キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦7 /細音啓



キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦 7 (富士見ファンタジア文庫)【BOOK☆WALKER】

前巻の感想はこちらから


評価:★★★★☆
2019年9月刊。
ますます混乱が深まる皇庁動乱編。
次が最終局面だそうですが、一体どうやって収めるの?ってくらいにはグチャグチャなんですけど・・・!

☆あらすじ☆
黒鋼の後継イスカと氷禍の魔女アリスの二度目の決戦が幕を開ける
帝国の襲撃により火の海と化したネビュリス王宮。使徒聖と純血種による激しい戦闘が続く中起きた最悪の事件が、イスカとアリスの運命を狂わせる——「わたしは帝国を滅ぼさなきゃいけない。それが、キミであっても」

以下、ネタバレありの感想です。

 

侵入した使徒聖たちと、迎え撃つ皇庁の純血種たち。
そして暗躍するイリーティアが強烈な一手を放ったことで、イスカとアリスの戦いの幕が切って落とされる――!

 

イスカとアリスの二度目の決戦。
それは二人が望んだ「聖戦」ではなく、悲しみと怒りに包まれたアリスの混乱が引き起こしたもの。
あまりにも辛そうなアリスの姿に「イスカー!止めろー!さっさと弁明するんだ!!」と内心ハラハラし通しでした。
前巻はあんなにラブコメしてたのに、この温度差よ・・・!

 

そんな二人を遠くから眺めるサリンジャーは苛立たしげに自分の過去を振り返っていて、そのエピソードがまた切ない。
サリンジャーとミラの話はとても既視感があって、それだけに互いを認めあった好敵手の末路に胸が痛みます。
言い訳を良しとしなかった無駄に高いプライドをへし折ってやりたい・・・・・・ちゃんと弁明すればよかったのに、それができるほどの関係を築けなかった時間の不足がとても惜しまれます。

 

ミラとサリンジャーはダメだった。では、似たような境遇にあるイスカとアリスはどうなるのか?

歴史は繰り返すのか。それとも新たな道に進むのか。

 

今回のテーマは「世代交代」だそうで、見事にサリンジャーの失敗を踏まなかったイスカに拍手を送りたい。
めっちゃあっさり真実(いいわけ)を話したなぁ・・・・・・と思ったけど、アリスなら話せば分かるというイスカの信頼と、信じられないと言いつつ話に耳を傾けるアリスの信頼の賜物なんですよね、あそこ。

ミラとサリンジャーが築けなかった関係を、二人はちゃんと築いてこれた。
それが双方の運命を分けることになった。

こういう話、とても好きです。
これだけ信頼を交わしているのに、あくまで「好敵手」と言い張る関係性がとても良い。
ライバルのエモさに恋愛未満の甘酸っぱさがプラスされて、とてもとても良い・・・!

 

アリスとイスカのバトルから休戦までの一連の展開にすごく興奮したけれど、皇庁の混乱は収まるところを知れず。
とくにイリーティアは・・・・・・なにがどうなってるの????
途中でみせた姉妹愛が彼女の本質なのでしょうか。
一体どこに向かっているのか、未だに謎が多い長姉です。

 

さらわれたシスベルも一体どこに閉じ込められているのか・・・・・・
あと1冊で皇庁の混乱が終息するのか?と疑問ですが、続きがとても楽しみです。

 

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「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦7 /細音啓」への2件のフィードバック

  1. 星庁側があそこまでやられるとパワーバランス的に今後の展開が難しいですね…イリーティアが目指していたものも未だ見えてこないですし。でもどんな困難に直面しても細音さんならきっと…と信じられる安心感(苦笑)

    好敵手と書いてバカップルと読む二人の絆は心配してないですけど、シスベルとジンは今回の逃避行を通じてほのかな兆しが感じられなくもなかったというか…展開次第では可能性あったりしないですかね?

    1. よっちさん、コメントありがとうございます。

      二国間の戦いを描いた話なのに、今の時点でここまで皇庁側がボロボロになるとはちょっと思いませんでしたね・・・・・・
      ここからどうやって立て直すのか。一方的勝利はゴールじゃないはずですし、イリーティアも本当に何をしようとしているのか謎すぎます。

      作者の安心感ww
      大事ですねwww本当に・・・!(真顔)

      >シスベルとジンは今回の逃避行を通じてほのかな兆しが感じられなくもなかったというか…展開次第では可能性あったりしないですかね?

      正直かなり感じました!!!
      むしろジンと喋ってるときの方がシスベルのキャラが魅力的に生きてたような??(錯覚)
      サブカプ増えてほしいのでこっそり期待していますw

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