錆喰いビスコ4 業花の帝冠、花束の剣 /瘤久保慎司



錆喰いビスコ4 業花の帝冠、花束の剣 (電撃文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

前巻の感想はこちらから


評価:★★★★☆
2019年7月刊。
サブタイトルが美しいなぁ。
そしておいでませ九州!阿蘇がなくなっとるけど!(泣)
いつものノリにほっこりしたり、ギリギリのバトルに胸を熱くしたり、今回も素晴らしく面白かったです。
でもこの読後感はちょっと予想してなかったな・・・!

☆あらすじ☆
キノコを喰らう修羅の花!? 虹の胞子が、日本に「進花」を芽吹かせた!
濃密な死の香りに包まれる王の子を寒椿が生かす。煮え滾る鮮血の海から抜け出した子供・シシを救ったのは――、
「俺が誰だか知ってるなら。ガキより大物狙え、腰抜けども」
疾風無頼の兄上――赤星ビスコだった。
九州が誇る巨大監獄『六道囚獄』。そこには花を操る人造人間・紅菱の一族が収監されていた。人間に逆らえない宿命を背負い、監獄の中で虐げられる紅菱たち。しかし彼らを捕らえているのもまた、桜を操る紅菱で――。キノコの生命力を奪い咲き誇る花々。進化のキノコ『ナナイロ』の胞子により生じた未知なる花力が日本を動かす!

以下、ネタバレありの感想です。

 

『錆喰いビスコ』でプリズンをブレイクしたら絶対面白いに決まってると序盤から確信していたけれど、やっぱり面白かったです。
要所要所で入る「遠山の金さん」オマージュにもニヤニヤ。
お奉行リスペクトの裁判官に桜が生えてて(物理)、ビスコたちに桜吹雪の入れ墨を入れさせるとか、「これを見ても、まだ・・・・・・!そう、思うか!」ってヒロインに上半身を晒させるところとか。
オマージュの仕方に瘤久保先生のセンスが光ってて、とても楽しかったです。

 

さて、今回の舞台は九州は華蘇県。
ポストアポカリな日本において、九州の中心に新たに生まれた華蘇県は「監獄都市」として監獄ビジネスを産業としていた。
そこに現れたのはおなじみのキノコ守りの二人組+妻(姉)。
ビスコとミロとパウーは大暴れする「赤星壱号」を追って訪れた華蘇県で、巨大監獄「六道囚獄」から逃走した「紅菱」の王子を名乗る少女・シシと出会い、彼女の事情に関わっていくことになるーー というのが今回のストーリー。

 

設定からしてワクワクするんですよね。
巨大監獄「六道囚獄」とか最高にときめく。

それぞれに特徴がある六道を模した監獄区画と、人間から逃れるためにあえて監獄の中に潜んでいた奴隷階級の人造人間「紅菱」。
その秩序を守っていたはずの裁判官・沙汰晴吐華蘇守染吉が狂ってしまったことから、巨大監獄は紅菱たちの地獄と化した。
そんな状況の六道囚獄にぶち込まれたビスコとミロ!
さぁ二人は見事脱獄を果たせるか!?!?(ベンベンっ)

って、こんなんワクワクするでしょー。
監獄の中はダンジョンみたいになってて、イカれた看守やグロい罠や凶悪なモンスターがいて、ラスボスはキノコが効かない強敵で・・・・・・という、期待通りにドキドキの脱獄劇を楽しめました。

 

でも個人的には、今回ビスコとミロの共闘シーンが少なかったのが、若干の不満点だったりして(ラストバトルで阿吽の呼吸をちゃんと見せてくれたのは良かったけれど!)
ミロの代わりにビスコと共にいたのは新キャラ・シシ。
ビスコを兄と慕うシシのヒロインムーブがすごかった。幼気な少女が憧れと恋を知ってどんどん花開く感じ。
そしてビスコ、パウーのときといい不意打ちで唇奪われてばっかで笑います。もう妻帯者でしょ!しっかりしなよ!ww

 

妻のパウーよりもヤキモチを妬くミロに「相変わらずだなぁ」とほのぼのしていたんだけど、「最後、何て言った?」のシーンは最高でした。
一言一言、言い聞かせるように、モノの道理を教え込むように言葉を紡ぐミロが怖い。
ポッと出の女がパンダの逆鱗に触れちゃうから・・・(アワワ

 

怒り狂うパンダにヒヤリとする場面もありつつ、毎回の如く劇場アニメのように盛り上げて最終決戦まで突き進んだ今回のお話。
サタハバキの問題も紅菱の問題もクリアして、シシも立派に成長して、うんうん良い話だったな〜〜

 

と、思ったのに、ラストどうゆうこと???????

 

え。え。

 

そのオジ様、なかなかふざけたキャラの中に王の威厳と父の愛を感じるところが結構好きだったんですけど????
ビスコ×パウー過激派のミロ推しの私としては一夫多妻マジ勘弁とは思っていたけど、まさか、シシがこうも血塗れの道を行くことになるとは思わなかった。

 

綺麗だと思っていたサブタイトル、最後まで読むと「業花」の文字が不気味に浮かび上がって見えるのですが・・・・・・
狂い咲きって、美しさに目を奪われる一方で、底知れないおぞましさがありますね。

 

ここからどうなるのだろう。
1巻ごとに綺麗にまとまっていた前巻までとは異なり、この新章からは長い物語が綴られていくのでしょうか。
楽しみです。5巻は冬かー!

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