傷心公爵令嬢レイラの逃避行 下 /染井由乃



傷心公爵令嬢レイラの逃避行 下 (電撃の新文芸)【Amazon】【BOOK⭐︎WALKER】

前巻の感想はこちらから

評価:★★★★☆
2020年8月刊。
泥沼ヤンデレ三角関係という濃い内容のラブロマンスですが、下巻は更にパワーアップして濃厚でした。
選ばれなかったヤンデレは恐ろしく、選ばれたヤンデレも本当に大丈夫か?と不安になり。
でもこういう作品って、その不安定な関係性こそが楽しいもの。
本作もとても面白かったです。

☆あらすじ☆
溺愛×監禁。身を焦がす執着愛のたどり着く先は――。
元婚約者である王太子によって塔に監禁されたレイラ。彼女の心には、喧嘩別れになってしまった最愛の魔術師の事が残り続けていた。複雑に絡み合う、歪な執愛の末に公爵令嬢がたどり着いた恋の結末とは――?

以下、ネタバレありの感想です。WEB版の後日談にも触れるのご注意を。

 

いやぁ、、、耽美!!
壊れた美形が全然振り向かない女に憎しみを募らせて自分ごと破滅に引き摺り込む姿、もはや耽美としか言えないでしょう!

ルイス殿下の破滅的な執着は本当に危険だし、許される一線を超えてるし、ラブロマンスのメインヒーロー役にはなり得ないんですけども。
でもこの耽美さから目が離せない自分がいる。
愛すら見失った彼の執着がどこまで行くのか、その結末が知りたくてたまりませんでした。

 

結果は一方的なメリーバッドエンド。
レイラが死んだと思い込んだまま放置される姿は、なんだか哀れで。
最後まで彼女と分かち合うものはなく、独りよがりな執着で終わっちゃったなぁ。監禁だの首絞めだの理不尽やり放題な男には当然の結末だけど。
ただ、不器用だし歪んでいて独りよがりだったとはいえ、ルイスは最初から「レイラ」を見てた数少ない人なのにな。殿下の一目惚れの初恋感すごく素敵だったのに。なんだかんだ横槍さえなければうまくいくカップルだったんじゃないかな。とかも思ってしまうわけですよ。ちょっとだけね。
いや、無理かなぁ。血筋的にヤンデレとかいう業が深い一族の王子様なので、どう転んでも監禁になりそうではある。よく王国が維持できてますね???

 

選ばれなかったヤンデレの末路を悲惨に感じつつ、その仄暗さも良し。
強いて言うなら一方的に殺そうとしたことは不満かな。ヤンデレなら自分だけ生き残ろうとするな!最期まで添い遂げろ!(レイラ生存ルイス死亡エンドを期待していた私)(ヤンデレの無理心中を期待するな私)

 

ルイス殿下のことはさておき、レイラとリーンハルトには「末長くお幸せにね!」という超健全な感想を書けて良かったです。
脱出後もいつリーンハルトが狂った感情を見せるのかと身構えていたので、最後までハラハラしてしまいましたけどね。
具体的には「生き残ったレイラは本当にレイラだよね?死体が動くとかいう禁術じゃないよね?」と割と本気で疑ってたり。
あと幻の王都に戻ってから殿下の気配が消え失せたので「リーンハルト、こっそり殿下を殺ってない?」とか。

 

良かった。普通に幸せになった。良かった良かった。
ルイスが論外なだけで、リーンハルトも十分に危険人物だからね。。。

 

とか思っていたので(?)、WEB版のSS「アネモネの檻の中で リーンハルト編」を読んでにっこりしました。
リーンハルトは選ばれたルイスで、ルイスは選ばれなかったリーンハルトだと思ってるので、この夢は十分ありえた未来だよなぁ、と。
レイラがルイスを好きなままリーンハルトと出会ってたらこうなってたかもしれない。そういう内容の王太子ルート(=魔術師発狂ルート)はどこに行ったら読めますか?

 

うーん、レイラ、どっちに転んでも首をキュッとされて監禁されてたな。

 

そういえば、ヤンデレ遺伝子が脈々と受け継がれるWEB版の後日談を読み、ふと王国の始まりの御伽噺に想いを馳せました。
あれもやばそうな真実が潜んでそう。

 

ヤンデレを堪能できる、とても楽しい作品でした。コミカライズも読んでみよう。

 

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