86 ―エイティシックス― Ep.2 ランスルー・ザ・バトルフロント(上)/安里アサト



86―エイティシックス―Ep.2 ―ラン・スルー・ザ・バトルフロント―〈上〉 (電撃文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

前巻の感想はこちらから


評価:★★★★☆
2017年7月刊。
1巻で満足してそのまま放置してた86シリーズ。ようやく再チャレンジします。
かなり気合を入れて(覚悟を決めて?)読んだのだけど、2巻もやっぱり面白い。
じわじわ首を締めるような圧迫感は1巻に比べると軽減されている気がするけれど、そのぶん問題の根深さが見えてくる感じ。
続きも楽しみ。どんどん読んでいこうと思います。

☆あらすじ☆
第23回電撃小説大賞《大賞》受賞作、第二弾登場!
共和国の指揮官(ハンドラー)・レーナとの非業の別れの後、隣国ギアーデ連邦へとたどり着いたシンたち〈エイティシックス〉の面々は、ギアーデ連邦軍に保護され、一時の平穏を得る。だが――彼らは戦場に戻ることを選んだ。連邦軍に志願し、再び地獄の最前線へと立った彼らは、『隣国からやってきた戦闘狂』と陰で囁かれながらも、シンの“能力”によって予見された〈レギオン〉の大攻勢に向けて戦い続ける。そしてその傍らには、彼らよりさらに若い、年端もいかぬ少女であり、新たな仲間である「フレデリカ・ローゼンフォルト」の姿もあった。少年たちは、そして幼き少女はなぜ戦うのか。そして迫りくる〈レギオン〉の脅威を退ける術とは、果たして――?
シンとレーナの別れから、奇跡の邂逅へと至るまでの物語を描く、〈ギアーデ連邦編〉前編! “――死神は、居るべき場所へと呼ばれる”

以下、ネタバレありの感想です。

 

シンたちがレーナを「おいていった」1巻の終盤から、ラストシーンに至るまでの、ざっくり語られるに留まった空白期間。
2巻(と3巻?)はその期間の彼らを描いていくようです。

 

人種差別政策によって尊厳を蹂躙され、命すら簡単に奪われてきたエイティシックスたち。
地獄のような共和国から抜け出し、ギアーデ連邦に保護された彼らが何になっているのかは1巻ラストで知っていたけれど。

 

1巻を読んだときは感涙したあの再会シーン、よく考えたら「せっかく解放されたのに、また戦場に出てるの!?」ってことですよね。
そうか。そうなのか。なんかそこまで考えが至ってなかった・・・・・・戦い続けていることの意味を深く考えていなかった。

 

エイティシックスは戦いを強制された者たちだけど、強制されなくなっても彼らが戦いをやめられるわけではなくて。

戦場に散り、レギオンに取り込まれた仲間たち。
その無念を晴らすことが彼らの未練になっているのか。

私は割と共和国の大人たちに共感できたし、戦い抜きたいというシンたちの気持ちには切なくなるのだけど。

 

とはいえ、戦わなくてもいいよ、と言える状況でもないし・・・・・・
まさか連邦側の方が激戦だったとは。
そんな苦しい状況なのにじわじわ領土を取り戻している連邦、かなりすごいのではないのでしょうか。
いや比較対象が共和国しかいないのでアレだけど。もはや指揮系統や上層部がまともに機能してるってだけですごいってなるからね。

 

兄を討っても亡霊に囚われているシン。
未だ死に場所を戦場に見ているエイティシックスたち。

強制的に戦わされていた若者が、戦場に戻ることを「帰る」って表現したことが辛くて仕方ないのだけど、レギオン殲滅までは彼らの心が解放されることはないのでしょうか。
それが家族を奪われ、たくさんの仲間を見送ってきた彼らに残された生きる道だと、そう思っているのなら。

 

共和国に比べればまだマトモな人たちがいる連邦で、彼らはどう戦っていくのでしょうか。
どこに行っても「エイティシックス」として線引きされている状況も、1巻ラストのシーンまでには改善されてるのかな。

 

そしてレーナ側の話も気になります。
「女王」なレーナの活躍、見たかったんですよね。あるかなー?楽しみです。

 

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