レベル98少女の傾向と対策 出屋敷市子シリーズ2 /汀こるもの



レベル98少女の傾向と対策 (講談社ノベルス)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

前巻の感想はこちらから


評価:★★★★☆
2014年10月刊。
謎多き魔法少女(!?)のオカルトな日常を描く現代伝奇第2弾。
1巻に続き、内容的にも視覚的にも圧倒される薀蓄の量でした。
たまに勢いで目を通してしまうときもあるけど(情報量に酔いそうで)、とても面白いです。わけわかんねぇ!って思うことも多々あるけど、それも含めて好き。
そして市子は俗世から超絶した最強の美少女だけど、あまりにもピュアすぎて愛さずにいられません。あと心配なんだよ、色々と・・・!

☆あらすじ☆
国を護るため生まれ、能力を磨いてきた出屋敷市子。しかし中学生になり、その役目を終えた彼女は、護法である妖怪たちと共に父親の元へ。魔法力は、衰えつつあっても並のものではない彼女に持ち込まれるのは、難題ばかり。世間知らずの市子は、友人たちに呆れられながらも事件を通し、少しずつ成長していく。

以下、ネタバレありの感想です。

 

課外授業の登山。私の中学でもあったなぁ。
人語をしゃべるたぬきになんか遭遇したことはありませんけども。
色々と厳かに、かつ恐ろしげに和のオカルトムーブで盛り上げて、まさかのどんでん返しを決めたエピソード。
これはもうたぬきたち怒ってよいのでは??

そういえば雀のビジュアルって1巻で出てましたっけ?
こんなことになってたの??天狗はなぜかアレなイメージがあるので、美少年になんかなったらアレがソレして大変なのでは。
雀、史郎坊とはまた違う感じに現代日本人のキャラクターをしているので、結構好きです。なんかそのへんにいそうな普通の少年っぽいよね。全然普通じゃないんだが。

 

前巻、予想外すぎる方向からヤンデレを放り込んできた古狐の助六の話。めちゃめちゃ読みたかったやつだ!
しかし「助六」の名づけ親・・・・・・えっ、不憫すぎて萌えるんですが???
市子が名付けなかったことで助六にアドバンテージが生まれてるっていうので更に萌える。悶える。

助六のヤンデレっぷりがガチなのは前巻の最後の話から察していたけれど、意外にも恋のはじまりがピュアでずるいなって思いました。ピュアなヤンデレってめちゃくちゃ好きなやつじゃんね。「狐はこの幼い姫に二度調伏された」とかうまいこと言いやがって。「狐が五百年の長い生でただ一度、人の娘に恋をした」とかもうもうもう。

あと、他の護法が日常生活であまり役に立たないなかで、幼い市子をまともにお世話してきたのって助六だけじゃないですか。なんなのもうキミなんなのもうもうもう。

 

生理で荒ぶるお姫様。
女になった・・・とか、結婚なんかしない!とか。
今までになく市子が普通の女子中学生しててドキッとしたのだけど、そういうの全部母恋しさの裏返しっていうのが何とも切なくなるオチ。
市子の素性のヤバさがどんどん増してSFにまで到達したけれど、そういう自分の宿命すら、この幼い女の子はどこまで理解した上で受け入れているのだろうか。
巫女(ミツエシロ?御杖代?)として達観しているようで、少女としてはまだ未成熟。
そういうアンバランスさが市子の魅力だよなぁ、としみしみ思うなどしました。これだけアンバランスな最強美少女の周りに、あんな尖ったキャラばかり揃えてるの、教育に悪そう。

そして男子中学生との決闘案件にしゃしゃり出てくるあたり、助六は本当に立派なセコム系ヤンデレである。
何の理由も思惑も建前もなく、市子が市子であるだけで愛してくれる存在を求めるんだったら、助六なんかどうですかって思ってしまうのですが(そういう話ではない)

 

デート!?えっ突然の助六ルート!?
って興奮してたらまさかの自爆にびっくりですよもう。ところでアヤメサユラってなんですか?

助六の自爆にここぞとばかりに市子が反撃したのかと思っていたのだけど、フォローのつもりだったの?マジで?

 

1巻の最終章を彷彿とさせるサブタイですね。
大雅パパはなぁ。彼なりにめちゃめちゃ正論かつ愛情?を持って市子に接してるのはわかるんだけど、これまた絶妙な感じでイラッとくる人なんですよね。
女子中学生に嫌われるような、「なんかウザい父親」像が完璧すぎる。
そして、このどうにも不満を溜め込んで抱え込む男の本性が垣間見える瞬間がとても怖いんですよね。なんかもう見てはいけない、触ってはいけないブツにしか思えない。

・・・・・・・・・それがこんなオチにするのかぁ。
親子仲改善の方法が力技すぎてドン引きしながら笑いました。おやらかしあそばせた。
しかも市子も満更でもないっていうか嬉しそうなのがまた歪んでる。親からの愛に飢えてるからなぁ。

この一連の騒動に真面目に付き合ってる芹香は、なんだかんだ本当に良い友だちだと思うんですよ。
適度な距離感、適度な関心、適度なスルー。

それはそうと歴史上の遺恨を当事者感覚で現代に持ち込んでキャッキャと戯れる護法たちが可愛いし、そのへんの説明を全部大河ドラマに丸投げするスタイルが好きです。

 

スポンサーリンク
 
0

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。