異世界迷宮の最深部を目指そう13 /割内タリサ



異世界迷宮の最深部を目指そう 13 (オーバーラップ文庫)【BOOK☆WALKER】

前巻の感想はこちらから


評価:★★★★★
2020年1月刊。
めちゃめちゃ面白かった。シリーズ中、最も笑った巻なのは間違いありません。
ずっとニヤニヤしてたし最後の方はひたすら笑ってました。
マジでなんだこの茶番劇!最高かよ!
そしてライナー!君が私の最推しだ!これからも頑張れツッコミ体質の苦労人!!

☆あらすじ☆
――『再誕』する使命。
ジークを主とする騎士、ライナー・ヘルヴィルシャイン。それが僕の名前だ。
迷宮から一年の時を経て帰還し、再びフーズヤーズの騎士に戻った僕は、ラスティアラの密命を受け、任務に励んでいた。
内容は魔石人間に流れる『ティアラ様の血』の回収。その任務にも目処がつき、あとは『再誕』の儀を待つばかり。
だが、そんな僕の前にティアラを名乗る人物が現れる。
彼女は『ティアラ様の血』を全て僕に受け取って欲しいと言い始め――。
「君に『異世界迷宮』の『最深部』を目指して欲しい」
このフーズヤーズ十一番十字路から、僕は『プロローグ』へと歩み出す。

以下、ネタバレありの感想です。

 

なぜか全編ライナー視点で語られる第13巻。
聖人ティアラが残したメッセンジャー「魔法ティアラ」と出会ったライナーが、彼女の頼みをきき、「再誕」を目指すラスティアラを裏切ろうと画策する―― というストーリー(こう書くとライナーがやばいやつみたいだ)

 

このライナーの語り口がまず面白いんですよね。ライナーのなかのカナミ評がひどくてめっちゃ笑った。

主ジークの人格は尊敬できるが、女性関係においてだけは最低の一言に尽きる。
自分を好く綺麗な女の子ばかりでパーティーを構築するなんて、正気の沙汰ではない。
英雄色を好むと言えば聞こえはいいが、はっきり言って女たらしの最低野郎だ。

言い過ぎでは!?一応きみのご主人様だよね!?!?

いや、言い過ぎじゃないか・・・・・・ヤンデレでハーレムを築くやつはこれくらい言われても仕方ない。
たとえ本人は胃痛にシクシク悩まされていたとしても、自業自得だから仕方ない(爆笑)

 

そんな酷いカナミ評を滾々と語るライナーですが、ちゃんとカナミ自身を敬ってる感じはあるし、彼なりの忠義が見えるところが良いんです。本当に真摯な気持ちでカナミに尽くしてる。
それに言ってることは冷静に的を射てるし。女関係が死ぬほどダメだけどそれ以外はすごいからね。女関係は死ぬほどダメだけど。
あとついでにセンスが筋金入りの中二だから、ルビ付き技名を叫ぶところもアレだけども。良い子が真似しちゃってるじゃんか!笑

 

女性関係はダメダメな割に、本命に一途な青年でもあるカナミ。
そんなカナミのため、自身の強化だけでなくラスティアラを守るためにも「魔法ティアラ」の話にのったライナーは、真に忠義の人と言えるでしょう。
色々と真相を知って振り返れば、今回のこれはカナミの超〜〜〜〜〜面倒くさくて無駄に壮大な愛の劇場に巻き込まれた話なわけだけど、そんなドラマチック茶番劇を身を削ってでもやり遂げたライナーは本当に偉いです。でも自爆攻撃は怖いからやめよう?
それほど健気なライナーなのに、ラストは不憫極まる状況に落とされて思わずもらい泣きしました(笑いすぎて)(告白は二人きりでやれ)(未成年の主張かよ)

 

しかし修行&使命遂行でめちゃめちゃ頑張ったライナーに対し、本来の主人公であるカナミはマジでちょっと本当にひどかったですね・・・!
ラスティアラの助けに応じて颯爽と登場したシーンの格好よさとヒーロー感がすごくて、状況が状況だけに死ぬほど笑いました。
大事なところでは間に合わないくせに、どうでもいいところでは間に合いやがるっていうライナーの毒づきが面白すぎでしょ。この作品、主人公に対してほんと容赦ない。

 

そこからのティアラによる暴露大会も輪をかけて最高でした。笑い殺す気か?
この内容がまぁひどい。わぁひどい。でも説得力しかない!
やはりカナミは人類悪なのでは?このろくでなし!

いやまぁ今のカナミに記憶はないんだけど「今のカナミ」の行状もあれなので、なんともかんとも。

 

それでもちゃんと最後は唯一の運命の人を選べたので、主人公の面目躍如というか、かろうじて面子を保った感じはありました。

 

・・・・・・と思ったのになぁ!笑

 

最後の最後まで女の手のひらの上にいるのは、ある意味、とてもカナミらしいのかもしれません。

 

ていうかやっぱりこれはヤンデレハーレムものなんですよね。
この物語には愛が重い女しかいないし、この13巻は今までで一番愛が重い女の話だったわけです。

 

こんなドロドロのえげつない巨大愛情物語に巻き込まれながら、しっかり自分の役目をやり遂げたライナーはやっぱり偉い。何度でも言おう。君こそが騎士の鑑だ。
もう完璧に私の推しになったので、ライナーが自分のプロローグに辿り着ける日が俄然楽しみになっています。

 

カナミは・・・・・・

 

すべてを思い出しても強く生きるんだ。がんばれカナミ。負けるなカナミ。
私だったら死にたくなるかもしれないけど。

当初のラスティアラの疑い通り、彼女の持つ愛情の半分はティアラさんのものだろう。下手をすれば、いまジークが感じているラスティアラへの想いの半分さえも、本当は千年前の・・・・・・

あはははははははははははえげつなーーーーーーーい!

 

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「異世界迷宮の最深部を目指そう13 /割内タリサ」への2件のフィードバック

  1. カナミの英雄ムーブは本当に笑えました
    ライナーはもう一人の主人公感ありますよね
    なろう版はまさにクライマックスの途中なので、今書籍版読むとエグいくらい伏線とミスリード仕込んでたんだと思い出して戦慄します……

    1. コメントありがとうございます。

      本当に笑いました!!!
      カナミ、なんであんなに格好良く間が抜けた登場ができるのか・・・天才では・・・?

      ライナーの主人公感もすごく良かったですよね。まさか1冊まるまるライナー主導で進めるとは思いませんでしたが、それでこれだけ面白いのは流石でした。

      そういえばWEB版ではクライマックスに突入していたんでしたっけ。書籍版で読むのが楽しみです(ミスリード???怖い・・・!)

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