勇者様が友達になりたそうにこちらを見ている! /機村械人



勇者様が友達になりたそうにこちらを見ている! (GA文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★☆☆
2019年8月刊。
カースト格差がある高校生男女の青春ラブコメに、「異世界との交流」というファンタジー要素を混ぜ込んだ学園もの。
友達がほしいコミュ症勇者に振り回される、普通(?)な主人公の奮闘を描いた物語でした。
キャラは良いし設定も悪くないのだけど、読み味は割と普通かなぁ。
終盤でもう少し盛り上がりがほしいところでした。が、かなり気になる幕引きだったので2巻(刊行決定してるらしい)からがラブコメとして本領発揮な予感。
期待して続きを待ちたいと思います。

☆あらすじ☆
「私、初めてだったんです。ああやって、普通に話し掛けてもらえたの」
まるで、村人Aのように大事ない日々。
そんな人生を愛する僕、村野和人が偶然話しかけた少女は、かつて異世界を救った《勇者》だった!!
彼女は桐条莉央。単身で魔王軍を打倒し、現代に帰還した超絶VIP。全人類から崇拝される孤高の存在だ。
「わ……私と友達になってください」
そんな莉央様が、僕と友達になりたいと言い出した。そんな大役は務まらないと断固拒否するが、彼女のアプローチはどんどん過激になる!?
「私は……村野さんがいいんです!」
これは、平々凡々なモブキャラの僕が、女神の如く崇敬される少女の孤独を癒し、支え続ける学園交友録(ラブコメ)。

以下、ネタバレありの感想です。

 

村人Aのように「普通」でありたいと強く願う高校生・村野和人
しかし高校入学直前、村野は異世界を救った勇者・桐条莉央と出会い、うっかり仲良く遊んでしまう。
コミュ症な彼女に懐かれ、「友達になってほしい」と願われた村野。
特別な存在である桐条に関われば「普通」ではなくなってしまう。
そう危惧しつつも桐条を放っておけない村野は、彼女の友達作りを手伝うことになりーー というストーリー。

 

主人公である村野、「普通」に生きたい!だから勇者とお友達にはなれません!!と力強く宣言しているのだけど、どう見ても村野自身が普通じゃないんですよね。
常に「普通」でありたいから誰に対してもフラットで対応できるように努力しました(=どんな存在を相手にしても平然と対応できる)って「普通」かな、それ??
そのへんの理由付けが曖昧なところが結構気になります。
精神面だけでなく肉体的にも「普通」から逸脱しているようだし(作中でツッコミあり)、何か秘密があるんじゃないかなぁ?
そのへんは次巻以降で明かされたりするのでしょうか。
失踪中の父(これをしれっと言うあたり、普通じゃないよ?)とかいるし、なにか秘密がありそうなんだよなぁ、村野。

 

さて、そんな村野とゲーセンを満喫したことで運命を感じてしまった勇者ヒロインの桐条。
凛々しくも可憐でポンコツ極まるコミュ症っぷりがとても可愛かったです。
とはいえ、勇者として崇拝される一方で孤立する桐条の姿はとても切ない。
不憫な桐条があんなに必死に「友達になって」とお願いしたのに、即答で「断る!」とぶった斬った村野は鬼畜だと思いました。
こっそりランチ友達になってあげるくらい快く引き受けてやれよ!普通がそんなに大事か!・・・・・・大事なんだろうなぁ。よく分かんないけど(怒)

 

友達になるならないで村野と桐条が揉める一方、異世界人が混じったクラスメイトたちの賑やかさも悪くない。
魔王とか女騎士とか人狼とか個性豊かで良いですね。異世界から現世への留学生という設定も面白いと思います。
まぁ、文化の違いや種族の違いでもう少し諍いがあった方が私好みだったかなぁとは思うけれど。
何の問題もなく2つの世界の人間が仲良くできてしまうのは、少しスムーズすぎやしない?とか思ったり。
そのへん背景や土台となるべき世界観をもう少し掘り下げてほしかったです。次巻以降でもっと深く描かれるかな??

 

それはさておき。

 

村野と桐条のラブコメ未満な攻防戦を楽しめる本作でしたが、ストーリー自体は少し物足りなさを感じました。
家出のくだりがヤマ場なんだけど、ちょっと盛り上がりが弱いんですよね。お父さん問題もすんなりクリアできちゃったし。
ううむ。もう少しハラハラドキドキがほしかった。
とはいえ、一難去ってまた一難とばかりにトラブルが発生する引き方は良かったと思います。
桐条を狙う皇子登場でラブコメ方面の盛り上がりが期待できそうな感じ。とても楽しみです。

 

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