勇者様の幼馴染という職業の負けヒロインに転生したので、調合師にジョブチェンジします /日峰



勇者様の幼馴染という職業の負けヒロインに転生したので、調合師にジョブチェンジします。 (カドカワBOOKS)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★★☆
2019年8月刊。
RPGの「負けヒロイン」に転生した主人公が、与えられた運命を拒み、手に職をつけて自分で道を切り開いていく物語。
お仕事ものとしても、ゲーム転生ものとしても面白い作品でした。
設定という名の運命を乗り越えようと努力を続けるうちに、ゲームシナリオと現実とのズレに気づいていく主人公。
この先に待っているのは、本当に自分の知っている未来なのか。
主人公の選択が何を引き起こすのか分からないドキドキ感がとても楽しかったです。
三角関係っぽく見える人間関係の行方も気になるところ。
彼女が本当に「負けヒロイン」になるのか、それとも幼馴染と結ばれるのか、はたまた別の誰かと恋に落ちるのか、あるいはこのまま仕事に没頭するのか。
現状では彼女の未来がどうなるのか全く読めないんですよね。
続きがとても楽しみです。

☆あらすじ☆
コミカライズ決定! フラれるだけの職業なんて、絶対に変えてみせます!!
王道RPGの“幼馴染として勇者に告白するけど、将来的にフられる負けヒロイン”に転生したラウラ。悲しい運命を変えるべく調合師を目指したら、思いがけない才能が開花!
ところが、本来ゲームに登場しないはずのキャラクター・アルノルトに出会ったことで、ラウラは前世の記憶と現世の大きなズレに気づく。それは、やがて世界を救う勇者である幼馴染・ルカーシュの未来も左右しかねないもので……!?
与えられた“職業【せってい】”を越えて、幸せを掴んでみせる!

以下、ネタバレありの感想です。

 

ゲームの不遇キャラに転生したことに気づいた少女ラウラは、早々にジョブチェンジを決意する。

未来の勇者である幼馴染ルカーシュに振られる運命だというなら、彼に惚れないように距離を置こう。
村ぐるみでルカとカップル扱いされてしまう状態だから、村から飛び出して手に職をつけて自立しよう。

『脱・負けヒロイン』を志したラウラは、さっそくゲームにも登場する「調合オババ」のもとに弟子入りし、調合師を目指すことに。
なぜか調合に関する知識だけ異常な記憶力を発揮するという自分の才能に疑問を覚えつつも、ラウラは必死に勉強して調合師として成長していきます。

 

そんなラウラが師匠経由で知り合うのは、二つ年上の少年・アルノルト

実際にはゲームに登場しない「没キャラ」のアルノルトとの出会いにより「王属調合師」になる道を選ぶラウラだったが、同時に、自分が知るゲームの設定と、今目の前にある現実のズレに気づいていくことになるのです。

 

たびたび描かれるゲームと現実の相違点に引っかかりを感じさせつつ、一人前の調合師を目指して成長していくラウラを描くお仕事ものとして楽しめる本作。

ラウラは「手に職を!」という自立心あふれる主人公なので応援しがいがあるし、記憶力を駆使してどんどん先に進んでいく姿が爽快でした。
周囲から天才少女と呼ばれるだけはある才能マンっぷりなのだけど、このラウラの能力が何だか意味ありげというか裏がありそうな感じ?
ラウラは自分の意思で道を切り開いているけれど、一方で、彼女の能力や行動は「ゲームとの相違点」に深く関わっていそうな気もする。
その意味深な雰囲気がまた面白くて、一体どんな秘密が待っているのかとワクワクさせてくれるのです。

 

そんなラウラを歯がゆそうに見守るのが、未来の勇者である幼馴染ルカーシュ。
大事な幼馴染が「負けヒロインになるものか!」と決意したことも知らず、一方的に遠ざけられてしょんぼりするルカが可哀想で可哀想で・・・・・・
本当にラウラを振って別の女の子と恋をするの?と疑問に思うくらいルカはラウラにべったりなのですが、さて、どうなるのだろう??
ラウラ自身は無闇にルカを避けることをやめて「大切な幼馴染」を守ろうという気持ちに落ち着いたけれど、同時に彼女の中でルカへの恋心が芽生える気配もまるでなし。
二人のスキンシップの多さも、逆に「恋愛対象外」っぽいノリを感じて、ああルカ・・・となります。

 

あれ・・・?
も、もしや、これ、結局「幼馴染」が負ける話なのでは・・・?震

 

幼馴染好き的に脅威を感じるのが、イレギュラーな存在であるアルノルト。
途中まで数年に一回しか顔出さないレベルだったのに、登場するたびにめちゃくちゃ強いインパクトを残すのがズルいです(何目線だ)
ラウラのライバルであり、同僚であり、協力者でもある・・・っていう関係の強さが恐ろしいです。
気持ちを線引きしてるルカと違い、少しずつ絆を深めていく感じがすごいもの。ああルカ・・・・・・

 

アルノルトは「ゲームと現実との相違点」の最たるものであり、彼を通して未来の不確定さを描いていくところも面白いポイントでした。
でもアルノルトの存在があるから逆に「負けヒロイン=ルカとラウラは結ばれない」感も強めてるんだよな。うう、本当に幼馴染は負けるのか?
・・・・・・あと、そもそも「負ける”幼馴染”」はラウラなの?というラストの展開は何なんだ???

 

ゲームスタートまであと3年。
ゲーム通りルカが魔王を倒せるようにするため、ラウラは調合師として「ゲームとの相違点」を排除することができるのか。

続きがとても楽しみです。

 

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