竜騎士のお気に入り6 ふたりは使命を遂行中 /織川あさぎ



竜騎士のお気に入り6 ふたりは使命を遂行中 (一迅社文庫アイリス)【BOOK☆WALKER】

前巻の感想はこちらから


評価:★★★★☆
2019年7月刊。
いつだって無邪気に騒いでいた青に起こった異変。
その真相を探り、青の願いを叶えるため、ヒューバードとメリッサが国境を超えたミッションに挑むことになる第6巻。
面白かったです。いつにない青の態度にハラハラすると同時に、彼の成長ぶりを感じるお話でした。

☆あらすじ☆
「最後のひとかけらまで、紫の鱗を探し出せ」
竜が集まる辺境伯領の領主ヒューバードと結婚したばかりの侍女メリッサ。彼女は、ヒューバードとともに、とある準備に張り切っていた。それは青の王竜の1歳の誕生日! 当日は、王竜もメリッサからの贈り物を喜び、竜達と過ごす辺境は平穏そのもの。ところがその日の深夜、突如辺境伯家に舞い降りた王竜に異変が起こり――。
王竜が竜達のために願うことがあるのなら、ヒューバード様とともに全力で叶えてみせます!
堅物騎士と竜好き侍女のラブファンタジー第6弾!!

以下、ネタバレありの感想です。

 

青が生まれて1年。
その誕生日を穏やかに祝った直後、青の様子が急変し竜の庭に寝そべり動かなくなってしまう。
メリッサの呼びかけにすら反応しない青にヤキモキとする一方、キヌートからは「紫の石」にまつわる不審な話が持ち込まれーー というストーリー。

 

青の親にしてヒューバードの兄が絆を結んだ紫の竜。
その遺骸の話は、まだ全く解決してなかったのですね。
それどころか今まで以上の危険な事態へと発展していた様子。とてもハラハラしました。

 

青の豹変ぶりに動揺したけれど、同時にそれは「王」としての青の成長を示すものでもあって。
動けなくなることがわかっていてメリッサの傍に移動したこととか、まだ甘えん坊なところはあるけれど、全てをひとりで引き受けようとする姿は悲壮なまでに「王者」であったと思います。
でも、変わり果てた親の鱗の前にポロポロと涙をこぼすところはやっぱりまだ幼くて。
あのシーンはとても切なかった。張り詰めた空気がふっと途切れてしまったところに、青の悲しみの深さを感じました。

 

竜にとって人間は本当に要らんことばかりするよなぁ・・・とか思ってしまうけれど、勿論そんな人間ばかりではなくて。
竜という種への理解が国家間どころか国の内部でもバラつきがあるのが印象的。
条約はあっても目の前に驚異がなければ簡単に敬意も畏怖も忘れてしまうのか。共存って難しい。

 

さて、そんな緊張感ある第6巻でしたが、クライマックスの舞台には思わずフフッとなりました。
ここにきて舞踏会再び。
「白にヒューバード様を踊らせればいい」と言い出したメリッサに笑うしかない。竜のほうがマシだと思われているヒューバード様(⚠貴族)・・・!
さてどうなるかと思いきや、メリッサの「私達が忘れていけないのは竜のことだけ」という彼女らしい言葉で綺麗に丸く収まりましたね。流石によその国で抱えてくるくるダンスはできなかったか・・・笑

 

次は新婚旅行回でしょうか。楽しみに待ちたいと思います。

 

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