転生した大聖女は、聖女であることをひた隠す1 /十夜



転生した大聖女は、聖女であることをひた隠す 1 (アース・スターノベル)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★★☆
2019年6月刊。
大聖女だった前世の記憶と力を取り戻した少女が、それを隠しながら騎士団ライフを謳歌する転生ファンタジー。
実力を隠す有能主人公系のお話ですが、そのすっとぼけ具合のキレ味が最高でした。めっちゃ笑った。

アホの子なんですよ。頭悪くないしスペックもすごいのに、アホの子。
ばかな子ほど可愛いとは良く言ったものです。本当に可愛いんだもん。すごく好き。

マイペースに周囲を振り回す主人公に対し、勢いよくツッコミを入れる騎士団の面々にも笑いました。
なんだろう?できの悪い末っ子を愛でるお兄ちゃんたちがたくさんいる感じ?アットホームな騎士団ですね。

ストーリーは騎士団舞台の日常モノという感じで、キャラの掛け合いにツボだったので次巻も読みます。

☆あらすじ☆
小説家になろう ジャンル別 年間1位作品!待望の書籍化
騎士家の娘として騎士を目指していたフィーアは、死にかけた際に「大聖女」だった前世を思い出す。
え?聖女って、すごく弱体化しているのに、絶滅寸前なため、崇められている職業だよね?
私が使う聖女の力って、おとぎ話と化した「失われた魔法」ばっかりなんだけど。
そういえば、前世で、「聖女として生まれ変わったら殺す」って魔王の右腕に脅されたんだっけ。
こんな力使ったら、一発で聖女ってバレて、殺されるんじゃないかしら。
…ってことで、初志貫徹で騎士になります! 静かに生きます!
なーんて思ったけど、持っている力は使っちゃうよね。だって、色々便利だから…。

以下、ネタバレありの感想です。

 

騎士家の落ちこぼれだった末っ子フィーアは『成人の儀』に挑み、瀕死の重傷を負ったことで、前世の記憶を思い出し、規格外の大聖女の力も取り戻した。
しかし、大聖女であり王女だった前世は、兄王子たちに見捨てられ、魔人に嬲り殺しにされるという散々な結末。
その魔人に見つかれば再び命の危険があると怯えたフィーアは、予定通りに騎士の道を目指し、周囲にバレないようにこっそり大聖女の力を使いながら騎士団への入団を果たすのです。

 

というわけで、聖女の能力が低下した現代では考えられないほどハイスペックな大聖女でありながら、それを隠しつつ騎士として生きる少女の転生物語です。

まぁ、実際に隠せているのかと言われると微妙なところで、周囲は「こいつなんか変じゃね・・・?」と思いつつも確証が持てず、奇妙なイキモノを見る目でフィーアを観察している段階。

 

というか、疑問に思うなというのも無理があるくらいフィーアの隠し方が杜撰なんですよ。
スペックは優秀なんだけど、なんだろう、アホなんだ。アホなんだよ。抜けてるんだ・・・!
「ぎゃーー!失敗した!」を繰り返し、何度周囲からの疑惑を深めて厳しく追及されたことか。
まだ1巻ですよ?疑われるペース早くない?これはもう隠せなくない???

 

でも今のところ、ギリギリごまかせてるんですよね。
フィーアが、真面目な顔して嘘八百をぺらぺらと語り、周囲も「本当かよ・・・」と思いつつ、なんとなく流されてしまう。
フィーアのマイペースな言い訳に押し流される騎士団の面々が可笑しくて可愛いんです。腑に落ちない気持ちが丸出し。

 

それでも騎士団の先輩たちにとってフィーアは大切な仲間であるという意識が強いので、だんだん変わり者の妹に接するような感じになるんですよ。そこが楽しい。
お肉パーティのシーンとかめっちゃ笑いました。大所帯でワイワイしてる感じが良いなぁ〜。
あとこれ登場人物の8割方が男なんだけど、お兄ちゃんがいっぱいいる感じですよね。お兄ちゃんパラダイスかー。

 

そんな感じで騎士団を総お兄ちゃん化(違)させていく主人公フィーア。
彼女は本当に楽しい主人公だと思います。
まず大物なのか小物なのか判然としないキャラクターが良い。

特に「騎士道精神に則って攻撃しました!」からの「嘘です弱点攻めてました!」は笑うしかなかった。酷い!騎士にあるまじき外道!でもそういうの好き!

前世のサバイバル精神が引き継がれているので、騎士道的にはアウトでも生き残れるならOK!みたいな思考回路の持ち主なんですよね。
のほほんとした気性に見えても、生き残ることに対するガッツにあふれている。そこが頼もしくて、好ましい。
聖女の力を隠すこともその一環ですしね。成功しているかは微妙だとしても・・・・・・

 

フィーアと従魔の契約を結んだ黒竜ザビリアの掛け合いも好きでした。
ご主人さまに対するザビリアの諦め気味なツッコミが良いんだよなぁ。きぐるみ着せられるくだりが不憫すぎて笑いました。
でも「ばーか、ばーか」「まぬけー、まぬけー」はこの主人にしてこの従魔ありって感じで二人の絆を感じたまである。あそこ、ザビリアのさえずりを愛でるフィーアのとぼけ具合も最高でした。

 

すっとぼけた個性が強烈なフィーアだけど、最後のエピソードは戦地を駆け抜けた大聖女らしい威厳を感じる場面もあり、そんなギャップも魅力的でした。

「聖女フィーア、ただ今よりご助力します!魔物との攻撃力の差異を埋め、一切の怪我を瞬時に治しましょう!騎士たちよ、帝国と女神に勝利を捧げなさい!」

このセリフ、めちゃめちゃ格好良かった。
聖女であることに対するフィーアのプライドを如実に感じられたことに、めっちゃテンションが上がったんです。
「この手は!美味しいお肉とお酒を掴むためにあるんです!!」と上官に向けて叫んだ子と同一人物とは思えない・・・!

 

本当に楽しかった。2巻も読みます!
そういやこれ、フィーアと誰かとのロマンス展開はあるのかな?(恋愛脳)

転生した大聖女は、聖女であることをひた隠す1 (アース・スターノベル)

転生した大聖女は、聖女であることをひた隠す1 (アース・スターノベル)

十夜
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