悪役令嬢は旦那様を痩せさせたい2 /はいあか



悪役令嬢は旦那様を痩せさせたい(2) (女性向けMノベルス)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

前巻の感想はこちらから


評価:★★★★☆
2019年7月刊。
悪役のレッテルを貼られ追放された伯爵令嬢と、「沼地のヒキガエル」と呼ばれるほど太った公爵。
公爵のダイエットを目論みつつ、自分への偏見に立ち向かう主人公の奮闘を描いた物語の第二弾です。

1巻ではカミラの不器用な真っ直ぐさを気に入ったのだけど、この2巻で更に彼女のことが好きになりました。
ああ、これは「失恋」から始まった物語なんだよなって。それを、改めて強く意識する第2巻でした。

☆あらすじ☆
第二王子の婚約者戦争で敗北し、国民から嫌われた悪役令嬢のカミラは、罰として『沼地のヒキガエル』と称されるアロイス公爵に嫁ぐことになった。この結婚を心底嫌がっていたカミラだったが、アロイスと一緒に過ごすうちに心を許し始める。アロイスもまた、不器用だけれど感情豊かなカミラに惹かれていき……
「正式に、私と婚約していただけませんか」
カミラのために半分まで体重を落としたアロイスに言われたのは、まさかのプロポーズ!さらに色男の料理人クラウスの猛アピールで、三角関係に発展してしまう――!?
小説家になろう発!大人気悪役令嬢ストーリー、第2弾!

以下、ネタバレありの感想です。

 

徐々に味方が増える一方で、未だに強い偏見と侮蔑の目にさらされる悪役令嬢カミラ。
しかし、どんな時でも自分を曲げないカミラは「負けるもんか」の精神で人々に体当たりし、その飾らぬ言動と責任感の強い人柄をもって、彼らの認識を塗り替えていきます。

 

少しずつ、本当に少しずつモーントン領で居場所を作っていくカミラ。
アロイスの体重も以前の半分まで落ち、当初の目論見どおりにダイエットは成功しつつある。
しかし、そんな現状を前に、カミラの心は頼りなく揺れ動いてしまうのです。

 

というわけで、前巻以上にカミラの内面に迫るストーリーである第2巻。
今回の話で強く印象的だったのは、カミラが今なお捨てきれないユリアン王子への恋心でした。

 

カミラがユリアン王子に未練があることは分かっていたけれど、私は彼女の本気度を見誤っていたのかもしれない。
その馴れ初めを些細なものだと嘲笑われることにすら怯えるカミラ。
その姿からは、どれだけ彼女にとっては大切なエピソードであるのか痛いほど伝わってきます。
本当に、とても好きだったんだね・・・・・・

 

自分の意思で恋をして、自分の意思でリーゼロッテと戦って、それで負けたから今の状態になって。

「納得いかなくても、理不尽でも、私がしてきた結果だわ!好きだと思うのも私!そのためにしたことは、全部私の意思!他人を言い訳になんてしないわ!」

このセリフ、めちゃくちゃ格好良くてカミラらしいのだけど、同時に彼女の強さに胸が痛くなります。
「全ては自分の責任」という、あまりにも正しい思考回路。
でも私には一人ぼっちで震えて立つ姿が連想されてしまい、なんだか寂しく感じました。

精神的に自立してるのは良いことだけど、カミラはもっと他人に愚痴っても良いと思う。
アロイスがそういう存在になれると良いけれど、この人はこの人で問題を抱えているので、カミラを支える余裕があるかは微妙かな・・・・・・もう二人で支え合っちゃいなよ!

 

今回、カミラのユリアン王子への想いが丁寧に掘り下げられたわけだけど、これは同時に彼女の心の変化を示しているのだと思います。
アロイスに対する気持ちの変化が、心の奥底に沈めていたユリアン王子への想いと向き合わせのでしょう。

どうして最初に出会えたのがこの人ではなかったのか、という述懐は切ないけれど・・・・・・
悩んでも順番は変わらないのだから、アロイスに向き合うためにも、今はユリアン王子への気持ちを整理するしかないんだろうなぁ。
ここでちゃんと「失恋」を自覚することで、次へ進むことができると信じて。

 

不器用なほど真っ直ぐなカミラにとって、今回の一連のお話は、必要な通過儀礼だったのかもしれません。
想いを繰り返し呟きつつも「好きでした」と過去形になっているのは、彼女の中で区切りがついたと見て良いのかな?
ユリアン王子への未練をバカ正直に叫びすぎたのは、本当にハラハラしたけれど(笑)
カミラの気持ちを丁寧に掘り下げつつ、彼女の内心の変化を丁寧に描いてくれたのは良かった。読み応えもありました。

 

今後はもう少し素直にアロイスと向き合っていけるかな?
期待しつつ、続きを読みたいと思います(書籍版を待ちきれずにWEB版を検索しつつ)

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