疎遠な幼馴染と異世界で結婚した夢を見たが、それから幼馴染の様子がおかしいんだが? /語部マサユキ



疎遠な幼馴染と異世界で結婚した夢を見たが、それから幼馴染の様子がおかしいんだが? (角川スニーカー文庫)【BOOK☆WALKER】

評価:★★★★☆
2019年11月刊。
あとがきを読んで全力で叫んだ同志です。
全属性のなかで幼馴染ヒロインが一番可愛い!幼馴染カプこそ至高!
全世界の幼馴染好きに届けようとする熱い情熱、確かに受け取りました(握手)

大好きな幼馴染と異世界で甘々にイチャイチャする夢。
子供の頃から疎遠になったまま、もはや赤の他人状態な現実。
夢と現実をいったりきたりしつつ、幼馴染との関係修復を目指す高校生の物語です。
「夢」というギミックの使い方が面白いラブコメでした。そして甘い!めっちゃ甘かった!

☆あらすじ☆
幼馴染敗北展開が大っ嫌いだ! 夢の中で意中のあの子とやりたい放題!
ある日、「夢を自由に操る本」を手に入れた夢次。早速試してみると、疎遠になった幼馴染が登場し、次第に愛が深まり結婚する(夢の中で)。次の日、登校中に出会った幼馴染はなぜか顔を真っ赤にして走り去り——!?

以下、ネタバレありの感想です。

 

幼馴染の神崎天音と疎遠になり、何年もギクシャクとした関係を続けている高校生天地夢次
関係改善を夢見る夢次は、ある日、「夢を操る方法」が記された本を手に入れる。
その夜から夢次は天音と共に異世界に召喚され、どんどん親しい関係になっていくーー という夢を見ることになるのです。

 

たかが夢、されど夢。
夢の中では幼馴染との甘く幸せな日々をおくり、昔のように屈託なく話すことができる。
現実では挨拶すらままならないけれど、夢の中なら結婚だってできる!

あ、つらい・・・?なんかむしろ辛い気がする??

 

夢と現実のギャップが激しいからこそ、夢二が夢に耽溺する気持ちも、所詮夢だと虚しく思う気持ちも、夢とはいえ幼馴染とラブラブしてしまうことへの罪悪感も、なんとなく理解できてしまうんですよね。
本を介して自分でコントロールできることだから、余計に「夢」に対してアンビバレンツな感情を持て余す夢二。
現実の天音に悪いことをしている気分になりつつ、それでも夢見ることをやめられない。
特に異世界夢が新婚生活に突入してからの、やめられない止まらない感は笑いました。この恋する少年、本当に可愛いな!
リアル天音乱入シーンの恐怖と絶望感も最高すぎて。これが因果応報か・・・!(違)

 

そんな夢二の「夢」をめぐる興奮と懊悩から始まる本作。
この設定で面白いのは、「夢」は単に異世界夢を見るだけの仕掛けじゃないというところだと思います。
冒頭で「夢オチ」のくだりがあったから、てっきり記憶から消された異世界の思い出を「夢」という形でリプレイしてる話だと思いこんでいたんですよ。
でもちょっと違う。「夢」はあくまで夢であるが、しかし明晰夢として自由自在に遊ぶことができる空間でもある。予知夢などによって現実に活かすこともできるのです。
なんかドラえもんの道具にこういうのがあった気がする?

 

天音と二人で夢の世界を満喫し始めてからは、もうホント二人が楽しそうで羨ましかったです。
このあたりから現実の関係も急速に改善されていき、夢でのダダ甘っぷりと現実の甘酸っぱさのダブルパンチな青春ラブコメを堪能できました。
やはり幼馴染カプは良いですね・・・・・・と秋田の方角を拝むなど。

 

しかし終盤はまた意外な展開。
異世界帰還系青春ラブコメに都市伝説系オカルト・ホラー?
下手すれば急展開すぎて物語がごちゃごちゃになりそうなところだけど、「夢」ネタ繋がりで上手くまとめてきたなぁと。
疎遠幼馴染のじれじれ甘々なラブコメを楽しんでいたはずが、最後はバトルもの特有のスカッと爽快な読後感でした。

 

ところで件の夢の本は結局どこから出てきたんです?「前任者」とは?
「光の女性」も誰だろう?美鈴さんっぽいけれども。

大事件を予告して終わっているので、恐らく続きものなのでしょう。
「夢」の使い方が予想よりもバリエーションに富んでいたので、どこにでも話を続けられそうですしね。
楽しみに待ちたいと思います。

 

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