メイデーア転生物語1 この世界で一番悪い魔女 /友麻碧



メイデーア転生物語 1 この世界で一番悪い魔女 (富士見L文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★★☆
2019年10月刊。
『かくりよの宿飯』『浅草鬼嫁日記』の友麻碧さんの新シリーズ開幕。
新作といっても、これはかつて富士見ファンタジア文庫から書籍化された『メイデーア魔王転生記』のリメイク作品です。
しかし改稿によるブラッシュアップがすごい。これは素晴らしいリメイクですよ・・・!

さて、本作は、「世界で一番悪い魔女」の末裔として生まれた少女が、恋しい人にもう一度会うため奮闘する異世界転生ファンタジーです。
運命によって邪魔される恋路を、負けるものかと必死に突き進む少女。
全寮制魔法学園で仲間たちと学業に励みつつ、主人公は自身が立ち向かうべき運命を知ることになるのです。

転生ラブロマンスとしても、魔法学校ものとしても、世界の命運をかけた壮大な御伽噺としても楽しめる1冊。
まだまだ序盤ですが、すでに面白いので今後も更に面白くなるに違いない。
続きがとても楽しみです!

☆あらすじ☆
魔法の息づく世界メイデーアで紡がれる、片想いから始まる転生ファンタジー
悪名高い魔女の末裔とされる貴族令嬢マキア。ともに育ってきた少年トールが、異世界から来た〈救世主の少女〉の騎士に選ばれ、二人は引き離されてしまう。マキアはもう一度トールに会うため魔法学校の首席を目指す!

以下、ネタバレありの感想です。

 

ファンタジア文庫版の『メイデーア魔王転生記』が打ち切りだと知ったときはショックを受けたものですが、あれから5年も経って再始動するとは全く予想していませんでした。
だって『浅草鬼嫁日記』がほとんどリメイクみたいなものだったじゃないですか。まさか同じレーベルから本家本元を再書籍化するとは。
『かくりよの宿飯』と『浅草鬼嫁日記』が絶好調だからでしょうか。
友麻さんの努力と積み重ねが再びチャンスを掴んだのだと思うと、もはやそれ自体にドラマを感じてしまいます。本当に凄い!おめでとうございます!

 

真相はともかく、再度の書籍化を果たしたメイデーアの物語。
好き好き言っといて元の内容がうろ覚え(WEB版も結局読めてない)のだけど、それでも大規模な改稿があったことは感じました。
これはもう以前の話はいったん忘れてゼロから楽しめってことだね!
というわけで頭に残っていた部分も完全に削除します。
リメイク版を最後まで楽しんでから、いつかWEB版も読もう。今度こそ。

 

さて、この物語の主人公は、伝説の魔術師「紅の魔女」の血を引く貴族令嬢マキア・オディリール
11歳の頃に出会い、家族のように育った元奴隷の少年・トールに惹かれるマキアだったが、星降る夜にトールが「異世界の救世主」を守る四人の守護者の一人に選ばれたことで、二人は引き裂かれてしまう。
同じタイミングで前世を思い出したマキアは、トールが前世で恋した幼馴染なのではないかと疑い、自分がトールに抱く想いの正体を確かめようと決意する――

 

王宮に連れて行かれたトールはすでに遠い存在。
そんな彼に会うためには、魔法学校で特待生となり王宮に出入りする権利を獲得しなければならない。

目標を見定めたマキアは、魔法学校で仲間を集めつつ、彼らとともに日々の授業を必死にこなしていくのです。

 

マキアとトールの出会いと別れを描く前半、そしてマキアと魔法学校での奮闘を描く後半、トールとの再会と彼らの運命が動き出す終盤。
物語は中だるみすることなくテンポ良く進み、最後まで飽きることなく楽しませてくれる内容となっていました。

 

個人的に一番好きなのはマキアとトールの転生ロマンス。
甘酸っぱくて、それでいて切なさが詰まってるのが良い。
かつて「紅の魔女」が叶わぬ恋に落ちたように、マキアの恋もまた叶わずに散ってしまうのでしょうか。
ラストで告白を邪魔されてしまったことといい、そう簡単にはくっつけないぞ!という運命さんの意気込みを感じるんですよね。
主観はどうあれ客観的にはパーフェクトに両思いだと思うのだけど、それはそれとして運命に恋路を邪魔されるマキアたちの葛藤や奮闘を楽しんでいきたいです。

 

マキアの恋路にハラハラする一方で、期待以上に楽しめたのが学園パート。
全寮制魔法学校だけあって、マジカルな授業風景が楽しすぎて心が弾みます。
班行動で評価される仕組みだけあって、仲間集めや彼らとの協力プレイなどの展開が多々あり、そこで育っていく絆にほっこり。
マキアの仲間になる、留学生レピス、天才児ネロ、落第生フレイの3人それぞれが訳ありっぽいのもいいですよね。そこから物語が広がっていきそうで楽しみ。
あ、フレイは事情が結構明らかになっているか。でも母親が具体的に何をしたかがまだ明らかになっていないし、苦労人なチャラ男は好きなので今後の活躍に期待したいところ。

 

そして今後最も気になるのは、異世界メイデーアと救世主アイリをめぐるマキアの運命の行方。
ラストの展開を「奨学生にならなくてもトールと一緒にいれるじゃん、やったね!」と取るか、それとも「げっ、アイリのお守りをするの・・・!?」と取るか。
そもそも名乗りでるのでしょうか、彼女。
なにやら動き出したマキアの運命に、前世の彼女を殺した金髪の男はどう関わってくるのか・・・・・・

 

続きがとても楽しみです。2巻発売が待ち遠しい!

 

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「メイデーア転生物語1 この世界で一番悪い魔女 /友麻碧」への2件のフィードバック

  1. 名乗り出たら一緒にいられるけど、そうそう救世主の思い描いたとおりにいかない展開で、救世主がさらに拗らせそうですねえ。その悪あがきに二人の揺るぎない愛の絆が打ち勝つのか、それとも…。

    1. よっちさん、コメントありがとうございます。

      救世主の思い通りにはさせたくないですよねぇ。
      しかしあの子は、ちょっと色々と大変に面倒な感じなので、これから起こるであろうトラブルを思うと辟易してしまいますね。
      まぁ、彼女は「トール」が好きというより「人のもの」が好きというタイプみたいなので、そんなしょうもない気持ちに二人の愛が負けるとは思えませんが、二人の愛が実るまでは盛大に壁役として活躍しそうですよね(笑)

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