どうも、好きな人に惚れ薬を依頼された魔女です。1 /六つ花えいこ



どうも、好きな人に惚れ薬を依頼された魔女です。(1) (女性向けMノベルス)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★★★
2019年10月刊。
決して届かない人に恋をした魔女が、何の因果か彼と関わるようになり、一人でジタバタドタバタと転げまわるラブコメディ。
この恋する魔女があまりにも可愛くて可愛くて可愛くて、もう、どうしてくれようか!!

行き場のない恋心を持て余しすぎて常時パニック状態の魔女。
そんな魔女の気も知らず、せっせと餌付けしては更に惚れ込ませていく騎士。

底なし沼のような片思いに沈んでいく魔女の懊悩が、切なくもキュートに描かれるお話です。
いっぱい笑って、死ぬほどときめきました。恋する魔女の心情描写が最高すぎる・・・!
本当に面白かったです。ナンバリングしてあるけど1冊で綺麗に終わっています。でも続きも楽しみ。

☆あらすじ☆
ひっそりと暮らす魔女ロゼは、秘かに片思いをしていた王宮騎士に惚れ薬を依頼され、失恋した。
せめて少しでも長く一緒にいたいと、彼に様々な材料の調達を頼むロゼ。ところが憧れの騎士様は、毎日関係のない食べ物を運んでくるようになり…?
引きこもり魔女と、真面目で上から目線な騎士の、惚れ薬から始まる恋のおはなし。

以下、ネタバレありの感想です。

 

秘薬を売りながらひっそり暮らしていた「湖の善き魔女」ロゼの元に、客として現れたのは王宮騎士ハリージュ
4年も片思いをしていた相手が惚れ薬を所望していることを知ったロゼは盛大に落ち込むが、一方で、時間のかかる材料集めを頼んでいるうちはハリージュと一緒にいれると密かに喜んでいた。

 

ロゼの気持ちを知る由もなく、彼女を胡散臭い魔女だとしか思っていないハリージュ。
そんな彼に好きになってもらおうなんて思わない。
でもせめて、ほんの少しでいいから彼の記憶に残れたら・・・・・・とロゼは謙虚に祈るのです。

 

あまりにも健気で淡いロゼの想い。
しかしその恋心は、ハリージュの予期せぬ行動にどんどん振り回されるうちに、制御不能なほどに大きく育っていくのです。

 

度し難い恋心にジタバタともがき苦しむロゼ。
魔女として忌み嫌われていることを自覚するロゼの自己評価は低く、そのため、彼女は自分の恋に対して何の期待も抱いていません。
どうせ叶わぬ恋は苦しいだけだが、かと言って好きなものは好きだし、顔を見ればときめきが止まらない。
このロゼのジレンマが、もはや興奮するほど、徹底的に、可愛く描かれていくのです。

 

ロゼを苛む恋のジレンマは作中どこを切り取っても可愛くて仕方ないのだけど、私が特に好きなのはこの一文。

長年抱えた恋はしぶとく、だからこそ根性が据わっていた。幾度となく「もう好きでいるのは止めよう」と泣きながら夜を明かしても、毎朝ちゃんと好きなのだ。

朝を迎える度に途方にくれて起床するロゼが目に浮かびます。
「ちゃんと」っていうのが可愛い。ニヤニヤが止まらなくて床を転げ回ってしまうくらい可愛い・・・!

 

しかもこの魔女、体質的に嘘がつけないのです。秘めた恋を抱える乙女に対してなんたる試練。
だってツンデレすらできないんですよ。本音を知られたくなければ黙り込むしかないんです。
でもその秘密を知ったハリージュがイケメン神対応を発揮するものだから、更にロゼは恋心を高ぶらせて泥沼にはまるという・・・・・・逃げ道がないな!笑

 

そんな感じでコメディ色たっぷりに描かれていくロゼの恋路。
しかし彼女の想いの切実さを知れば知るほど、ロゼの悪戦苦闘に笑いながらも胸がキュッと締め付けられていきました。
天涯孤独なロゼにとって、4年前のハリージュの言葉は誇りであり、指針であり、唯一の支えだった。
そんな人への想いが簡単に捨てられるわけがないよ。それが痛いほど伝わってくるのです。
ロゼが「湖の”善き“魔女」と名乗っていること自体が尊すぎて・・・・・・彼女の想いよ届けと祈らずにいられないんです。

 

一方、ロゼの心を盛大にかき乱していくハリージュも、ロゼに負けず劣らず魅力的な人物でした。
苦悩するロゼの気も知らず、せっせと甲斐甲斐しく餌付けして、孤独なロゼに優しく寄り添って、それでどんどん好きにさせていく。そういう罪な男なんですよ、彼は!
でもロゼの痴態(笑)でグラッときてからはめちゃめちゃ面白い人になってたなぁ。
ロゼを意識し始めて戸惑うハリージュをみて、私は「ようこそ、片想いの泥沼へ!」と叫んでいました。
すれ違いまくる両片思いラブコメ、本当に楽しかったです。

 

惚れ薬が繋いだ魔女と騎士の両片思い。
ロゼの片思いで散々焦らしたあげく、後半は糖度がびゅーーーんと跳ね上がり、ヒヤリとする窮地を乗り越えつつも大団円へ。
その全てがコミカルな語り口で綴られていて、最初から最後まで楽しく読める大満足の1冊でした。

 

と思ったら1巻ってナンバリングしてある!?
続くの!?やったー!楽しみです!

 

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「どうも、好きな人に惚れ薬を依頼された魔女です。1 /六つ花えいこ」への2件のフィードバック

  1. 惚れ薬がお気に召したのでしたら、是非六つ花さんの別作品にも!!
    特になろうの「聖女シリーズ」はおススメです。全部読まなくとも「聖女の、妹」と「聖女が、壺」はどちらも書籍化済みですし、この二部だけでも笑いあり涙あり「あっ」と驚く仕掛けありでとても面白いですよ!
    あとこれは書籍化されていないのですが、「幼馴染の君が言うには」「十年恋愛」は短編で綺麗にまとまっていて、とても……幼馴染を極めていらっしゃいます……。

    突然騒いで申し訳ありません(^-^;
    大好きなブログで自分の好きな六つ花さんの作品が高評価だったので思わず…迷惑に思われましたらスルーで大丈夫なので、お気になさらないでくださいね!
    いつも記事を楽しみに、次に読む本の参考にさせていただいています。寒くなってきたのでご自愛くださいませ。

    1. ゆりさん、コメントありがとうございます。

      六つ花さんの作品はたぶん初めて読んだのですが、キャラの造形とか心理描写とかめちゃめちゃ可愛くて、これは他の作品も読みたい!と思っていたところでした。
      なのでオススメとても嬉しいですー!どしどし読みたいです!
      とりあえず聖女シリーズ覚えました。せっかくなので書籍化作品を買ってお布施してきます笑

      そして、幼馴染みもの……?えっ、こんな作品を書く人が幼馴染みものも…??最高なのでは???
      今ちょっと何故か感極まったので速やかに読みたいと思います。

      コメントいただいたことも、オススメを教えていただいたことも嬉しかったので、こちらこそお気になさらず!
      ブログ読んでくださって嬉しいです。更新がんばりますー!٩(๑’ω’๑)و

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