魔法至上学院の騎士 魔法適性ゼロの魔剣使い /西都徹也



魔法至上学院の騎士 魔法適性ゼロの魔剣使い (角川スニーカー文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★☆☆
2020年1月刊。
魔法使いの台頭により騎士職が冷遇され、魔法至上主義となった世界。
そんな逆境を覆して聖騎士を目指す少女と、彼女に感化されていく少年の出会いから始まる学園ファンタジーです。
なにやら壮大な物語に続きそうではあるのだけど、この巻はあまりにも序章的。
提示された目標に対し、最初の一歩があまりにも(言っちゃなんだけど)小さいんですよね・・・・・・
でもまぁ粗の少ない物語という印象ではあるので、続くなら面白くなる、かも?

☆あらすじ☆
その剣は、魔法を超越する——。魔術学園×ソードファンタジー!!
騎士の時代は、圧倒的な力を誇る””魔法使い””の登場により終わりを告げた。
訪れた魔法至上主義の世界——魔兵学院エルフィナでも、その卵が優遇されることは必然であった。
騎士組のゼロ・アンタークは、生まれながら魔法が使えない””シロガミ””ゆえに、学院では見下される日々。
果てに魔法組との決闘に巻き込まれるが——
「君たちは、魔法のことを知らないんだな」
ゼロは敵うはずのない魔法を、その剣で斬りふせてみせ!?
魔薬《ドラッグ》による魔法使いの暴走、横行する『騎士狩り』……ゼロは魔法社会の暗部を探るため学院に潜入した、“魔剣”使いの諜報官だった!
無比の剣士が邪道を斬る、学園ソードマギカ!!

以下、ネタバレありの感想です。

 

聖騎士を目指して転入した学院だったのに、今年で騎士組がなくなってしまうと知った少女・ライカ
即座に実権を持つ生徒会に直談判に行ったライカは、「魔法使いに騎士が勝つこと」という実績づくりこそ窮地を切り開く道だと聞き、魔法組の生徒を相手に決闘を挑むが―― というのが序盤の流れ。

 

この序盤、誰が主人公なのか正直よくわかんなくて。
話の中心にいるのはライカで、彼女と行動を共にするゼロがどういう立場なのか、何を考えているのかいまいち見えてこない。
彼自身が抱えている事情が事情なので、この演出は意図的だったのでしょうけど、なんかこう、据わりが悪いというか。
でもまぁ色々と把握できた次巻からは普通に楽しめると思います。

 

ゼロはさておき、ヒロインのライカは魅力的でした。
わんこっぽい。ちょっとおバカなわんこ。
魔法使いを倒して聖騎士になるという目標がはっきりしているので、彼女を中心に見る物語は実にシンプルで読みやすくて良かったと思います。
ライカ自身も(隠し事はあるけど)裏表のないハキハキした性格で特に引っかかるところもなく、困難な道をニッと笑って突き進む姿には好感が持てました。

 

まぁシンプルに目標へ突き進むライカの周囲では色々と事情や思惑が錯綜しているようだけど。
特にゼロと生徒会長の企みが気になります。
生徒会長のキャラ、めちゃ好きなので今後も活躍してほしいな。
カラーイラストでは完全に悪役の空気を醸してるのに、蓋を開けてみたら意外と話がわかる人だし、そうかと思ったらやはり腹黒っぽいところがあり・・・・・・うん。良いキャラしてる。

 

さて、ゼロとライカの最初の目標である「騎士組廃止の阻止」は見事達成。
魔法使い相手に騎士が勝つ方法、なかなか楽しいと思います。
キャンセル系の能力を道具で後付けって割と新鮮かも(しかし設定をうまく理解できている自信がない)
でもこれって彼らの本当の目標(これもまた具体性がなく曖昧なままだけど)からすると、本当に小さな一歩ですよね。
いかにも第1巻という感じで、昨今の出版事情的に不安になるような内容でした(ちゃんとこの先まで描かれるのか・・・?という意味で)

 

あとゼロの掘り下げがまだ不十分な気がするので、そのへんの補完も欲しいところ。
実家への復讐心は理解したけど、なんかどこまでの本気度なのか、いまいち熱量が伝わってこないし。
いやこれはライカの「聖騎士になる!!」という漲るパワーと比較するからダメなのかも・・・?

 

そんな感じで、色々と次巻以降に期待したい作品でした。

 

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