後宮の烏3 /白川紺子



後宮の烏 3 (集英社オレンジ文庫)

前巻の感想はこちらから


評価:★★★★☆
2019年8月刊。
後宮に住みながら皇帝に従わない謎の存在「烏妃」。
烏妃となった少女の運命と、烏妃に隠された謎に迫る中華ファンタジー第3弾。
今回も面白かったのだけど、何やら大きな事件に繋がる前触れのような内容。
今後の展開が楽しみです。

☆あらすじ☆
「梟」が残した羽根に、自らの行く末を重ねる寿雪。
先代の戒めに反し夜明宮は孤独から遠ざかるも、寿雪自身は真に虚しさから逃れることが出来ずにいた。
烏妃の元には、今宵も訪問者が絶えない。泊鶴宮での怪異は、やがて烏漣娘娘への信仰を脅かす『八真教』へと通じて……?
他方、高峻は烏妃を「烏」から解放する一筋の光明を見出し、半信半疑ながらも寿雪と共にあることを決めた。
それぞれの過去が少しずつ明らかになり、真実はなおも遠い――。それでも確かに進んでいく、たとえ禁忌に触れることになろうとも……。
真の‟救い”は光であり、葛藤……。
数多の謎が繋がり、導く……歴史が再び動き出す――
シリーズ累計30万部突破!!圧倒的中華幻想譚、第三弾。

以下、ネタバレありの感想です。

 

徐々に人が集まり、賑やかになってきた寿雪の周辺。
烏妃として間違っていることを自覚しながらも、それを手放すことができない寿雪。
一方、後宮内では「八真教」という宗教の存在が次第に目につくようになり―― という第3巻。

 

烏漣娘娘の弱体化と、古代に廃れたはずの「大海亀の神」の再流行。
神々の代替わりに、人の思惑はどこまで関わっているのでしょうか。
それとも全ては神の手のひらの上なのか。

 

寿雪に攻撃的で、後宮にも手が及ぶような妖しい存在感をみせる八真教の白雷
彼が何をしようとしているのか、とても気になります。
イシハと繋がりを持つ少女を傍に置いていることも、今後どんな形で意味をもつのか・・・・・・

 

烏の弱体化を知る「敵」が登場する一方で、寿雪の味方も増えているのだけど、それだって本当に喜んでいいことなのか分からない。
神秘のベールが薄れ、人から畏怖ではなく親しみを覚えられる今の「烏妃」。
寿雪の孤独が癒やされていくことは嬉しいのだけど、孤独は彼女を守る盾でもあったことを考えるとソワソワしてしまうんですよね。
寿雪の周囲に人が集まれば、人の数だけ色んな思惑も生じてくるわけだし。

 

新しく寿雪についた宦官・淡海の「寵愛がほしい」発言とかね。
今までそういう目で寿雪を見た人はいなかった気がする。どうなるんだろう。
こういうギラギラした人を見ると温螢の存在に癒やされます。無骨だけどぬくぬくした優しさが良いよね、温螢。名を体を表すのだ。

 

今回で明らかになった寿雪と衛青の本当の関係とかも、この先どんな意味を持つのか予想できない。
異母兄として衛青が寿雪の(決して裏切らない)味方になってくれるだけなら良いのだけど・・・・・・
ていうか父親は本当に死んだの??

 

色々と気になる動きがあったのだけど、どうにも伏線を置いて終わった感じの第3巻。
続きが非常に気になります。楽しみ!

 

スポンサーリンク
 
2

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。