子守り男子の日向くんは帰宅が早い。 /双葉三葉


子守り男子の日向くんは帰宅が早い。 (角川スニーカー文庫)
子守り男子の日向くんは帰宅が早い。 (角川スニーカー文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

評価:★★★★☆
2019年2月刊。
癒やされるし、しみじみ良い話だ・・・・・・
幼い妹のお世話に奮闘する男子高校生と、クラスでは地味な彼の優しい一面を知った女子高生。
二人の不意打ちな出会いは、妹にかかりきりで自分のことを顧みなかった主人公の高校生活を変えていくことになるのです。
ジャンル的には子育てラブコメになるのかな?
学生の身で幼い子どもの世話をする主人公の心のうちを丁寧に追っていく作品で面白かったです。そして妹の可愛さは大天使級。
あと一歩盛り上がりがほしい気持ちもあるけれど、主人公の変化と成長に心がぽかぽかしました。
この先にもっと面白い展開が待っていそうだし、シリーズ化に期待します!

☆あらすじ☆
部活はなし、勉強も授業中に全力集中、友達付き合いはどこか他人事――高校生・新垣日向の放課後は両親の手助けと最愛の妹・蕾の育児のためにある。……学年のヒロイン・芹沢悠里が彼の子守り事情を知るまでは。
兄妹仲の良さと学校とは違う活き活きとした日向に魅了された悠里。放課後は新垣家に行き、週末は3人でデート。さらに天然陽キャ女子・恵那唯やクール系美少女の後輩・上月日和も絡んできて、日向の放課後は一気に賑やかに!
「私は日向君に楽しい学校生活を送ってほしい」「“師匠”って呼ぶね!」「好きです、先輩のこと」
WEB発、帰宅早い系男子のほのぼの学園ラブコメ、大幅加筆で書籍化!電子版にはさらに書き下ろしSS付きです!

以下、ネタバレありの感想です。

 

共働きで忙しい両親に代わり、妹・のお世話を頑張る高校生・新垣日向
学校が終わると即座に妹のもとへと馳せ参じ、休日も妹にかかりきり。
そうやって自分自身の人付き合いは最小限に抑えてきた日向はクラスでも地味で目立たない存在だった。
しかし、クラスメイトの芹沢悠里が蕾の可愛さに惚れ込み、蕾も悠里に懐いたことから、蕾の二人きりだった日向の日常は少しずつ賑やかに変化していくのです。

 

いやぁ、悠里が蕾ちゃんに惚れ込むのも分かります。蕾ちゃんホントめちゃめちゃ可愛い。
まさに理想の妹というか、どこにいけばこんな妹が降臨するんですか???と問い詰めたい。
うちの下のきょうだいはこんなに可愛くないんだが・・・・・・なぜ・・・・・・まぁ私は日向くんみたいに下の子の世話なんてしなかったし年齢も近いしな。
でも本当にすごいよ日向くん。
高校生であそこまで子育てに時間を割けること、それを続けていけること、それを苦としないこと。その全てがすごい。偉いというかすごい。高校生だよ?
たしかに蕾ちゃん可愛いからね。こんなに可愛いなら頑張れるのかもしれないけれど。
作者も言うように蕾ちゃんは作中最もファンタジーな存在ですよね。自分で書いちゃうんだと笑いましたw

 

とは言え、蕾のために勉強以外の高校生活を投げ出したことに対し、日向に葛藤がないわけではないのです。
というか盲目的に妹に時間を捧げていた少年が、ふと立ち止まって自分の在り方を見直す物語だったわけですよね、これ。「葛藤すべきである」ことに気づく話というか。

まだ高校生でしかない自分がそんな風に子育てに腐心することは歪ではないのか。
自分が他の何も出来ないことを、蕾を言い訳にしていないか?

お父さんと話し合うシーン、とても良かったなぁ。
聡い日向らしく自分の在り方を見つめつつも、決して蕾の存在自体を苦にしているわけじゃないのが素敵。
「蕾を言い訳にしてはいけない」っていう真面目で真摯で「お兄ちゃん」らしい考え方がとても好きです。
それに対するお父さんの応えもクールだったし、本当に良い家族だ。

 

さて、そんな風に日向に考えるきっかけを与えたメインヒロインの悠里。
天使級の可愛らしさを発揮していた蕾に負けず劣らず可愛いヒロインだったと思います。
前のめりに迫りつつ、時間差で冷静になってしどろもどろになってしまうところが本当に可愛かったw
蕾にメロメロになりつつ、優しい日向にも少しずつ惹かれていく悠里の心情の変化も丁寧に描かれていてときめきました。
自分で「名前で呼べ!」って言ったくせに、いざ名前を呼ばれるとフリーズしちゃう悠里かわいい。

 

基本的に悠里がメインヒロインとして日向とラブコメしていくんだろうけれど、気になるのは後輩・日和の存在。
日和、面倒くさい系女子かな?とか少し思っていたのに、自分の道は自分で考えて決める独立独歩の精神が格好良すぎて認識を改めました。
「日向先輩を追ってきた、って言った方がポイント高かったですか?」のセリフ良いよなー。めっちゃそう思ってたもんww

 

この日和の話が一応のヤマ場なのだと思うのだけど、個人的にはもう一声盛り上がりが欲しかったかな。
登場人物みんな素直な良い子だから話がスムーズに進みすぎてしまうきらいがあるかも・・・?
うーん、それはそれで悪くないんだよな。なんだろ。もう少しアクシデント的な何かが欲しかったのかな?うーん?

 

あれ?終わっちゃった・・・という物足りなさが少々あるので続刊希望です。三角関係が出来たところで終わってしまいましたしね。
蕾の前で修羅場すんなよ、と釘を打たれていたので蕾の前以外なら修羅場してもいいってことでしょう?(曲解)
よろしくお願いします!!


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