EDGEシリーズ 神々のいない星で 1・2巻 /川上稔



EDGEシリーズ 神々のいない星で 僕と先輩の惑星クラフト〈上〉 (DENGEKI EDGEシリーズ)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★★☆
1巻「僕と先輩の惑星クラフト」(上)2019年8月刊、(下)同年9月刊。
2巻「僕と先輩のウハウハザブーン」(上)2020年5月刊、(下)同年7月刊。

最近、川上稔作品を読み漁ってるのだけど、最新シリーズもすごく面白いですね!
これは世界各地の神話や伝承が好きな人にはたまらない作品だと思います。特に神話の成り立ちを考察するのが好きな人とかね。
人類史と神話の交錯に思いをはせつつ、元気いっぱいな主人公たちの馬鹿騒ぎに終始笑いっぱなしでした。
テラフォーム系SFとしても楽しめるし、90年代のレトロな空気も面白く、そして先輩と主人公のラブコメは可愛くてにっこり。
各種要素を並べると闇鍋のようだ。それらが上手くまとまっているところも凄いです。
そしてこういう知識量で殴る系の物語大好き!
まじで神話好きは読んだらいいですよ。これは楽しいぞ・・・!

☆あらすじ☆
『境界線上のホライゾン』の川上稔が贈る待望の新シリーズが登場!
境界線上のホライゾンでたびたび言われる“神代の時代”。人々が天上にいたとき、何があったのか……、というか、その前提?
気づくと現場は1990年代。広大な学園都市の中で、僕は馬鹿なダベりをしつつ、巨乳の先輩に縦方向の盛り上がりをしていたのだけど、何か没入系ゲームで即死したりといろいろありましてね……。
チョイと気軽に天地創造。つまりこれは「神話再現」だ……!

以下、2巻までのネタバレあり感想です。

 

物語の舞台は90年代の日本・・・・・・・・・と見せかけて、はるか遠い未来の宇宙においてAIが作り出した仮想世界
地球から飛び出した人類は、居住可能惑星のテラフォームをAIに任せて冷凍睡眠中。
しかし、そのテラフォームにおいて科学的に解決できない問題が生じ、行き詰まったAIは「神話的テラフォーム」を実行する。
それは、地球の神々を電子的に再現し、唯一の人類を信者として神話を再現することで星をおさめるという手法だったーー というお話。

 

その唯一の人類こそ、主人公である住良木・出見
ギャグかな?ギャグですね!ってくらいポンポン死にます。
記憶を失いつつロールバックを繰り返す住良木が、神々の手を借りながらテラフォームを進めていくんですが、、、

 

まーーー、これが進まないこと!笑

 

仕方ないのだけど。
なんといっても高熱溶岩だらけの原始的惑星に地面をつくるところから悪戦苦闘するので。
文字通り、足場からコツコツと環境を整えていくんですね。これめっちゃ楽しいやつだ。
「神々の力」というチートを交えつつも、まじめにテラフォームを考えていて、そのSFとファンタジーのバランスがすごく面白かったです。

 

そんな感じでのんびり進む住良木のテラフォーム。
彼の仲間となるのは、仮想90年代の寮で隣に住む「先輩」さんと、ゲーム部所属の神々の皆さん。
テラフォームのかたわら、住良木は神様たちとおしゃべりして、ゲームして、時に政治的なトラブルに巻き込まれたりしながら、先輩の巨乳を崇め奉っていくのです。

 

そう、巨乳を・・・・・・・・・いや「巨乳信仰」ってなに!?

 

まじで巨乳信仰って何???そして信仰力が高すぎでは????
対象である先輩自身がまんざらでもないし、全ての巨乳を讃えつつも信仰対象は先輩の巨乳だけというただのバカップルムーブなんだけども、これがもうテンションの高さに笑うしかないくらい激しくて。
このシリーズだけで巨乳という文字を一生分見た気がする。

 

でも、この「巨乳信仰」という言葉の裏にある、先輩と住良木の関係性が本当に切ないんですよ。
1巻終盤で明かされる二人の「本当の始まり」は涙なくして読めなかった。
一人ぼっちが手を繋いで二人になるってやつ大好物なんだよ〜〜〜。最高のボーイミーツガールじゃん。ずるいよ、こんなの好きにならずにいられない。巨乳信仰の主神と信者の関係で泣けるほど感動するとか何かバグった気もするけど、感動しちゃったんだから仕方ない!

 

あと先輩のキャラがとても性癖なんですよね〜(巨乳が、じゃないよ!)
こういう陰気方向に面倒くさい女子、正直大好きなのだ。
住良木への過保護ぶりが良いし、一生懸命頼れる先輩(主神)っぽく振る舞おうとするのが健気だし、1巻後の性格がアッパーになってからも好き。
行動がストーカー方向に粘着質で可愛くて最高です。ヤンデレの素質がある。ヤンデレじゃないけど。でも写真壁はやめ・・・・・・

 

ラブコメパートだけでも読む価値ありですが、同じくらい充実感を得たのが神話考察パート。
世界各地の神話の共通点や相違点から、人類史を紐解いていく。
そういう神話学的な雑談に「神様」たちが興じている、という点がものすごく構造として面白いなって。
話の内容も最高にロマンがある。各神話に登場する「巨人」とは何か、とかね。いいなー。こういうテーマの話って大好き。
人類の歩みによって変遷していく神話ってめちゃめちゃ面白くて興奮する話だよね・・・・・・はぁ、楽しすぎた。

 

まだまだ続きが読みたいシリーズです。最終的にどこまで描かれるんだろうか。期待しかありません。

 

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