マリエル・クララックの喝采 /桃春花



マリエル・クララックの喝采 (アイリスNEO)【Amazon】【BOOK⭐︎WALKER】

評価:★★★★★
2021年4月刊。
覆面作家な貴族令嬢の謎と波乱に満ちた日々を描くラブコメ・ミステリー第8巻。
元々好きなシリーズですが、私は今回の話が一番好きです。大好き!
謎や冒険のスケールが大きかった前回に比べると、今回の話は日常回に含まれるのかも?王都の中で身内+αでわちゃわちゃする話ですし。
でもすっっごく楽しかった!
とにかくキャラが生き生きと動いていて、終盤にかけて笑いが止まらず大変でした。今までで一番笑ったと思う。とにかくページをめくるのが楽しくて楽しくて。
キャラ同士の掛け合いが秀逸。変人と堅物の夫婦漫才は最高。横恋慕な怪盗氏も相変わらず魅力的。
本当に良い少女小説だなぁ。このシリーズがますます好きになりました。

☆あらすじ☆
名門伯爵家嫡男のシメオンと結婚し、甘い日々を送るマリエル。小説家としての活動にも精を出す中、第二王女の婚約者であるラビアの公子がラグランジュを公式訪問した。歓迎の宴で挨拶したリベルト公子は、美しく優しげな人物に見えたが……。「この方、もしや曲者では!?」さらに怪盗リュタンの予告状で街は大騒ぎ。マリエルとシメオンもその場面を目撃して――!? 大人気シリーズ第八弾、オール書き下ろしで登場! ※電子版はショートストーリー付。

以下、ネタバレありの感想です。

 

満を辞して登場しました、リュタンの親玉・リベルト公子
曲者っていうか腹黒……この部下にしてこの上司ありという感じの笑みをたたえたお方でした。正直めちゃ好き。
アンリエット王女の恋を応援したいけれど、リベルト公子に傷付けられないか心配するマリエルの気持ちに共感しきり。それでも一筋縄ではいかない要人の登場に胸がワクワクしました。

 

さて、今回はリベルト公子の来訪と怪盗リュタンの予告状から始まるドタバタ劇。
マリエルが風邪をひいて弱っていた割にはシメオン様の過保護が控えめだなぁと思いながら読んでました。あーねってなった。シメオン様、そういうところあるよね。
妻を溺愛する一方で職務と上司には忠実で、必要なら妻も囮に使うところ、私は格好いいと思います。マリエルにとって都合いいだけの人じゃないところが良い。
この夫婦はべったりイチャイチャする割にそれぞれが精神的に自立していて、とても健全で素敵です。
夫がオカン化する夫婦が自立できてるの?というツッコミはさておき(可愛いから良いんだ!)(あれはイチャイチャだし?)

 

シメオン様、過保護が控えめだった影響なのか、前巻頑張った反動なのか、ヒーロー的な活躍もシリーズ比で控えめに思えたんですが(もちろん格好良いシーンもあるけれど)、その分ボケ要員として輝いていたように思えました。
マリエルの追及を受けて猫に逃げようとして避けられるシーンとか、一緒に寝てもらえなくて傷ついてたところとか、なんだかやたら猫愛が報われなくて可愛かったです。私も猫に逃げられるタイプだから同情した。猫を可愛がりたいよね。。。

 

さて、割と自由に行動できていた今回のマリエル。その推理力は安定して冴え渡っていました。
自ら変装して情報を集め、ちょっとしたヒントから真相を掴み、小説家らしい発想力で抜けていたストーリーも補完。そしてバッチリ当てる。
マリエルの聡明さとトラブル吸引機ぶりは読んでいてとても楽しいです。好奇心たっぷりでお茶目で可愛い名探偵!ああ、マリエル大好き!ってなりました。

 

そんな名探偵が軍師としても大活躍する終盤のお話は更に楽しかったです。
というかこの終盤の茶番劇が死ぬほど面白かった…!このシリーズで一番笑ったと思う。ずっとケラケラ笑ってた記憶しかない。
ここに至るまでリベルト公子の政治的手腕と腹黒っぷりに戦慄させられてきたので、そんな相手とどう決着をつけるのかと思ったら。
まさかの王家主催、イイ大人が大勢集まり気合を入れての馬鹿騒ぎ。
こんなの面白いに決まってるじゃん!
王妃様が発案したときは「本気かよ」って思ったし、リベルト公子が承諾したときも「本気かよ」って思ったし、いざ試練が始まるとマリエルに「本気かよ」って思いました。
団結した女の本気と意趣返しはわかるけど、みんな本気すぎない…!?マリエルやりすぎでは!?その人、重要人物ですけどそんなことしていいの!?いや、国王夫妻公認だった!お茶しながら観戦してる!シメオン様すら後方旦那ヅラで傍観!大丈夫か、この国!

 

……なんというか、マリエルが育った国だなぁって思いました。
いや、王家がマリエルに毒されている可能性もなきにしもあらず?
でもマリエルが育った土壌を持った国だというのを痛感しました。卵鶏。

 

あんまりな馬鹿騒ぎっぷりが本当に楽しかったです。良い大人が集まってノリノリなのが最高なんだよ。
ボロボロにされたリベルト公子も黙って試練を乗り越えたので、気づけば好感度が上がっていました。最初のコショウで帰らなかったのほんと偉い。
(部下によく似た)カッコつけが格好悪く本音をぶちかましたのを見て、潔い人だと思いました。
うーん、好きだわ。こういう格好つけた腹黒がデレるところが是非見たいですね。マリエルがああ言ってたということは、いずれアンリエット様が逆襲を果たすのでしょうか。私もそれを見れるかな?期待したいと思います(兄ズを叩きのめしたような口撃もあったらいいな)(あそこ最高に笑ったので)

 

馬鹿騒ぎの中でマリエル・シメオン・リュタンの三角関係もあったのだけど、ここは変わらないようで少し変わった雰囲気が。
シメオンが健在のうちはリュタンはもう何もできなさそうですね。口で茶化して満足してそう。
リュタン、だんだんマリエルを口説きながらシメオンの到着を待っているように見えてきたぞ…?笑
リュタンといえば本名がついに明かされましたが、、、正直かなり意外な方向性!なんか可愛くて良いです。でも私の中ではこれからもリュタンはリュタンのままかも(笑)

 

今回も本当に面白かったです。最高でした。
次巻も楽しみです!

 

スポンサーリンク
 
0

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。