ってます!

 

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