邪神官に、ちょろい天使が堕とされる日々 /千羽十訊



邪神官に、ちょろい天使が堕とされる日々 (GA文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★☆☆
2020年6月刊。
チンピラ神官とツンデレ奴隷天使がイチャつきながらお仕事するファンタジー。
いかにもシリーズものの1巻ぽい内容でした。
少し消化不良な部分もあるんだけど、そこは続刊を読めば解消するかな?
主人公とヒロインの関係はかなり好きな部類なので続きに期待します。

☆あらすじ☆
かつて神々の覇権戦争があった。
その戦いで破れ、神格奴隷となった天使、チェルシー。
その主となったのはヤルダバオト教団の不良神官ギィだった。
ギィは本来は隷従させるべき神格奴隷、チェルシーを綺麗に着飾らせ、一緒に食事を楽しみ、寝床を供にし、旅をする。
「――構え! 慰めろ、そして、甘やかせ、主さま!」
そんななか、教団の《英雄》アウグストの仕事を手伝うことになったギィとチェルシー。
その討伐対象のイフリートたちの潜むラグナロク古戦場には神の陰謀と、裏切りが待っていた――。
不良神官と彼に甘やかされる天使が紡ぐファンタジー開幕!

以下、ネタバレありの感想です。

 

物語の舞台は、神々の戦争が偽神・ヤルダバオトの勝利に終わった世界。
戦いに破れた異教の天使・チェルシーを神格奴隷として伴う神官ギィは、神格を貶めるよう隷従させようとする教団の意向を無視し、チェルシーを甘やかして可愛がっていた――

 

という、冒頭のラブコメが非常に良かったです。
ストレートに甘々なチンピラというのが私的に新しくて楽しかったし。
ギイを「主さま」と呼びつつ、めちゃくちゃ偉そうに上から目線で懐いてくるチェルシーもツンデレ可愛いんです。
毎晩添い寝するとかいう糖度高いシチュもOKOKって感じだし、そうやって悪夢にうなされるチェルシーの心を慰めている、というのもポイント高い。
うんうん、これは好きなカプ・・・・・・

 

なんだけど、個人的には二人の馴れ初めとか、ここに至るまでの過程の話が読みたかったです。
チェルシーが機能停止してから、(あの少年だと知らずに)ギィに懐くまでの間の話がスポッと抜けているのが不満。
あとアストリッド加入後は序盤の甘々な雰囲気がトーンダウンしたので、そこも残念だったり。
というか「ギィとチェルシーの日々」が読みたかったのに速攻で奴隷が2人に増えたの、正直なんでやねんと思ってしまったヨ。せめて1巻はチェルシーだけで良かったじゃん?

 

それはさておき。

 

《英雄》アウグストの仕事の手伝いとしてイフリート討伐に出向いたギィとチェルシー。
その任務を通して、物語はギィの秘密とアウグスト教団の醜悪さを描いていくことになります。

 

ヤルダバオト教団の設定はとても楽しかったです。
絶対に異教を認めない狭量さ。そのためなら手段を選ばないえげつなさ。
こういう巨悪は倒し甲斐がありそうですよね。そもそも何で「偽神」って呼ばれてるんだろ。どういう意味で「偽」の神なの?
チェルシーの正体が旧約聖書の天使であることを鑑みれば、何やら不穏でワクワクする世界観です。

 

今回の話だけでもヤルダバオトのやばさは理解できたけど、この物語ってヤルダバオト打倒を目指すってことでいいのかな。
ルークが最後に「人界の奪還」と語っていたけれど、ギィはルークの企みをどこまで承知してるのだろうか。
教団に入ったのは奴隷にされたチェルシーを保護するためで、ギィが戦っている理由はチェルシーを悲しませないため、ってことまでは分かったんだけど、ギィは具体的にどこを目指してるのだろうか(もしや私が読み飛ばした・・・?)

 

まぁ、1巻はプロローグ的な内容だし、続きを読めば自ずと色々見えてくるのでしょう。
ギィとチェルシーの関係性は本当に良かったんで、序盤みたいなラブコメパートを増やしてくれると嬉しいなぁ。
いかにチェルシーを着飾らせて一人で楽しむかを熱く語るギィの溺愛っぷりが楽しかったですし。

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SBクリエイティブ
著者 千羽十訊 イラストレーター えいひ

 

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