大預言者は前世から逃げる2 三周目は公爵令嬢に転生したから、バラ色ライフを送りたい /寿利真



大預言者は前世から逃げる 2 ~三周目は公爵令嬢に転生したから、バラ色ライフを送りたい~ (カドカワBOOKS)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

前巻の感想はこちらから


評価:★★★★☆
2019年10月刊。
日本のトップアスリート→異世界の大預言者→着道楽の公爵令嬢と、流転していく運命を描く転生ファンタジー第2弾。
前世の話が涙腺を刺激するようになってきました。みんな、この破天荒な変人を愛していたんだね・・・・・・
物語の核心も見えてきて、なにやら一気に面白くなってきた感じ。
あと恋愛方面の糖度が高くなってるような気がする。特に目立ってる男子2人、最高すぎでは?

☆あらすじ☆
公爵令嬢から転職!? アパレル社長はじめます!!
公爵令嬢だけど高級ブランドのデザイナーでもあるグラディス。今度は、一般人向けファッションブランドを創設し、オシャレを極めるため忙しい毎日を送る。そんな中、「あの」事件が再び起こってしまい……!?

以下、ネタバレありの感想です。

 

夏至の王都を騒がす生贄騒動は気になるものの、それはそれとして今の人生を満喫しているグラディス。
新たに立ち上げたファストファッションブランドで荒稼ぎする一方、故意に鈍らせていた感情が動き出したことでグラディスの内面に変化が起こっていた―― という第2巻。

 

今回、最も強く心に焼き付いたのはグラディスの前世の相棒であり、今世の祖父であるギディオンでした。
手に入らない女に恋い焦がれ、誰の手も届かないことに安心して。
そうやってあえてザラカイアの線引きを良しとしていたとかさ・・・・・・もうね、そういうの好きですよ!
彼女の孤独に見て見ぬ振りをしていたわけですよね。エゴくて仄暗い執着だなぁ。そんなものを抱えて悪友ヅラしていたんだと思うとワクワクします(笑)
そういう男が迎えた結末が、自分の娘が愛した女を殺し、その娘の命と引き換えに愛した女を取り戻したとか、あまりにも業が深すぎませんか。
絶対に手に入れることはできないけれど、腐れ縁だけは続いていくのか。
それを悪くない人生だったと言いきった最期が格好良すぎました。勝ち逃げ感すごいな・・・!

 

ギディオンは本当にグラディスの弟に生まれ変わりそうだけど、実際どうなんでしょうか。
弟妹が誕生したことを「この世界で初めて出来た楔」とまで感動していたグラディスを見ると、もう前世関係者じゃないほうがいい気もするんだよなぁ。

 

それはさておき、本当の「お姉ちゃん」となったグラディス。
初めての弟妹に喜んでいるけれど、今までだって本当に孤独だったわけじゃないんだよ、というのが今回のお話でした。
いや孤独ではあるのだけど。それだけじゃないというか。
だって彼女は前世から今に至るまでたくさんの人に見守られ、愛されていたわけで。
前回に続き「本当に隠す気ある?」と思う頻度で前世関係者に次々と正体がバレて、その度に大喜びする人々を見ていると、グラディスは他者からの愛にもっと自覚的になるべきだと思ってしまいます。

 

まぁそのへんは今後の彼女の変化に期待ということで。
恋愛や結婚を諦めていた前世は仕方ないにしても、今世ではそんな縛りは必要ないと気づいたわけだし。

 

・・・・・・と思ったら「恋愛よく分からん!」ってあっさり棚上げしやがった!!

 

なんでだ〜〜〜!マックス良いじゃん!!!!

 

火事騒動と学園見学の時の息ピッタリなグラディス&マックスのコンビプレーが最高すぎて、私のマックス推しが激しくなっています。
マックスのサポート能力と信頼度が高すぎて惚れる。
グラディスがすげなく振っても「俺が惚れてるからいいんだ」って言い切っちゃうところ、男前すぎません?
なのになんでマックスこんな当て馬感すごいの?全然マックス√に入りそうな気配がない!

 

まぁ超絶技巧のセラピストが強すぎるとも言う。
キアラン王子、的確にグラディスの心の弱いところを暴くし立ち会うし癒やしてしまうし。
マックスよりも出番は少ないのに、マックスより何歩も先行してるようにしか見えないんだよね。
やはりフィジカルな相棒よりもメンタルなサポーターか。あぁ〜〜〜

 

まぁ当のグラディスが棚上げモードなので恋愛関係はそう簡単に動かないのでしょうけど。
言うてまだ13歳だしね。今後に期待しましょう。

 

ところで、今回は「預言者」というグラディスの宿命についても動きがありました。
グラディスが言うように神的な超常存在が絡んでいるとするなら、彼女の都合が良いように人間関係が配置されている(ように見える)のも、ソレの意思なのでしょうか。
予知能力を持つザラカイアが事故死したのも、その転生を予期するかのようにトリスタンがグレイスを娶ったことも、なんだか誰かによって「そうあるべし」と決められているようだな・・・とゾッとしました。

特にグレイスは、、、、

グレイス、なんかザラカイア転生のために用意された悪女みたいになってません?皆がそのように都合よく扱っているというか。
彼女の生前の様子は間接的にしか語られていないけれど、こうも誰にも死を悼まれないところを見ると寒気がします。なんか怖い。そういうキャラクターを割り振られた感じがして。

 

さて、ついに今世のグラディスの運命が動き出したようですが、一体この先に何が待つのか。
次巻も楽しみです。

 

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