魔神少女と孤独の騎士3 /三月ふゆ


魔神少女と孤独の騎士 3【Amazon】【BOOK☆WALKER】

前巻の感想はこちらから


評価:★★★★☆
2020年5月刊。
ボロボロに泣いてしまいました。
これは、過酷な運命に立ち向かった家族の愛を描いた物語でした。
暗い迷路を彷徨うようなお話だったけれど、それだけに、ラストシーンは感慨もひとしお。
とても良かった・・・・・・が、最後の一文で大混乱!えっ、続くんですか!?

☆あらすじ☆
こんなラノベが読みたかった! 絶賛相次ぐ骨太ファンタジー。本格志向におすすめ。読後満足値急上昇中!
無力化され、ゲテナ統一帝国に捕らえられた七子はうつろな意識のまま暗黒の海に導かれたが、そこで、かつて起きた――これから起こる「記憶」を覗き込んでしまう。
衝撃を受ける七子だが、ファースト階層から送り込まれた子だぬきに励まされ、全ての真実を知るための一歩を踏み出す。一方、七子が死亡したことになっている現実世界でも滝彦や礼津から、自身の運命について衝撃的な話を聞かされる。
そこである《答え》を得た七子は、世界の崩壊を止め、未来を変える決意を胸に立ち向かうのだが――。

以下、ネタバレありの感想です。

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神招きの庭 /奥乃桜子


神招きの庭 (集英社オレンジ文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★★☆
2020年5月刊。
面白かった!

恐ろしい神々を招き、もてなし、荒ぶることがないよう鎮める神聖な場所。
そこで起こった殺人事件の真実を知ろうと飛び込んだ主人公は、神と対峙する人々が抱える苦悩を知り、そこに潜む陰謀に巻き込まれていくことになるのです。

平安と古代を足して2で割ったような神秘的な世界観が読み応えあり。
駆け引きと信頼の間で揺れる主人公と王弟の関係も良かったし、切ない友情の物語としても楽しめました。

良い和風ファンタジーだったから、これは続きがほしいな!

☆あらすじ☆
兜坂国の斎庭(後宮)は、神を招き、もてなす場。実体を持つ神々は豊穣と繁栄を招く半面、ひとたび荒ぶれば恐ろしい災厄を国にもたらす。地方の郡領の娘・綾芽は、親友の死の真相を探るため上京した。そこで偶然、荒ぶる女神を鎮めてみせた綾芽は、王弟の二藍に斎庭の女官として取り立てられる。だが、それは国の存亡を揺るがす事件の幕開けに過ぎなかった……。

以下、ネタバレありの感想です。

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探偵は御簾の中 検非違使と奥様の平安事件簿 /汀こるもの


探偵は御簾の中 検非違使と奥様の平安事件簿 (講談社タイガ)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★★☆
2020年5月刊。
たのしかった〜〜〜!!
平安ミステリー×夫婦ラブコメ。
政略結婚だから浮気はご自由に!という妻と、浮気するほどの元気はない夫のお話です。
強気な耳年増と泣き虫なヘタレの夫婦なんだけど、これがホントめちゃめちゃ可愛くて・・!

ミステリーとしてもばっちり楽しい。
毒気が強くて血生臭くて、人こそが怪奇。

超面白かったです。
やっぱり汀こるもの先生の語り口とても好き。
毒っけも癖も強いのにぐびぐび飲めちゃう。美味い美味い。

☆あらすじ☆
夫はヘタレな警察トップ、妻は隠れた名探偵。
夫にかわって謎解きよ!
平安ラブコメミステリー誕生!
恋に無縁のヘタレな若君・祐高(すけたか)と頭脳明晰な行き遅れ姫君・忍(しのぶ)。
平安貴族の二人が選んだのはまさかの契約結婚!?
それから八年、検非違使別当(警察トップ)へと上り詰めた祐高。
しかし貴族仲間からはイジラれっぱなしで不甲斐ない。
そこで忍は夫の株をあげるため、バラバラ殺人、密室殺人、宮中での鬼出没と、不可解な事件の謎に御簾の中から迫るのだが、夫婦の絆を断ち切る思わぬ危機が!?

以下、ネタバレありの感想です。

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傷心公爵令嬢レイラの逃避行 上 /染井由乃


傷心公爵令嬢レイラの逃避行 上【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★★☆
2020年5月刊。
性癖で殴る系のドロ沼ヤンデレ三角関係もの。
女性向けラノベ界隈を見渡しても、なかなかのディープ路線じゃないだろうか。
病みっぷりがやばいぞと薦められて読んだのだけど、正直こういうの好きだよ・・・・・・

そんな本作は、電撃文庫が宣伝する「電撃の新文芸」から出ている作品です。どうしたの電撃??

右を向いても左を向いてもヤンデレがスタンバイしてる薄幸公爵令嬢の物語。
展開も地獄みが深いです。そういうの好きな人はめっちゃ楽しいと思う!

☆あらすじ☆
溺愛×監禁。婚約破棄の末に逃げだした公爵令嬢が囚われた歪な愛とは――。
事故による2年もの昏睡から目覚めたその日、レイラは王太子との婚約が破棄された事を知った。彼はすでにレイラの妹のローゼと婚約し、彼女は御子まで身籠もっているという。全てを犠牲にし、厳しい令嬢教育に耐えてきた日々は何だったのか。たまらず公爵家を逃げ出したレイラを待っていたのは、伝説の魔術師からの求婚。そして婚約破棄したはずの王太子からの執愛で――?

以下、ネタバレありの感想です。

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声を聞かせて1 精霊使いサリの消失 /河上朔


声を聞かせて(1) 精霊使いサリの消失 (ウィングス文庫)【Amazon】

評価:★★★★☆
2020年5月刊。
面白かった!
「能力入れ替わり」という異常事態に見舞われた男女バディ(険悪)を描いたファンタジー。
精霊使いと魔法使いのコンビという異種な組み合わせが面白かったし、「身体」ではなく「能力」が入れ替わるという切り口も秀逸でした。

トップクラスの実力を持ったプロでも、互いの能力が入れ替われば素人も同然。
失われたのは自分の一部で、手に入れたのは欲しくもない「相棒の力」。
相棒からアドバイスを受けつつも能力の扱いに苦戦する二人は、事態打開の鍵を握る少女を追手から逃がそうと奔走することになるのです。

個人的には、鼻持ちならないエリート魔法使いが「無能!」「足手まとい!」とボロクソに叩かれながらも、ドン底から這い上がるように成長していく姿が痛快でした。
ほとんど彼が主人公みたいなものだった(W主人公ものになるのかな?)

相棒の精霊使いとの関係はここから面白くなりそうな予感。続きがとても楽しみです。

☆あらすじ☆
精霊の声を聞く力を持っていたために生まれ故郷で迫害を受けて育ったサリは、現在ランカトル王国の公安局に所属する優秀な公安精霊使いとして、傲慢な公安魔法使いラルフをパートナーに王都ザイルを守護している。人はおろか精霊使いからも異端扱いされることは多いが、サリは自分の力が受け入れられる場所を離れるつもりはなかった。ところが、王弟デューカの“鑑賞会”に魔物の子として連れてこられた少女をかばおうとした際、サリとラルフの力が入れ替わってしまい…?

以下、ネタバレありの感想です。

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鬼恋綺譚 流浪の鬼と宿命の姫 /沙川りさ


鬼恋綺譚 流浪の鬼と宿命の姫 (角川文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★☆☆
2020年5月刊。
ロミジュリ×和風ファンタジー。
喰うものと喰われるものの関係になった二つの領の対立と、その領主筋に生まれながら惹かれ合ってしまった男女の恋を描いた物語です。
思ったよりグロとホラー要素があった気がする。
そして切ないお話でした。

☆あらすじ☆
願いは、ただひとつ。——共に生きたい。許されるなら。
薬師の文梧は、記憶を失った白皙の青年・主水と旅をしている。
30年前、平穏なこの地は一変した。青山領の民が突然変異して「鬼」となり、小寺領の民を襲い血を吸って殺すようになったのだ——。
彼らは、故郷から逃げ出し、身を潜めて暮らしている小寺の民を救うべく、山々を巡っているのだ。
一方、今から3年前。小寺の若き領主・菊は、屈託なく笑う勇敢な少年・元信に窮地を救われる。
青山の餌食となっている領民を護るため、もっともっと強くなりたいと願っていた菊は、元信に願い出て剣術を教えてもらうことにした。
やがて惹かれ合う2人。けれどそれは、禁忌の恋に他ならなかった……。
——旅の途中、文梧と主水は竜胆という少女と出会う。
竜胆はかつて仕えていた領主・菊を捜していた。菊は3年前、青山領に捕らわれたのだ。
旅を共にすることになった3人だが、やがて文梧は「一枚、二枚——」と何かを数える謎の声をしばしば聞くようになる。
心にこびりついて離れないその声を聞くたびに、文梧の胸はざわついて……。
出逢ってはならない者たちが出逢う時、物語は動き始める。待ち受けるのは、如何なる運命か——。
第5回角川文庫キャラクター小説大賞〈優秀賞〉受賞作!
選考会でも「筆力がある」「作り込まれた世界観でぐいぐい読んでしまった」「熱量を感じる」と絶賛を受けた作品がついに刊行!

以下、ネタバレありの感想です。

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【WEB小説感想】she&sea /ia(糸森環)

糸森環先生のサイト「27:09の地図」(http://ash-map767.riric.jp/index.htm)にある小説をいい加減読むぞ!第2弾!!

第1弾は『Fーエフー』でした。感想はこちら。

続く第2弾は『she&sea』(サイト版はここ→http://ash-map767.riric.jp/sheandsea-TOP.htm)。
こちらもFと同じく書籍化されており、書籍版は読んでいます。その時の感想はこちら。

she&sea、私が読んだ糸森環作品の中ではダントツで鞭打ち展開がきついんですよ。私的に。
異世界で海賊に拾われた少女がたどる運命が残酷すぎて、読めば読むほど精神が摩耗していく。
しかし読むのをやめることはできない、魔性の魅力がある作品だと思うんです。うう、なぜ4巻以降が出ないのか・・・・・・

もう一度あの荒海に飛び込むのは勇気がいったけれど、サイト版の続きもすごかった。
めっちゃ面白かったです。でも更新分を全部読み終わって悲鳴あげちゃったよ!

というわけで以下はWEB版の感想、ネタバレありです。

 

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終焉を招く神竜だけど、パパって呼んでもいいですか? /年中麦茶太郎


終焉を招く神竜だけど、パパって呼んでもいいですか? (GA文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★☆☆
2020年5月刊。
ホームドラマ×終末バトルファンタジー。
父娘ものを強調されているけど、嫁もいます。
男女バディなバトル要素もあって、そこが結構好き。

バカップル夫婦が、ひょっこりできた子どもを溺愛して、子どもも全力で懐いて―― という感じで愛にあふれる家庭が爆誕。
しかしその「子ども」を、いつか夫婦が斬るかもしれない。
不穏な未来を予感させつつ、全力でほっこりさせてくる物語でした。

個人的にはあとがきの設定で出してほしかった気もするけれど(めっちゃ笑った)、続きが楽しみです。

☆あらすじ☆
マホテキ9999の年中麦茶太郎が放つ、ほっこり×幼女×家族愛の最新作!
史上最強の女の子を拾って愛でる超無敵『父娘』ファンタジー!
境界領域ブルーフォレスト公爵領。
『人』と『魔』と『神』とが混在する、地上で最も危険で、熱気ある街。
十五歳にしてブルーフォレスト公爵領の現公爵を務める少年リヤンは、最愛の『妻』レイと共に神々が気まぐれで起こす世界崩壊に今日も立ち向かっていた。
そんなある日、リヤンは戦場で保護した少女をワケあって家族に迎えることにしたのだが――
「パパって呼んでも――いいの?」
少女の名はアマデウス。人間の形をした厄災『終焉の神竜』という剣呑極まる存在だ。
しかし、子供を熱望していたリヤンたち夫婦にとっては、目の中に入れても痛くない愛娘に他ならない!
つまり、溺愛・不可避ッッッ!!!!
「あああ、娘の可愛さが致死量に達した!!」
家族も世界も守るため、天才魔法士――最強かっこいいパパになる!
ほっこり可愛く最強無敵な『父・娘』ファンタジー、ここに開幕!

以下、ネタバレありの感想です。

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【WEB小説感想】 F-エフ- /ia(糸森環)

糸森環先生の新作『かくりよ神獣紀』が良すぎて、糸森環熱が爆発しました。

 

もうダメだ!我慢できぬ!と、なんだかんだ躊躇していた糸森環先生のia名義のオンノベサイト『27:09の地図』にようやく着手。

正直、未完の沼に落ちるのが怖かったんですよね。あとスマホ対応してないオンノベは読みにくいなって。

 

でも腹をくくったのでもう逃げません。
スマホ非対応オンノベはSafariのリーダー表示を使えばヨシと言う知見も得たし(遅い)

 

全部読むつもりですが、まずは『F−エフ−』(http://ash-map767.riric.jp/F-TOP.htm)から。

『F』は角川ビーンズ文庫から書籍化されている作品で、そちらは読んでいます。

しかし1巻が出たのが2014年かぁ。もうそんなに経つの??月日の流れは恐ろしいですね。

 

で、読んできましたよ、サイト版『F』!

ほどよく内容を忘れていたので書籍化された第1部も超楽しかったし、完璧に初読な第2部も最高に面白かったです。

なーーーーーーーーーんでこんなに面白いのに書籍版は打ち切りなんだろ!ふしぎだね!(泣)

そんな感じでWEB版の感想いきます。例によってネタバレありです。

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楽園ノイズ /杉井光


楽園ノイズ (電撃文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★★☆
2020年5月刊。
面白かった!
見失ってしまった音楽を取り戻していく、少年少女の青春ストーリー。
感傷的な心情描写と、鮮やかな音楽描写のミックスが最高。
ヒロインたちと主人公の軽快な掛け合いも楽しかったです。
自分が門外漢すぎて音楽ネタや用語を理解するのが若干難しかったんだけど、色々ググったりと杉井先生のブログを読んで補足していくのも面白かった。YouTubeは本当に便利だよなぁ。
1冊で綺麗にまとまっていてとても満足。もしもシリーズ化するなら読みたいです。

☆あらすじ☆
それでも音楽はまだ鳴り続けている気がした——あの日のあの場所で。
出来心で女装して演奏動画をネットにあげた僕は、謎の女子高生(男だけど)ネットミュージシャンとして一躍有名になってしまう。顔は出してないから大丈夫、と思いきや、高校の音楽教師・華園美沙緒先生に正体がバレてしまい、弱みを握られてこき使われる羽目になる。
無味無臭だったはずの僕の高校生活は、華園先生を通じて巡り逢う三人の少女たち——ひねた天才ピアニストの凛子、華道お姫様ドラマーの詩月、不登校座敷童ヴォーカリストの朱音——によって騒がしく悩ましく彩られていく。
恋と青春とバンドに明け暮れる、ボーイ・ミーツ・ガールズ!

以下、ネタバレありの感想です。

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