エリスの聖杯3 /常盤くじら



エリスの聖杯3 (GAノベル)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

1巻の感想はこちらから

評価:★★★★★
2020年10月刊。
地味な子爵令嬢と稀代の悪女のコンビが「復讐」を果たすために奔走する権謀術数サスペンス第3巻。
複雑に絡んだ謎や問題の全てが解決する最終巻でした。めっちゃ面白かった!
女子二人の友情、契約婚約者とのロマンス、そして謀略に挑むスリル。
そのどれもに胸が熱くなりました。最高だった…!
ちなみに続編の刊行が決定したそうですね。今後の展開が楽しみです。

☆あらすじ☆
「ごめんね、スカーレット。本当に、ごめん」
希代の悪女の亡霊スカーレットと、その復讐につきあうことになった地味令嬢のコンスタンス。
奇縁で結ばれた令嬢コンビはついに、十年前の処刑の真相へと辿りつく。
あとは順に復讐相手を見つけ出していくだけ、と気炎をあげるスカーレット。
だが、王国内で暗躍を続ける組織【暁の鶏】は、コニーやランドルフを『エリスの聖杯』の邪魔者であると認識し、その排除のために動き出していた。
敵の意図を看破したコニーは、あえて冤罪を被って収監されることで、ランドルフの行動の自由を確保する。
しかし、そんな彼女に下された王命は『十年ぶりの公開処刑』だった――!
十年前のサン・マルクス広場、処刑場での邂逅から始まった二人の少女の物語。その果てに待つ運命とは!? 感動の第三弾!!

以下、ネタバレありの感想です。

 

全ての問題を解決するために突き進む最終巻。
様々な要素がてんこ盛りで、最初から最後までとにかく面白かったです。

 

まず、戦争の危機を呼び込む王子誘拐事件。
ようやくユーリ王子のスポットがあたりました。登場人物紹介で散々いじられて可哀想だったけれど、しれっと淡く幼いロマンスの芽を掴み取っていて、なるほどこれは囚われのお姫様…!となりました。
この一連の騒動の中でコニーが処刑される展開、コニーを救うために奔走する仲間たちの姿がすごく良かった。こういう展開、大好きなんだよなぁ。
これまでの主人公の行動が生み出した絆が魅せる逆転劇、これぞクライマックス!
それと、モットーである「誠実」が武器にも盾にもなるっていうのが良いですよね。その考え方は誠実じゃないと書いてあったけれど、誠実であることで信頼を得るという闘い方は、その心根はやっぱり誠実なんじゃないかと私は思うのです。

 

様々な闘いを経て、コニーとランドルフの偽りの関係もついに本物へ。
普段からロマンスを食べて生きている人間なので、二人の甘酸っぱい雰囲気にテンションが上がりました。
コニーを救うために陰ながら奔走して、彼女のために国外脱出の準備も整えて、処刑場でも颯爽と現れたのに、結局スカーレットに見せ場を奪われる閣下。そんな閣下が私はとっても好きですよ!!
微妙に張り合ってコニーと一緒にいる年数を伸ばしたり、これからコニーとイチャイチャするたびに見えないスカーレットを意識しなきゃならない不憫さも好き(書き下ろし短編最高でした)
スカーレットとは別枠で、コニーの正規の恋人として心を強く持って生きてほしいです。

 

そして、この物語最大の魅力であるコニーとスカーレットの相棒関係にもついに終わりの時が……
来ると思ってたら来なくて笑いました。プロローグの再演があったときには感動して切なくて泣いたのに!この涙をどうすれば!?
コニーが天寿を全うするまで一緒に生きていく宣言(意訳)に胸がキュンキュンしました。スカーレットのツンデレが本当に好き。
コニーもスカーレットがいないと張り合いがなさそうだったし、仲良くこれからも陰謀に巻き込まれてほしいなと思いました。とりあえずは国王を助走つけて張り倒しに行くのかな?コニーがまた処刑されるのか??

 

他にも、この物語に登場する様々な人間関係にときめいたり心が痛んだりして、そのドラマに魅了される作品でした。
悪役セシリアは最後の最後に矜持を貫いて格好良かったし、スカーレットの両親のエピソードは切なすぎて心に刻まれたし、脇役たちの人生の一つ一つに読み応えがあって素晴らしかったです。
これからも様々なドラマがこの世界に待っているんだろうな。
個人的にはルチアとユリシーズの関係、ショシャンナとサルバトルのその後が特に気になります。

刊行決定の知らせがあった続編はどんな話になるのでしょうか。とても楽しみです。

 

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