86―エイティシックス― Ep.4 アンダー・プレッシャー /安里アサト



86―エイティシックス―Ep.4 ―アンダー・プレッシャー― (電撃文庫)【BOOK☆WALKER】

前巻の感想はこちらから


評価:★★★★☆
2018年5月刊。
いよいよ物語は1巻ラストシーンのその先へ。
シンとレーナの何とも言えない青くさくて甘酸っぱい距離感に悶えてしまいました。悶えたんだけど・・・・・・あわわ

☆あらすじ☆
第八六独立機動打撃軍、始動。彼らの時計の針が、いま新たに動きだす――!
二人の奇跡を歯牙にもかけず。戦争は続く。ただひたすらに。
ついに運命の再会を果たしたシンとレーナ。どことなくいい雰囲気を醸し出す二人に、フレデリカとクレナは戦慄し、そして気を揉むライデンらの苦労は留まることを知らない。
しかしそんな束の間の休息を破り、レーナを作戦司令とする新部隊に初任務が下った。 共和国85区内北部、旧地下鉄ターミナル。地下深くに築かれたレギオンの拠点が、その口をあけて彼らを待つ。
そこに見えるのは闇。レギオンの、共和国の、そして彼の国が虐げた者たちの、闇。
シンとレーナ、二人の共闘を描く『Ep.4』登場!
“地の底からの呼び声が、彼らに新たな試練を告げる。”

以下、ネタバレありの感想です。

 

2年の時を経て、ついにご対面となったシンとレーナ。
新たに設立された独立機動部隊で、レーナの指揮下にシンが入り、旧共和国領内にあるレギオン生産拠点の撃破に挑む――

なんか戦勝ムードだけど戦いはここからが厳しいんだからね?というヒヤリとした空気から始まった第4巻。

 

なのだけど、えっ、えっ、なんか強いラブコメを感じる!?

 

シャワー中の同調シーン、逆転してる上にシンの方が動揺が激しくて笑いました。前回と反応が違いすぎない??
そして、あの感動的な戦場での邂逅は黒歴史扱いされて全員で情報共有しているんですね。公開処刑かな?無慈悲すぎて最高(合掌)
レーナとシンが軍隊関係者一同からおもちゃにされてるのは、愛されてるから・・・・・・なのか??みんな獲物をいたぶる猫みたいな雰囲気を醸しやがって!笑

 

という、今までにない能天気で愉快なムードに、ちょっと困惑しつつも、そのギャップがまた楽しくて。

 

まぁ、だから、落として上げるなら次は落とすんだよねっていう予感は割とあって、、、

 

共和国北部行政区奪還作戦。
その激戦と、更に知性を蓄えて進化したレギオンの脅威は恐ろしいものでした。
ここにきて戦力が数段にパワーアップってどういうこと?人類、勝てなくない??
最後に登場した銀粒子の女とか、もはや高次元知性体じゃん。人間的で不合理な感情を削ぎ落とし、論理的な思考能力だけを獲得するとか、なんだそのチート・・・!
まぁ前回で〈キリヤ〉が散々命令違反していたし、そういう方向でレギオンが進化するのは自然な流れなのかもだけど。
今回もシンを救ったのは、まさにそのレギオンの「欠点」だったわけですし。

 

うわぁ、こんなん人類総出でも敵わないレベルなのに、人類は人類で内輪もめと同族嫌悪に忙しいとか悲惨すぎる。
戦時のストレスが剥き出しにする人間の醜悪さが、本当に読んでいて苦しいです。

そりゃ連邦のエイティシックスの扱いとかも、聖人君子からはかけ離れているけれどさ。
でもそれ以上に、共和国がここにきても酷すぎて・・・・・・

 

レーナやダスティンのような心ある(本当の意味での)憂国の徒がいる一方で、憂国騎士団を名乗る狂気を振りかざす者たちもいる。
足を引っ張るような真似までして本当にどうしようもないのだけど、かと言ってそれを「異物」として排除すれば良しとするなら、共和国と同じに堕ちる。

 

未だ闇に囚われたままのシンをはじめとするエイティシックスたちの心も心配だし、あっちもこっちも問題だらけで、どう転がっていくのか全く予想がつきません。
「ハッピーエンドのその先」は全然ハッピーじゃないし、これこそがシンたちが本当に「戦い抜く」あるいは「生き抜く」ために乗り越えなければならない試練なのかも。

 

まぁそんな人間同士の小競り合いはレギオンが平等に粉砕してくれるのかもしれないけど。
もしくは、レーナのように、必死で問題に立ち向かおうとする存在が救済の鍵を握ってくれるのかな?

 

レーナといえば、シンだけじゃなくライデンたちも「レーナ」呼びしてるのが胸アツだったりしました。
あとシデン(女だったの!?)が「あたしらの女王陛下」と誇らしげにしてるのも良い・・・・・・「鮮血の女王」として必死に戦い続けてきたレーナの頑張りが見えて、なんだか感慨深くて。

 

そうやって、仲間として距離が縮まったようにみえて、全然まだまだ溝はあるよって話だったんですけどね。

 

あー、どうなるんだろ。続きも読んでいかなければ!

 

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