朝比奈うさぎの謎解き錬愛術 /柾木政宗


朝比奈うさぎの謎解き錬愛術 (新潮文庫)
朝比奈うさぎの謎解き錬愛術 (新潮文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★☆☆
2018年11月刊。
「もたれ体質」の探偵と彼に付きまとうストーカー美少女のラブコメミステリー。
探偵が語り手&助手役で、探偵役がストーカーのヒロインの方です。その事実にちょっぴり切なくなる主人公が面白かったり。
ミステリーではなく、ラブコメとして楽しい作品でした。ロジカル推理がうさぎのように飛び跳ねていくのは、すべて愛ゆえに。
ていうかストーカーだなんだと騒いでるけど、主人公、満更でもないんじゃん・・・!

☆あらすじ☆
探偵の迅人は、ストーカーに悩まされている。とてつもなく可愛い朝比奈うさぎに。彼女は「迅人は私が好き」ということを証明する時にだけ驚異的な推理力を発揮する。行く先々で遭遇する謎多き殺人現場でも、いつも彼女の妄想錬愛術が炸裂して副産物的に犯人が判明してしまう。
残念イケメン探偵と偏狂ストーカー美少女(自称婚約者)の助手による、新感覚ラブコメ本格ミステリ、開幕。

以下、ネタバレありの感想です。

 

朝起きたら美味しいごはんを用意してくれる美少女がいる。

っていうパッと見は夢のような状況なのだけど、その美少女・朝比奈うさぎは主人公・望月迅人のストーカー。
家にいるのも鍵をあけて(物理)で不法侵入してるからという、普通に真面目にやばい子なのです。

 

そんなうさぎの決め台詞は「迅人さん、うさぎのこと好きなのですね」
何でも自分の都合のいいように解釈し、その鋼のポジティブメンタルで迅人の愛を確信しているうさぎ。
そして、その愛は時に難事件すら解決するポテンシャルを発揮するのです。

 

この迅人が絡むときだけうさぎが驚異の推理力を発揮するという設定こそ本作の肝。
普段は推理なんてできず、論理的どころか破綻した思考をしているくせに、「迅人はうさぎのことが好きである」という結論を出すためならサクッと事件の真相を解き明かしてしまうのです。
しかもめちゃくちゃロジカルに理路整然と説明してくれる優秀な探偵っぷり。
隣の探偵さんが切なくなるくらいには、覚醒したうさぎは完璧な名探偵なのです。

 

が、この推理って先に書いたように結論ありきなんですよ。
全然つながってないんだけどね!
途中までロジカルに事件の真相を説明していたのに最後の最後で「だから迅人さんはうさぎが好きなんです!」というどこから飛び出したか分からない結論に着地するのが何度繰り返されても笑ってしまう。説得力が秒で死ぬww
恋する乙女の「兎突猛進」で事件を暴かれた犯人たちの気持ちや如何に・・・・・・

 

さて、こんなにも暴走したうさぎの愛を向けられる迅人の方はというと、うん、お主、意外と満更でもないな?とツッコミたくなる感じ。
確かに可愛い女の子が一途に自分を慕ってくれたら悪い気はしないでしょう。
それはそうとしても、うさぎの奇行を見てもまだ「かわいい」と思えるあたり、相当毒されてますよね??半落ちどころか8割がた落ちてるやん。
「もう素直になってくっついたら?」って私がツッコミ入れたくなるのは仕方なくないです?
お姉ちゃんがうさぎを応援してる側にいるのも、弟の気持ちを正確に察してるからなのでは・・・・・・

 

まぁそういうわけでラブコメとして楽しい作品でした。
探偵役のうさぎが結論ありきのオマケな推理をするので、ミステリーはラブコメのおまけっぽい感じ。
最後に各エピソードが1本に繋がるスタイルなのにあまりワクワクしなかったのは、そういう雰囲気も影響してるのかな。

 

でもうさぎちゃんが可愛かったし満足。シリーズ化するなら続きも読みます。


 

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