魔王の右腕になったので原作改悪します /木村



魔王の右腕になったので原作改悪します (ビーズログ文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★★☆
2020年6月刊。
pixiv裏サンデー女子部「異世界転生・転移マンガ原作コンテスト」大賞受賞作品で、先行のコミカライズが面白かったので原作小説も読んでみました。
漫画の世界に落ちた主人公が、やがて死ぬ運命にある魔王を幸せにしようと頑張る物語。
推しへの愛に狂ってる女サイコーです。薄幸体質の魔王様をその愛で包み込んでほしい。
原作もコミカライズも続きが楽しみです!

☆あらすじ☆
異世界転移して、大好きな魔王様をデッドエンドから救い(幸せにし)ます!
社畜OLの刈谷透が見つけた唯一のオアシス――漫画『ラピスラズリ・ワールド』の最推し《魔王》が死んだ。
絶望の中、ビルから落ちていく透。
しかし次に目を覚ますと、そこは魔王城の前だった!?
異世界転移した透はまさかの魔王に保護され、“トール”として仕えることに。
それならやることはひとつ!
「私が絶対魔王さんを幸せにしてみせます!」

以下、ネタバレありの感想です。

 

上司である実崎に屋上から突き落とされた刈谷透
引き伸ばされた落下時間のなかで推しの漫画『ラピスラズリ・ワールド』について熱く語っていた透は、気づけばラピワルの世界に“落ちていた”―― というお話。

 

この「落ちていた」って、どういう意味なんでしょう。
コミカライズの導入と違っていて驚いたんだけど(死因が殺人じゃん!)(死んでない)、序盤の実崎と透の意味深な会話がとても気になります。
そもそも透ってただの社畜OLじゃないですよね?
研究所で何の仕事をしていたの?
「番号二五『ニコ』」って何?
「私が死んだら対消滅戦が始まってしまう」とは?

そういえばコミカライズで「平成の武器屋」なる言葉があったな・・・・・・
透が何度も聞く「コツ、コツ、」というカウントダウンは、実崎の靴音を思い出させるし、一体どういうことなんでしょうか。
実崎の口ぶり的に、透はどうも偶然ラピワルの世界に「落ちた」わけではなさそうなんですよね。
じゃあラピワルの世界って何なのでしょうか。

 

そんな感じで、謎めく世界観が非常に好奇心を刺激する作品なのです。
ラピワル世界の謎、トールが抱える過去、魔王さんの存在理由―― 色んなものが密接に絡み合っていて、簡単に正体を見せてくれない感じ。
こういう雰囲気とても好きです。どんな真相が待ってるのか・・・・・・

 

まぁ1巻で分かるはずがないので、それは先の楽しみにするとして。

 

そんな謎めく世界で出会ったトールと魔王さん。
課金なんていう間接的な方法ではなく、直接推しに仕える喜びを知ったオタクのパワーがすごいんです。最高に幸せそう・・・!

いや、間接的とはいえ、トールの漫画を支える努力は半端なものではなかったのですが。
打ち切りにならないように雑誌を毎週千冊買ってたとか単行本は図書館に寄贈するほど買ってたとか、財力にモノをいわせた強火オタクっぷりに笑う。

それくらい好きな作品、好きなキャラが存在すること自体が幸せだけども、その世界に飛び込めるんですよ。最高じゃん。
しかも推しの運命を変えるチャンスまで手に入れるとか・・・・・・う、羨ましい!私も好きな作品の世界に転生して推しの当て馬をヒロインとくっつけるために暗躍するモブになりたい!!

 

トールが心を込めて尽くそうとする魔王さんがまた魅力的なんですよ。
めちゃくちゃ優しい。底なしに優しい。優しさに感動して「天使か?」ってトールが崇めるたびに律儀に「魔王だが?」と返してくれるくらい優しい。なにその優しさ。天使か?
優しい人が不遇に置かれていると、絶対に幸せにしてあげて!!!という思いが強まります。
トールが絶対に幸せにしそうだけど、魔王さんの闇が深そうなのは心配ポイントなんだよなぁ。

 

何にせよ、魔王さんを幸せにするためには「原作改悪」が不可欠のはず。
「改悪」ってあえて言うのが良いですよね。どう改悪するんだろう。
今のところ善行しかしてないけど、トールの行動の影響は未知数なんですよね。彼女が望みを叶えた時、世界や勇者はどうなるんでしょうか。
続きが楽しみです。

 

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