愛しい人の幸せのため、悪役だって全力で頑張ります! /鬼頭香月



愛しい人の幸せのため、悪役だって全力で頑張ります! (フェアリーキス(ピュア))【Amazon】【BOOK⭐︎WALKER】

評価:★★★
2020年10月刊。
恋人のために悪役を演じようとするお人好しの恋を描いた魔法学校ファンタジー。
すでに付き合っているのに両片思い状態という変な距離感のカップルが可愛い作品でした。
二人の気持ちがすれ違ってしまう背景も理解できるんだけど、展開が少し強引に感じたかも?

☆あらすじ☆
二学年上の幼馴染みテオバルトと付き合うことになったエミーリアは、占い師から残酷な未来を告げられる。彼は運命の人と出会い恋に落ち、エミーリアは彼女に嫌がらせをしまくった挙句に振られるというのだ。ショックを受けるが彼が幸せになるため悪役に徹する決意をし、予言書通りに慣れない悪巧みに奮闘する。テオバルトはおかしなイタズラを始めた彼女をなだめつつ、昔エミーリアが人喰い妖精に襲われた経験から、彼女に忍び寄る危険を感じて!?

以下、ネタバレありの感想です。

 

人食い妖精に命を狙われる「妖精の密酒」として生まれた侯爵令嬢エミーリア
幼い頃から自分を守ってくれる幼馴染のテオバルトに恋をしていた彼女は、テオバルトが魔法学院を卒業する年に告白し、密かに交際を始めていた。

しかし占い師からテオバルトが別の女性と結ばれる未来を予言され、妖精につけられた傷に負い目があるエミーリアはテオバルトが幸せになるならと彼の運命を応援しようと決意し、占い師に渡された予言ノート通りの悪事をしようと頑張るのです。

 

……この流れ、わかるような。わからないような。

 

あからさまに胡散臭いノートに従うエミーリアの気持ちはちょっと付いていけず、話を聞いた親友や弟が彼女を止めずに手伝ってるのも謎。
相手は他国のお姫様だよ?学内のこととはいえ外交問題になるような悪戯は流石に止めない??怪我しないようにフォローは万全って、そういう問題かな???

 

エミーリアは成績優秀な努力家で、自身の生い立ちゆえに大人びているというキャラクターなので、思い込みで迂闊な行動を繰り返す彼女をどういう目で見たら良いのか戸惑いました。
いや、でも、恋心と負い目でいっぱいいっぱいだから仕方ないのかもしれない。終盤の妖精との対決では聡明で芯が強い女性像が見えたし。あのシーンのエミーリアはとても魅力あるヒロインだったし、あれが悲恋予想に惑わされない本来の彼女なんでしょうね。

 

そういう基本的な舞台設定に違和感を覚えたものの、エミーリアとテオバルトのすれ違いロマンスはとても甘くてよかったです。
お別れ前提で付き合ってる彼女に、せっせと外堀を埋める彼氏っていう。
すでに付き合ってるのに何故か二人とも片想い中みたいな心境で可愛いですよね。
あれだけ愛を伝えてるのに全然伝わってないテオバルトがおもしろ可哀想だったなぁ……年上の余裕ぶってるのがいけなかったんでしょうね。
テオバルト視点の焦りに焦りまくった心境が楽しくてニヤニヤしてしまいました。

 

隣国のお姫様の横恋慕や、エミーリアを狙う妖精の襲撃など、様々な困難に見舞われるエミーリアとテオバルトの恋。
負い目ゆえに張り詰めていたエミーリアの心が、終盤の事件を乗り越えて解放されてホッとしました。色々と迂闊な子だけど、彼女の背景はあまりにも不憫だったから。
これからはもっと自由に未来を望んでくれたら良いなぁ。

 

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