引きこもり令嬢は話のわかる聖獣番: 5 (一迅社文庫アイリス)【Amazon】/【BOOK☆WALKER】
1巻の感想はこちらから
評価:★★★★
2021年9月刊。
聖獣の言葉がわかる元引きこもりと聖獣騎士団の団長の恋と仕事を描くファンタジー第5巻。
最近の団長の色気は凄まじいものがありますね。あれでミュリエルが気絶しないことに彼女の成長を感じるまである。
☆あらすじ☆
「サイラス、おぬしが婿に来るがよい」
聖獣のお世話をする「聖獣番」として働いている伯爵令嬢ミュリエル。色気ダダ漏れなサイラス団長と婚約した彼女は、毎日を謳歌している! となるわけもなく、彼との触れ合いにキョドキョドしてばかりのある日。仮装祭に参加する聖獣騎士団が、隣国の国賓のために劇も披露することになり――。聖獣たちの始祖である竜が現れたって本当ですか? でも、そのせいでサイラス団長が隣国に婿入りするなんて、嘘ですよね!? 引きこもり令嬢と聖獣騎士団長の聖獣ラブコメディ第5弾!!
※電子版はショートストーリー『ご褒美の早期消化を目指して』付。
以下、ネタバレありの感想です。
今回は仮装祭で起こったトラブルにより、隣国への婿入りの打診があったサイラスが捕らわれてしまうというストーリー。
団長が身動きを取れない一方で、なんとしてもサイラスの隣にいたいミュリエルが「ヒーロー」となり、いつも以上に奮闘していました。
ミュリエル本当に成長したなぁ…!自分の意思で自分の居場所を掴むために懸命に頑張る姿にほっこりします。あんな怖い女傑相手にもちゃんと気持ちを伝えられるようになったとは。孫の成長を見ているかのようです。誰目線だろうか。
囚われのサイラスのところに駆けつけ、ガラス越しのキスをするシーンはとてもロマンチックでした。
ああいうこともできるようになったミュリエルはすごい。ヒーロー/ヒロインのポジションが逆転していようと色気でサイラスに勝てないのはご愛嬌です。
あのシーン、ガラスに残った痕を一人で一生懸命拭いてるミュリエルにめっちゃ笑いました。この手のシチュエーションで後始末してるのは初めて見た。可愛すぎておなかが痛い笑
笑ったといえば、ヒロインにされて落ち込むサイラスにも笑ったんだけど、ガセボデートであっという間に主導権を取り戻してヒーローの面目躍如。
でも「今の進捗具合だと、きっと一年後には間に合わない」にはブハッて声が出たんですけど??このわざとらしい言い回しよ…!どんな時でもサイラスは優しいと思っているリュカエルの姉はすでに調教済みですね。
ところでキスシーンがどんどん色っぽくなって大変結構なんですが、ミュリエルも最近すごく色気が出てきたような気がします。
うるうるとサイラスを見上げる姿だって毎度可愛すぎて反則級なのに、可愛さに妖しさが混じってきた。これぞサイラスの指導の賜物。自分で自分の首を絞めててとても良いと思います!
さて、今回のトラブルはうまく解決できたけれど、それよりも気になるのは途中の舞台でミュリエルが見た幻(?)のこと。
竜と花嫁に関する伏線が増えてきましたね。どんな真実が待っているのか楽しみです。
余談。カラーピンナップのバニーサイラス最高でした。ウサ耳が似合う成人男性。「可愛い」じゃなく「色気がひどい」って感想が出るのがすごい。