誰も死なないミステリーを君に2 /井上悠宇



誰も死なないミステリーを君に 2 (ハヤカワ文庫JA)【BOOK☆WALKER】

前巻の感想はこちらから


評価:★★★★☆
2019年8月刊。
死の予兆から謎を推理し、誰も死なせないために奔走する男女二人を描く青春ミステリー第2弾。
今回も面白かったです。
横溝正史オマージュが多く、遺産相続と「神隠し」を巡る骨肉の争いにワクワクしてしまいました笑

☆あらすじ☆
人が死ぬ予兆がみえてしまう志緒のため、僕は、その死を防いできた。高校生の時から大学生になった今も――
志緒の友人、獅加観飛鳥に“死線”が現われた。幼少期に故郷で“鬼”に追われて神隠しにあった経験を持つという飛鳥には、いまの莫大な財産の相続話が。そして獅加観家の一族――言動不可解な芸術家、軽薄な私立探偵、狐面をかぶる医者にも死線が……僕は死を止めるため、策略を発動する。優しい嘘をつきながら…。
青春ミステリ・シリーズ第2作"サトシオ"、悪魔的な華麗なる一族に挑む!

以下、ネタバレありの感想です。

 

莫大な金が絡む、旧家の遺産相続問題。
志緒の幼馴染である獅加観飛鳥に死線が現れたことから、志緒と佐藤くんは彼女の死線を消すために動き始めることに。

 

古い伝承が残る土地と、そこを牛耳る資産家の旧家。
ゲームのルールのような不思議な遺言が残された後継者争いに、過去に少女が消えた「神隠し」の事件。
それぞれが怪しい雰囲気を持つ3人の異母兄弟と、失踪したまま見つからない「悪魔」と呼ばれた長男の存在――

 

うわぁ!横溝正史っぽい舞台設定!テンション上がる!!
とか思ってたら、作中でガッツリ金田一耕助シリーズのタイトルがあげられてニヤニヤしてしまいました。久しぶりに読みたいな〜。

 

そんな、なんとも時代めいた事件に巻き込まれた志緒と佐藤くん。
旧家の抱える秘密に触れる度に、死線が増えたり消えたりする展開がスリリングでとても面白かったです。
全員が嘘をついていて漏れなく怪しい。だからワクワクする。
なかなか真犯人を絞れなくて、最後まで佐藤くんの推理から眼を離せませんでした。

 

しかし、最初に「瀬をはやみ」の歌が意味深に詠まれていたから、てっきりこれもそういう引き裂かれても巡り合う恋の話だと思ったのになぁ。
まさかサイコパスの恋だったとは・・・・・・
もしも彼が悪魔と呼ばれていなかったら、あの出会いは人間の恋となったのだろうか。
今から考えても詮無きことだし、結局、彼は歪んだ人間性を抱えたままではあったのだけど。最後のモノローグになんだか切なくなってしまった。

 

それはさておき、今回はヒマゴリラ先輩が大活躍でとても嬉しかったです。
めちゃめちゃ好きだ、この先輩。正義のために悪を執行するところとか。悪いお巡りさんですよ。怖い怖い好き。
佐藤くんに懐かれたばかりに扱き使われるし、名前すら明かされない可哀想な人なんだけど、今後もどんどん登場してほしいものです。

 

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「誰も死なないミステリーを君に2 /井上悠宇」への2件のフィードバック

  1. 肝心の二人の関係は相変わらずですかー!とちょっと期待していたので少しだけ残念です。婚姻届はそっちかーと思いましたw

    1. よっちさん、コメントありがとうございます。

      お久しぶりです!
      そうなんですよねぇ。二人の関係がもう少しだけ進んでくれるともっと楽しいのに!って思っちゃいますよね〜
      まぁでも婚姻届のくだりでの志緒の反応は可愛かったので、あの展開もアリですよ・・・!笑

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