諸事情により、男装姫は逃亡中 /紅城蒼



諸事情により、男装姫は逃亡中! (ビーズログ文庫)【BOOK☆WALKER】

評価:★★★☆☆
2019年9月刊。
やたらめったら溺愛してくる兄たちにより、純粋培養の箱入り姫として育てられた主人公。
しかしこのままいけば兄たちが結婚せずに国がやばい!
というわけで、兄たちがおとなしく結婚するまで他国の騎士団に男装して潜伏することを決める姫君の物語です。
どんな難物相手でも元気に落としていく主人公の人たらしぶりが楽しいコメディでした。
でも兄が一番面白かったなぁ。シリーズ化するなら他の兄の登場を期待しています。

☆あらすじ☆
「私、男の人になります」国の存亡(?)を賭けた男装姫の溺愛回避ラブコメ
「この身を賭して、お兄様たちから逃げ切ります!!」王女エルセリーヌは、兄たちが自分を溺愛するあまり縁談を断り続けている事実を知ってしまう! このままでは王家断絶の危機……!?事態を回避すべく、男装して隣国へ渡ったエルは、従兄の紹介で王子の側付きを務めることに。正体がバレないよう“男らしく”振る舞うけれど、なぜかここでも周囲からの溺愛は止まらなくて!?

以下、ネタバレありの感想です。

 

リトリア王国の第一王女エルセリーヌは、10人もいる男兄弟から過剰なほど可愛がられてきた。
が、ある日、自分のせいで現国王である長男含め誰も結婚する気がないという事実を知り、これはいけないと一念発起。
母の助けも借りて親戚を頼り、大国・オリベール王国へと秘密裏に逃げ込むことを決めるのです。
そこで騎士団長を務める従兄コーディーのすすめで、騎士団に所属する王太子クロードの従者となったが、貴族嫌いの彼はエルに冷たくて―― というお話。

 

男装お姫さまの騎士団潜入モノ。
ジャンルのお約束は抑えつつ、この作品で面白いのはエルの天然な人たらしぶりだと思います。
誰も彼も無垢な笑顔でノックアウト。
めちゃめちゃツンツンしていたクロードですら、気づけばエルに絆されて毒気が抜けている始末。
あれだけ異常な量の愛情を注ぎ込まれても、こんなにまっすぐ人は育つんですね・・・!
純粋培養の温室育ちで、他人の悪意を知らず、人への思いやりは忘れない。とても「良い子」です。
良い子キャラは物足りなくなることも多いんだけど、エルに関して言えば善性が突き抜けていて、これはこれで悪くないと思いました。
キャラがちゃんと立ってるし、それがストーリーの中でも存分に発揮されていたし。
黒幕との決着なんかは、エルらしい優しさがあって良かったです。

 

で、そんなエルに絆されていくクロード。
エルとの本当の関係に関しては「会ったこともない婚約者」というワードが出てきた段階で察するものがあったのだけど、惜しいなぁ〜〜!兄どもが邪魔をしなければ幼馴染だったのに!兄どもめ!!!(幼馴染好き過激派)
クロードはギスギスした態度からスタートするため、それが徐々に軟化していく変化も面白かったです。
特に婚約者だって黙ったまま「自分は婚約者」だってことに自信をもつっていうのが情けなくて可愛い。なぜそうなるんだろう!?言っちゃえばいいのに!笑

 

クロードとエルのラブコメも楽しかったのだけど、個人的に一番笑ったのはやはり兄。
こんなのが10人もいるリトリア王国やばすぎでは?臣下たちの心労を思うと笑いが止まりません。
なんといっても王様自ら大国の王太子に剣を向けてるからね・・・・・・あれはだめでしょwww
今回はアルバート兄と数人しか登場しなかったけれど、これはぜひシリーズ化して全ての兄にスポットを当ててほしいです。クロードが乗り越えるべき壁はあと9枚(いや、アルバートは攻略したと言えないか?なら10枚?)

というわけで続刊に期待します。

 

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