女皇だった前世を持つ織物工場の女工は、今世では幸せな結婚をしたい! /風見くのえ



女皇だった前世を持つ織物工場の女工は、今世では幸せな結婚をしたい! (フェアリーキス ピュア)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★☆☆
2019年9月刊。
帝国の女皇が属国の平民女工に転生。
しかしチートな能力と女皇の知識を引き継いでいるため、振る舞いが平民の少女には全く見えない。
おかげで婚活がうまくいかない!と嘆くところから始まるラブコメファンタジー。
主人公のキャラを受け入れられるかどうかで評価が変わりそうな作品。個人的には少し苦手なタイプ(上から目線のTUEEEキャラ)でした。
でも国家規模の危機に巻き込まれていく後半のストーリーはとても面白かったです。

☆あらすじ☆
女皇だった前世の記憶を持ちながらも、田舎の織物工場で働く女工のシェーラ。今世の平凡な生活に満足しつつ、前世で叶わなかった結婚を果たそうと婚活に精を出すが、無意識に女皇オーラを発しすぎて男性に逃げられるばかり。「どうして? 私の何がいけないのっ!?」そんなある日、皇族の末裔らしき悪徳商会の会長に見初められ……。

以下、ネタバレありの感想です。

 

皇国の女皇の生まれ変わりである平民の女工(ダジャレか!)・シェーラ

 

女皇オーラが漏れてるから男が逃げて婚活がうまくいかないという話なのだけど、まぁ、うん、分かる気が・・・・・・
元女皇さまだから目線が頂点にあるのも仕方ない、のか?
加えて「皇気」というチート能力(主に威圧に使用)も持っていて、女皇としての知識と経験値もカンストしてるとくれば、「こわ・・・」となる元カレ諸氏の気持ちも理解できるというか。特に威圧がね。プレッシャーがね。強面さんたちもビビってるくらいだもの。

 

あと、なんかこう、「私がレベルを合わせてあげよう」みたいな気持ちも伝わってたんじゃないかと思うんです。
本人は無自覚なのでしょう。でも「これまでの彼氏とバランディさんは人間としての格が全然違うなー」とか思ってるあたりに透けて見えるものがあるというか。
てか、そこで歴代彼氏を持ち出して比較なんかしたら、自分をフった男たちの格を下げて自分に熱烈求婚してくる男の格を持ち上げてることにならない?間接的に自分を持ち上げてない?とか思ってしまう。
人を見る目があるという表現だとしても、少々苦手な物言いでした。

 

そういうシェーラの性格は、視点を変えて見れば豪胆の一言。
彼女と同じ場所に立てる人物にとっては魅力的な女性だというのも分かるし、実際、終盤で国家間の危機に首を突っ込み始めてからのシェーラは(やや引いて見てた)私にも格好良く見えました。後半にかけてキャラとしての好感度もぐぐっと上がった。
戦場にあって威風堂々とした王者の気質をみせるシェーラ。
これはもう生まれてくる場所を間違えたと言わざるを得ないでしょう。むしろこの性格と能力の為政者の話が読みたかったまである。

 

シェーラの魅力が高まる後半以降、ストーリーも尻上がりに面白くなっていきました。
元女皇の物語だけあって、国家規模で話が動き始めると緊迫感やスケールの大きさが素晴らしい。シェーラの豪快なチートっぷりも後半の方が素直に楽しむことができました。

 

ラブコメも悪くなかったと思います。
実年齢アラフィフとか伯祖母を溺愛する姪孫とか、微妙に私の嗜好とは合わないところがあるものの、はた迷惑な三角関係に巻き込まれる外野の反応がとても楽しかったです。

 

スポンサーリンク
 
0

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。