引きこもり令嬢は話のわかる聖獣番 /山田桐子



引きこもり令嬢は話のわかる聖獣番【特典SS付】 (一迅社文庫アイリス)【BOOK☆WALKER】

評価:★★★★☆
2019年6月刊。
『第三王子は発光ブツにつき、直視注意!』の山田桐子さんの最新作。
前作は眩しすぎて顔が見えない発光ブツヒーローだったのだけど、今作は自主規制で顔が見えない刺激ブツヒーローでした。直視危険男再び・・・!
大きな身体をもふもふさせる聖獣達は可愛くて、彼らのお世話係に任命されたヒロインとの絆にほっこりできて面白かったです。
天然な18禁系ヒーローとコミュ力弱めなヒロインの空回りラブコメも楽しかったし、これは期待の新作。
シリーズ化してほしいなぁ。楽しみに待ってます!

☆あらすじ☆
「倒れた母のためには金がいる。だから王宮に出仕してくれ!」
ある日、そう父に言われた伯爵令嬢のミュリエルは、断固拒否した。なにせ彼女は、人づきあいが苦手で本ばかりを読んでいる引きこもり。王宮で働くなんてムリ!
と思っていたけれど、父が提案したのは図書館司書。そこでなら働けるかもしれないと、早速ミュリエルは面接に向かうが――。
どうして、色気ダダ漏れなサイラス団長が面接官なの?
それに、いつの間に聖獣のお世話をする「聖獣番」に採用されたんですか!?
引きこもり令嬢と聖獣騎士団長の聖獣ラブコメディ!

以下、ネタバレありの感想です。

 

大病を患ったという母のため、お金を稼ごうと奮起した引きこもりの伯爵令嬢ミュリエル
しかし王宮図書館の司書になるはずだった彼女は、聖獣騎士団の団長サイラスの誤解により、聖獣たちのお世話をする「聖獣番」を任せられることになる。
混乱するミュリエルだったが、彼女が言葉を交わせる特異な存在であると気づいた聖獣達に気に入られ、彼らの後押しを受けて聖獣番の仕事を頑張ろうと決意するーー というのが本作のストーリー。

 

長年引きこもっていたため、コミュニケーション能力が低めなミュリエル。
本作は、弱腰で臆病だったミュリエルが、聖獣たちとの交流やサイラスとのぎこちない関係を通して、少しずつ成長していく姿を描いていきます。

 

「聖獣番」ということで、ミュリエルは様々な「聖獣」をお世話することになります。
竜の血をひき、隔世遺伝によって規格外の存在になった聖獣たち。
身体は巨大、個性は様々。けれど皆とても優しくモフモフしている、という聖獣たちの可愛さが突き抜けていました。

特に魅力的だったのは、サイラスの相棒である巨大ウサギのアトラ
歯をガチガチと鳴らして威嚇するヤンキー系ウサギなんだけど、ミュリエルに対するツンデレな親愛とサイラスに対するツンデレな信頼に胸がキュンとするんです。

聖獣たちはみんなミュリエルに親切なんだけど、アトラの態度はもはや「もうひとりのヒーロー」といっても過言ではない気がするんですよね。
いやだって弱腰になったサイラスに「オマエがいらねぇならオレがもらう」って発破かけたり、弱気になったミュリエルがアトラの歯音を思い出して勇気をもらったりとか、もはやヒーローじゃん・・・格好良すぎる・・・!

団員たちは天然サイラスを刺激するためにレインを当て馬にしようとしていたけれど、アトラの方が立派にその役目を果たしてましたよね?
むしろミュリエルからの信頼という点ではサイラスよりもだいぶリードしてるのでは??
実はアトラこそサイラスの強すぎるライバルなのでは???

 

お世話をする聖獣達に愛され、自分もまた聖獣達を大切に想うようになるミュリエル。
経験値が低いだけでコミュ障ではないんですよね、この子。
サイラスが劇物すぎて挙動不審になるだけで、他の人に対しては普通に応対できてるし。
彼女の自然体で優しく謙虚な性格は好感が持てるし、いつでも必死に職務に取り組む姿には応援したくなる健気さでした。うんうん、これは良い主人公。

 

そんなミュリエルのことが気になる団長のサイラス。
刺激物にして未成年お断りのわいせつ物。
歩くとバラの匂いがするし、なんならバラを背負ってる色気ムンムン男。
しかしてその実態は真面目で天然で寂しがり屋な26歳ーーー!

いやいや、そんな凶器みたいな色気を振り撒いといて純朴青年とか無理がある・・・・・・が、良し!良しですよ!アリです!(グッ

 

個人的にはサイラスの寂しがり設定がとてもツボでした。
わいわいする部下を遠くから優しく見守っている(と見えるが実は仲間に入れず寂しがってる)サイラスさん、素敵すぎませんか。
ウサギは寂しいと死んじゃうからね。ウサギの相棒も寂しくて死んじゃうんだろうね。なにそれ可愛すぎて私が死ぬ。

 

サイラスのセリフをミュリエルが猥褻変換していくのも面白かったし、これは是非とも「お友達」に昇格した二人の日常を見せてもらわねば。
続きをお願いします。楽しみに待っています!

 

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