ゴブリンスレイヤー10 /蝸牛くも



ゴブリンスレイヤー10 (GA文庫)【BOOK☆WALKER】

前巻の感想はこちらから


評価:★★★★☆
2019年3月刊。
いつもと違う冒険と、いつもと同じゴブリン退治。
いつもと違うことをしようとするゴブスレさんをみると、なんだか無性に感慨深くなります。そんな第10巻でした。

☆あらすじ☆
春、ゴブリン退治の傍ら、葡萄園の警備をすることになったゴブリンスレイヤーの一党。
その葡萄園は、女神官の育った地母神の神殿のものだった。
そんなある時、女神官が姉のように慕う神殿の葡萄尼僧がゴブリンの娘だという噂が広がる――。
周囲の心ない声に胸を痛める女神官、それに対し、迷いを感じるゴブリンスレイヤーはある決断を下す。
「たぶん……今日、明日はゴブリン退治はやれん」
「何をするにしても、頑張ってくださいね! 応援、してますから」
街の影を走る闇の仕掛人が暗躍する中、小鬼殺しに手はあるのか!?
蝸牛くも×神奈月昇が贈るダークファンタジー第10弾!

以下、ネタバレありの感想です。

 

女神官の育った地母神の神殿。
そんな大切な場所に忍び寄る悪意に立ち向かう第10巻。

 

今回は都市の冒険が描かれており、いつもと違う雰囲気で物語が進んでいきます。
なかでも印象的だったのがならず者の集まり
冒険者ギルドに頼ろうとせず、自分の力だけをもって生き抜くモグリの冒険者たち。
慣れ親しんだ街なのに、一歩踏み込めば見知らぬ闇が潜んでいる―― というのはワクワクする世界観です。
依頼と金次第で正義漢にでも悪漢にでもなるっていう、無法っぷりにちょっと惹かれる。
あと、ゴブスレさんが交わしてた口上?が任侠ものっぽくてドキドキしてしまいました。
ゴブスレさん、そういうのも対応できるんだ。めっちゃ流暢に挨拶できてるやん・・・!と衝撃を受けたり。

 

裏稼業の人といえば、途中で出てきた密偵バディがちょっと好きな感じだったんですけど(男女バディ大好きマン)、再登場ありますかね?あってほしいな!

 

それはさておき、いつもと違う事件が進行し、いつものようにゴブリン退治で終わった今回の冒険。
どれだけ優秀なひとでも一人でできることには限界があるんだよなぁとしみじみ感じるお話でした、

仲間だったり、知人だったり、同業者だったり、裏稼業の者だったり。
様々な人が、様々な立場で、それぞれ動いていくことで物事がぐるぐると回っていく。それこそが社会。

ゴブリンだけを倒せれば良しだったゴブスレさんが、そういう社会の中にいる自分を不思議な気持ちで見ている姿がなんだかとても心に残りました。
ゴブリン退治は簡単でも、彼が生きる世界は簡単ではない。
そんな世界が、少しでも温かく彼を包んでくれると良いな、と思わずにいられません。

 

ところで牛飼娘の「結婚」の件、ゴブスレさんの反応の真意がめっちゃ気になるんですが・・・!?
問題が全部片付いたら????
「待ってるからね」の言葉も深読みしちゃう・・・!

 

まぁ問題が一つ片付いたら、新たに一つの問題が生じるのが世の常なのですが。

 

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