やり直し令嬢は竜帝陛下を攻略中 /永瀬さらさ



やり直し令嬢は竜帝陛下を攻略中 (角川ビーンズ文庫)【BOOK☆WALKER】

評価:★★★★☆
2020年3月刊。
とっても面白かった!

婚約者に殺される瞬間、なぜか6年前に戻っていた主人公。
身体は10歳の幼女。中身は強大な魔力を操る「軍神令嬢」。
そんなギャップありすぎる存在となった彼女は、本来あるべき未来を物理で捻じ曲げ、人生のやり直しを目指すのです。

その鍵を握るのは、勢いで夫婦になった敵国の皇帝。
乙女ムーブが可愛い皇帝と、匂い立つ幼女趣味疑惑に戦慄する主人公。
この二人の攻防が楽しすぎました。なんて癖が強いラブコメ!

自分は恋に落ちたくないが、相手は落とす!という強い覚悟と甘い罠。愛は戦争。女は度胸。
それぞれの思惑が交錯する中で、果たしてジルは未来をやり直すことができるのか。

武闘派ヒロインならではの格好良いアクションも大満足でした。これは続きも期待できそう!

☆あらすじ☆
人生2周目は、10歳の竜妃サマ!? しかも敵だった陛下に求婚してました
婚約者の王太子から処刑を言い渡された令嬢・ジル。だけど死ぬ間際に、6年前婚約が決まったパーティーに時間が戻る。
破滅ルートを避けるべく、とっさに後ろにいた人に求婚すると最大の敵だった皇帝・ハディス!? 彼が闇落ちする未来を知っている……慌てて撤回するも、喜んだハディスはジルを城へ連れ帰り、ごはんを作る始末。胃袋をつかまれたジルは決めた。
「あなたを必ず更生――いえ、しあわせにします」 いざ、人生やり直し!
累計550万PV突破! WEBの超・話題作!
強すぎた少女×孤独だった陛下の、年の差ラブ・ファンタジー!

以下、ネタバレありの感想です。

 

実妹との禁断愛という婚約者ジェラルド王子の秘密を知ったことで、冤罪をかけられ処刑が決まった主人公ジル・サーヴェル
ジェラルドが放った槍に貫かれた瞬間、気づけばジルは6年前に戻っていた。

しかもそこは、ジルとジェラルド王子の婚約が決まったパーティ会場。

何が起こっているのか分からないものの、王子との婚約だけは避けようと、ジルは適当にそのへんにいた大人に求婚をします。
その相手こそ、先の未来で戦争が起こる敵国・ラーヴェ帝国の皇帝ハディスだったのです。

 

なぜか子どものプロポーズを真に受け、大喜びでジルを国に連れ帰るハディス。
腐れシスコン男から逃げることができたと思ったら、ロリコン疑惑男を釣り上げてしまい、呆然とするジル。

あまりに面白すぎる男運に笑ってしまったのだけど、勿論笑いごとではありません。

 

しかしこの状況はジルにとって都合が良いものでもある。

ハディスは身体が弱いし、心はもっと弱いし、すぐ闇落ちしかけるし、なんか恋愛知識が偏ってるし、そもそも「嫁の条件は14歳以下」という疑惑も問題も山盛りな男。
でもジェラルド王子を退けるには都合が良いし、ハディス自身についても今ならまだ恐怖政治を敷く暴君になることを防げるかもしれない。
何より、ジルはハディスに約束したのです。「わたしが幸せにする」と。

 

だからジルはハディスの更生を目指すことを決意します。
自分の未来と共に、彼を待つ暗い未来もやり直そうとするのです。

 

というわけで闇落ち予定の竜帝陛下を攻略することになった10歳の軍神令嬢。

このヒロインがね、め・・・・・・っちゃくちゃ格好良いんですよ!

魔力がチート級でとにかく強いし、天然タラシ系のイケメンオーラ垂れ流し。
素が出ると軍人(騎士?)っぽくなり、頼りがいもアップ。
アクションシーンは全てが最高に痛快でした。船をぶん投げるシーンが特に好き。

 

そういうヒーロー然としたジルが、「攻略」という言葉がぴったりな感じで、ハディスのハートを握り潰しにかかるんです。
幼女趣味はただの疑惑だったはずなのに、幼女が無闇矢鱈にときめかせるからガチになってるんだけど、どうするのこれ。
やればできるで事案が発生してる!

 

さて、そんな攻略対象の竜帝陛下は一癖も二癖も・・・・・・というか驚きの癖だらけ男でした。
お菓子作りでジルの胃袋をつかもうとしたり、ジルのイケメンムーブにきゅんきゅんして乙女になったり、すごく可愛いヒーローなんだけど、それだけじゃなくて。

彼の精神は現時点ですでにボロボロ。6年待たずともほぼ闇落ち状態。
理性と狂気の境界線ギリギリのところで踏みとどまっているハディス。

普段は可愛いポンコツのくせに、「なるほど、このままだと恐怖政治一直線だな」と予感させる場面が多々あり、その度に背筋がひやりと凍るんです。
でもその危うさがとても色っぽいんですよね・・・・・・負の魅力がすごい。

 

そんなわけで、本作は最強イケメン幼女と乙女系メンヘラ男の即席夫婦ラブコメなのです。やはり癖が強い!
ジルもハディスも互いに攻略しようとしつつ、自分が相手を好きになることは避けたいと考えていて、それがまた二人の攻防を楽しく盛り上げていました。
ふたりとも簡単に攻略できそうに見えて意外とできないんですよね。
ポンコツなくせに手強い。チョロいくせに頑固。・・・・・・でもやっぱりチョロいかもしれなくて(笑)

 

ままごと夫婦がおかしな攻防を繰り広げつつ、物語は6年後の未来に向けて動きはじめました。
ラーヴェ帝国内の問題、ジェラルド王子の執着、そして神話から持ち込んだ因縁。
これからも問題は山積みで、私の期待は高まるばかりです。

コミカライズも決まっているようだし、安心して続きを待ちたいと思います。

 

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