幼なじみが絶対に負けないラブコメ /二丸修一



幼なじみが絶対に負けないラブコメ (電撃文庫) /【BOOK☆WALKER】

評価:★★★☆☆
2019年6月刊。
面白いです。うん。面白いと思います。
ポンポンと弾む青春真っ盛りの掛け合いに、「初恋」の甘酸っぱさ、「復讐」というネガティブな感情を勢いよく混ぜ混ぜして一気にラストまで読ませてくれるラブコメでした。ヒロインたちもかわいい。
だが!
しかし!
一介の幼なじみラブコメ好きとしては解せぬ・・・!

☆あらすじ☆
幼馴染みが負けフラグの時代は終わった? 予測不能なヒロインレース開幕!
幼なじみの志田黒羽は俺のことが好きらしい。家は隣で見た目はロリ可愛。陽キャでクラスの人気者、かつ中身は世話焼きお姉系と文句なしの最強である。
……でも俺には、初恋の美少女で学園のアイドル、芥見賞受賞の現役女子高生作家、可知白草がいる! 普通に考えたら俺には無理めな白草だけど、下校途中、俺にだけ笑顔で会話してくれるんだぜ! これもう完全に脈アリでしょ!
ところが白草に彼氏ができたと聞き、俺の人生は急転直下。死にたい。というかなんで俺じゃないんだ!? 俺の初恋だったのに……。失意に沈む俺に黒羽が囁く――そんなに辛いなら、復讐しよう? 最高の復讐をしてあげようよ――と。

以下、ネタバレありの感想です。

 

幼なじみの志田黒羽をフッた主人公・丸末晴が初恋の相手である可知白草に失恋し、小悪魔のささやきにのって初恋復讐を考えるーー

 

ち、ちっちゃ!

 

と、思わず序盤で笑ってしまったけれど、要するにこれはラブゲーム的なお話なんですね。
「思わせぶりな態度とりやがって!」と逆ギレする男(しかも仕返しする男)はどうしようもないな、とか思いつつも、個人的にはこの主人公の卑屈な僻み根性自体はそんなに嫌いじゃないんで良し。
初恋への未練にウジウジしつつ、復讐に頑張ることで余計に一途さを感じる主人公でした。まぁ一途じゃなかったんだけども。一途じゃないのか・・・・・・

 

で、そんな彼を挟んで対立するのは二人の女子。
Wヒロイン制です。しかも片や「ずっと一緒系幼なじみ」で、片や「再会系幼なじみ」というW幼なじみ。
いや白草を「幼なじみヒロイン」と呼ぶかは人によるかもしれないけれど、私的には彼女は立派な幼なじみヒロインです。

 

で、・・・・・・ここでタイトル思い出したんですよ。

 

あ〜・・・確かにどっちに転んでも「幼なじみ」は負けないわって。

 

いや待て待てどっちかに転んだら片方の幼なじみは絶対負けるじゃん!
二股エンド以外絶対「負ける幼なじみ」が出るじゃん!
あれっ??詐欺では???このタイトルでこれは罠ではない????解せぬ。

 

そんなわけで「絶対に負けない」の意味をビクビク考えつつ、それでもノリの良さですいすいと読めてしまう本作。
末晴はどちらのヒロインを選ぶのか、果たして本当に「復讐」を遂げるのか。
物語は最後まで結末を読ませないまま、どんどん勢いを増して転がっていきます。

 

個人的には白草の掘り下げがあったあたりで、かなり怖くなっていました。
どちらかと言うと白草の方が私の好みの幼なじみヒロインだったので。
だってかわいいよ?
突然会えなくなった初恋の人に、いつか会えることを信じて自分磨きに励んでいたとかね。
そういう小さい頃から積み重ねてきた健気な恋心こそ、私が「幼なじみヒロイン」に求める最大の魅力ですもん。白草を知れば知るほど白草推しになるよ!
こっち負けるの嫌だなぁ・・・・・・でも黒羽が表紙なんだよなぁ・・・・・・とビクつく私。

 

一方で、黒羽は少し掘り下げが物足りなく感じました。
現在の彼女の可愛さとか一途さとかはすごく伝わるんだけど、幼なじみには「幼い頃のふたりの原点」みたいなエピソードがほしくないです?私的に重要ポイントなんだけども。白草と末晴の本当の出会いの場面みたいな感じのやつ。
そういうの黒羽にはなかったんですよね。小さい頃の積み重ねで誰よりも通じ合っている感じは強くあったけれど、描写的な好みという点で白草に一歩劣るかなって(まぁオチ的に彼女を掘り下げきれなかったのは仕方ないのですが)

 

だから、あー・・・・・・なんだよラストあれーー・・・・・・

 

「幼なじみが絶対に負けない」って嘘じゃない?
阿部先輩が言ってたけど「全員ボロ負け」じゃん!
解せないよ!

 

いやまぁ、初恋と復讐でせめぎ合ってバカな結論をだした黒羽はとても可愛かったですけども。
この決着も面白いのは面白いし、正直アハッて笑っちゃったけども!ラストの黒羽の挿絵も可愛かったですし。
でもこれじゃ白草があまりにも、あまりにも報われない・・・泣

 

ううむ。確かに面白いけど、これはずるいよう・・・・・・
まぁ2巻以降があるので、ここからどう転ぶのかは分からないし、拗れに拗れた初恋三角関係の行方は気になります。
でもやっぱり「幼なじみ」は負けるよね、この話?

 

それはさておき阿部先輩がめっっっちゃ格好良くて本作で一番の推しになりました。

幼なじみが絶対に負けないラブコメ (電撃文庫)

幼なじみが絶対に負けないラブコメ (電撃文庫)

二丸 修一
693円(12/06 18:05時点)
発売日: 2019/06/08
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「幼なじみが絶対に負けないラブコメ /二丸修一」への2件のフィードバック

  1.  なんと想像通りの反応
     これにはスズナリンゴもにっこり

     ですよね~~真の幼なじみ好きにとっては解せないですよね~~~~でも面白くないかと言われたら面白いんですよね~~~~~~
     このタイトルじゃなければもっと素直に楽しめていたのではないか? いやこれはこれで貴重な体験をしたということでいいのか? という葛藤がすごい(「おさまけが面白いのは確かですよ!」というワードは我ながら上手く言ったもんだと)

     自分はキャラとしては黒羽が好きなんですが勝ってほしいのは白草ですねー
     みかこさんの言う通り黒羽と末晴の間にもうちょっと幼なじみらしいエピソードがあれば、もっと話に入れ込めたし黒羽に勝ってほしいという気持ちも湧いてきたのかなあと思います

     2巻はなるべくネタバレせずに言うと
     後輩(妹?)系幼なじみ(幼なじみ……、でいいんだよねあの娘は)の登場により雰囲気がガラッと変わります
     ラブコメ部分はまあ結構減りますが、末晴の芸能界復帰の話が持ち上がったのをきっかけに展開されて言ったお話は個人的にとても面白かったですよ!

    1. スズナリンゴさん、コメントありがとうございます。

      おすすめワードから危険なカオリを感じとったので、心の防御壁ばっちりで挑みましたよ!!(しかし返り討ち)

      このタイトルで、この三角関係&このオチ・・・・・・
      タイトルに釣られた幼なじみ好きは阿鼻叫喚だったのでは??
      1巻発売当時とか、続刊があるかもわからない状態なので更に荒れ狂う心理状態になってそうです。

      とはいえ、たしかにタイトルありきの仕掛けですよね。
      面白かったです。ですが、ですが、、、、、「やってくれたな!!!」と叫んでもいいですか?泣

      黒羽も可愛いので、もう少し「幼なじみ」としての掘り下げがほしいですよね。
      今後あるのかもしれませんが、現状では白草の恋を応援したくなるのは仕方ないというか。

      2巻、芸能界復帰の話に転がるんです?
      それはそれで面白そう。白草がんばれの気持ちで続きも読んでみます!

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