茉莉花官吏伝5 天花恢恢疎にして漏らさず /石田リンネ


茉莉花官吏伝 五 天花恢恢疎にして漏らさず (ビーズログ文庫)
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前巻の感想はこちらから

評価:★★★★☆
2019年2月刊。
物覚えの良さを武器に出世街道を突き進む女官吏の物語第5弾。
新章がスタートしました。湖州編、になるのかな?
今回は地方官吏の不審死事件の謎を追う茉莉花の前に二人の男が現れ、なんとも不思議な関係を築いていくストーリー。
安定して面白かったです。特に終盤の盛り上がりが素晴らしい。
新キャラ二人のとぼけた感じも良かったし、続きも楽しみです!

☆あらすじ☆
新天地で出会った二人の男――。彼らの目的は!? 立身出世物語、第五弾!
“御史台”から手柄を奪ってこい――
またも皇帝・珀陽に無理難題を出された茉莉花は、州牧の不正疑惑と、亡くなった州牧補佐の死の真相を探るため、湖州へと赴任することに。
到着早々、御史台の有能で堅物な翔景(しょうけい)と、軽いノリで人の心をつかむのが上手い大虎(たいこ)との【偶然の出会い】を果たすが、それ以来、茉莉花の周囲で奇妙な出来事が起き始め……!?

以下、ネタバレありの感想です。

 

謎の死を遂げた湖州の州牧補佐。
自殺として片付けられた案件に「本当は他殺だった」という告発文が届いたことから、真相を探るため、茉莉花が州牧補佐の後任として派遣されることに。
この異動にあたり、珀陽はまたもや茉莉花に課題を突きつけるのです。「御史台の苑翔景から手柄を奪い取れ」と。

 

というわけで、治安の悪い地方都市・湖州に舞台を移して新章スタート。
そこで官吏の不正を暴く専門機関「御史台」の文官・苑翔景と、湖州の胥吏・封大虎という2人の男と出会った茉莉花は、何かと不審な彼らの動向に注意しつつ、溺死事件の謎を追うことになるのです。

 

この新キャラがとても楽しい人たちでした。
誰でもすぐ友達認定するような人懐っこさを見せつつ、言動の端々から違和感を隠せない大虎。
堅物で真面目な仕事人間ながら、なぜか茉莉花に対して不思議な距離感で接してくる翔景。

二人ともクセがありすぎる。疑ってくれ!と全身で訴えてるかのようでした。

 

特に翔景の変態気味なアプローチが面白すぎてw
女の子に気を使いすぎて気持ち悪い感じになってる、っていう大虎の解説に吹いてしまった。
まぁ結局は演技だったんですが・・・・・・演技だったのかな?演技じゃなくない?茉莉花はともかく子星の件は普通に変態案件では??(そこ突っ込んで茉莉花!見なかったことにしないで〜!)

 

一方の大虎については、間者にしては茉莉花に素性を見抜かれるレベルってどうなんよ?と思ったのだけど、素性を聞いて納得。
茉莉花の優秀さを知らなかったことも油断を招いたのかな。
そして流石に治安が悪い場所に女子ひとり放り込むような無慈悲なことはしないんですね、陛下。そりゃそうか。無茶振りばっかするからそのへんの信用がないんだよ。

 

結局、怪しすぎる二人に気を取られて調査が迷走してしまったわけだけど、これはどこまで珀陽の狙いだったのでしょうか。
うーん。この混乱も狙い通りな気がするなぁ。それくらいは自分たちで何とかしてね?みたいな。

あとは、まぁ、疑いをもって深く人物観察したおかげでラストの共闘に繋がったとも言えるかも?
普通に協力者として紹介されても茉莉花は当たり障りのないコミュニケーションで済ませていたでしょうし。
おかげで(?)最初は滑りまくっていた「お友だち」という言葉が、最終的になんともしっくりくる関係になった気がします。
まぁ友達というよりは同僚?協力者?なのかもしれないけれど。

でもこの3人の妙な距離感すごい好きです。特に仲良くはないんだけど、なんか仲良しだねって言いたくなる。
ラストの3人で顔を突き合わせてあれこれ知恵を持ち寄るシーンとか。

 

さて、迷走しつつ真相に迫るストーリーはラストで急展開を迎えました。
不審死事件の謎を紐解いた先に待っていたのは、予想外の大問題。めちゃくちゃワクワクします。
「手柄を奪い取れ」という珀陽の言葉の意味もわかったことだし、即席トリオが新たな問題を前にどんな活躍を見せてくれるのか楽しみです。


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