86―エイティシックス― Ep.6 明けねばこそ夜は永く /安里アサト



86―エイティシックス―Ep.6 ―明けねばこそ夜は永く― (電撃文庫)【BOOK☆WALKER】

前巻の感想はこちらから


評価:★★★★★
2019年4月刊。
連合王国編完結。
ようやくここまで辿り着いた・・・っていう感動は何度目だ?
戦場で必死に戦い続ける彼らは、きっとこれからも何度も壁にぶつかり、何度でもそれを乗り越えるのでしょう。だから私も何度だって感動してしまうに違いない。
本当に良い作品です。とても面白かった。

☆あらすじ☆
生きるために、すべきこと。それは――〈連合王国編〉、後編!
誇り高く戦い、そして死ぬ。
それが我らのさだめ。生への執着など、とうの昔に、はるか彼方に置いてきた。
……そう思っていた。そう信じていた。
だが戦場へ臨み、潰され、壊され、朽ちることを良しとする〈シリン〉達の姿は、「エイティシックス」である彼らの目指す生き方が、只の狂気であると蔑む。
生きる意味とは何か。苦悩するシン。シンを理解しようと心を砕くレーナ。
だがその想いは不格好にすれ違ったまま――連合王国の命運をかけた「竜牙大山攻略作戦」の火蓋が、無情にも切って落とされる……!
『連合王国編』完結のEp.6!
戦わねば、生き残れない。だが戦えば生きられるわけでは、ない。

以下、ネタバレありの感想です。

 

前回、あれだけ残酷に〈シリン〉たちの有り様をエイティシックスに見せつけたのに、その上さらに何度でも個体ごと代替可能とか、震えるほどに容赦ないですね。
何度でも死ねるとかさぁ・・・・・・それは、自分のたった一度の人生をかけて戦い抜こうとするエイティシックスにとって、本当に侮辱にも冒涜にも等しいものなんだろう。

 

とはいえ、ショック療法がきいたのか、エイティシックスたちそれぞれに変化が生まれ始めている第6巻

共和国から解放されても「エイティシックスであること」から解放されていない少年少女。
戦い抜くことが誇りだと言いつつ、それ以外のものから必死に目をそらしてきた彼ら。

そこに潜む「恐怖」にスポットが当てられ、引きずり出されていく姿は、見ているだけでも痛々しいものでした。
でも、ようやくここまで来たんだっていう感慨もある。
初期の彼らならここまで届かなかった。
レーナや、連邦の良識ある人々や、そして衝撃的な〈シリン〉の姿が、彼らの心を癒やしたり揺さぶったりしてきたから、ようやくここまで話をもってくることができたのでしょう。シリーズの積み重ねを感じますね。

 

特にシンの変化が顕著。
戦場でも思考を切り替えることができずに懊悩する姿はかなりハラハラさせられたけれど。
それはそれとして、彼にとって「生きる」ということの意味がレーナに直結してるのがあまりにもあまりにも・・・・・・!!!!(ゴロゴロゴロゴロ
「死にたくない」「レーナが笑ってくれるような、生き方をしたい」っていうシンの叫びがあまりにも幼気で一途すぎて私の心は尊みに死にそう。

 

レーナにようやく「海を見せたい」って願いを伝えたシーンだけでも御飯美味しかったのに、「手を放したくない」って自覚できただけでも感動で涙したのに、「おいていかないでください」のエモさに息すら止まったのに。

 

なんかもう戦場のラブストーリーとして最高すぎないか?
人間も世界も美しくないかもしれないけれど、それでも人は人を愛さずにいられないんだよ!
わーーーん!幸せになれよーーー!!号泣

 

レーナもレーナで格好良かったですしね。
斥候型を轢き潰した直後の「自分が代わりに、戦おう。」っていう決意、女王サマ感がすごくて惚れそうでした。
レーナは平時はちょっとポンコツ気味なのに、覚悟を決めた戦時は本当に格好いいよなぁ。好きです。

 

高機動型に勝利し、〈無慈悲な女王〉を鹵獲し、ピンチを切り抜けて勝利を掴めた連合王国での戦い。
その中で大きく揺れ動き、少しずつ変化してくエイティシックスたちは、これからどうなっていくのでしょうか。
シンはもちろん、未だ変化に怯えるクレアや、それを宥めるセオだって、まだまだ問題はあるけれど。
戦場の「その先」を恐る恐る見つめようとする彼らを応援したいものです。
まぁ戦いもまだ続くんだけど。まずは生き残ることが大事なんだけど!
どうか誰も死なずに(それは難しいかもしれないけれど)、みんなで幸せな未来を掴んでほしいなぁ・・・!

 

そういえば今回ぴちぴちボディースーツの餌食になったのは他の子だったけど(アンジュのラブコメほんと好き)、いつかレーナのぴちぴちボディスーツ姿をシンが目にする日がくるのでしょうか。
なかなか作戦行動中に見るのは難しそうなんですよね。ポジション的に。
うーむ、こっそり楽しみにしてるのに。楽しみにしてるのに!!

 

スーツといえば、ヴィーカ殿下レギュラー入りで私はとても嬉しいです。
うっかり感想に書きそびれたのだけど、ヴィーカとレルヒェの話もすごい好き。
「レルヒェ」に代わりがいないっていうの、ヴィーカなりの誠実さを感じて胸が痛かった。あの主従の複雑な関係、可愛くて切なくて残酷でとても良いですね・・・・・・

 

殿下にはお兄ちゃん謹製リストを守りつつ、なんか変な発明してレーナ&シンをもてあそんでほしいなぁ〜とか期待しています。ぴちぴちボディスーツだけでも命が危ないから無理かな?

 

スポンサーリンク
 
0

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。