死にゲー転生ブラッドペイン /羽根川牧人



死にゲー転生ブラッドペイン (ファミ通文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★☆☆
2019年9月刊。
死にゲーの世界に召喚された有名プレイヤーが、「ゲームの展開上絶対に死ぬ巫女」を守り抜いてゲームクリアを目指すファンタジー。
と言っても熱血でヒロイックな感じではなく、ある目的のために淡々とやるべきことをこなしていく主人公のドライさが印象的でした。
深い闇を感じる彼の過去に何があったのか。
果たして巫女を守り抜くことはできるのか。
そして、この世界は一体何なのか。あのゲームは何だったのか。
様々な謎が残されたまま終わっているので、続きがとても気になります。

☆あらすじ☆
「任せておけ。なにせ俺は、天才のお前に召喚された、最強の断罪者だ——」
大人気”死にゲー”をプレイ中に意識を失った黒江海斗は、自キャラ《血錆のカイト》として目覚める。自分を召喚した焔の巫女フラムは戦闘を強要してきたり「撫でてください!」と懐いてきたりと、可愛くもあるがやたらとウザい。ゲームの展開通りなら、序盤の負けイベントで彼女は死ぬ——だがフラムの健気な覚悟を知ったカイトは、最強プレイヤーとして誰も見たことのないエンディングを目指す! リアルで成し遂げる前人未踏の縛りプレイ攻略譚!!

以下、ネタバレありの感想です。

 

あとがきに「本作はフロム・ソフトウェア様の傑作死にゲー『ブラッドボーン』を超絶リスペクトして書いた作品となっております」とあるのだけど、うう、分からん・・・!
死にゲージャンルって全然わからないんですよね、私。
ダークソウルだけはちょっと触ったことある。秒で「無理!難しい・・・」となった苦い記憶。

 

そういう門外漢な人間が読んでみても問題なく楽しめる作品でした。
きっとジャンルに詳しい人が読めば、たくさん拾えるネタがあるんでしょうね。羨ましい。

 

さて、死にゲー「ブラッドペイン」の世界に突如として召喚されたカイト
彼の前にいたのは、召喚者である焔の巫女フラム
血腫病におかされた咎人たちを倒してほしいという彼女の依頼に一応は頷くものの、その先に待つのはゲームどおりであれば避けることができない巫女の死。

 

他の巫女と同じように、フラムの死も避けることができないのか。

 

モチベーションはそこまで高くないものの、カイトにはカイトの目的があり、フラムと共にゲームクリアを目指して動き始めるのです。

 

「一応助けたいと思うが、無理なときは仕方ない」っていう雰囲気なんですよね、この序盤のカイト。
ドライだなぁと思うけれど、ゲームそっくりの異世界に呼ばれてすぐに目の前の人間を人として扱えというのは難しい・・・のかも?

 

一方のフラムは、ゲームとは性格の異なるキャラクターらしく、とてもウザくてとても健気な可愛い女の子でした。
フラムが死ななければカイトのレベルアップがシステム上不可能になるのだけど、使命のために自分を奮い立たせて明るく振る舞うフラムを知れば知るほど、見捨てるなんて選択はできなくなる。
だがしかし、そもそもフラムを助けること自体が無理ゲー・・・・・・
なんという鬼畜の設計。
自分の巫女を失った他の断罪者たちの嘆きが、更に事態の残酷さを突きつけてくるのです。

 

そんな無慈悲なイベントへと突き進みつつ、カイトが夢の中で思い出すのは過去のこと。
なぜカイトは「ブラッドペイン」で最強の有名プレイヤーとなったのか。
その原因となった、とある事件が語られていくのです。

 

カイトの過去が明らかになればなるほど分からなくなるのは「この世界は一体何なのか」ということ。
いや、逆かな?
「ブラッドペイン」とは何なのか、という疑問のほうが正しいのかも。

 

カイトの心にトラウマを植え付けた謎の女・零亜
彼女が故郷のために惨劇を起こしたというなら、「ブラッドペイン」とは関係なくこの異世界があったということ?
では、あのゲームとこの異世界は、いったいどんな関係にあるというの??

 

現実世界と異世界の交錯が思いもよらぬ形で描かれ、世界観の謎に対する興味は高まる一方です。
カイトは無事に序盤の最大の難関を突破したけれど、それが何を引き起こすのかもわからない。
彼は結局レベルアップ出来ないのだから、プレイヤースキルでどこまでやれるのだろうか。
あのダメージ1連打は衝撃だったけれど・・・・・・あんなの私なら途中で心折れる(というか飽きる)
さすがは死にゲープレイヤー。なんかもうマゾい!やることがマゾい!!笑

 

まだまだ問題も疑問も山積み。
今後の展開を期待したいと思います。

 

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