天才王子の赤字国家再生術3 〜そうだ、売国しよう〜 /鳥羽徹


天才王子の赤字国家再生術3 ~そうだ、売国しよう~ (GA文庫)
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前巻の感想はこちらから


評価:★★★★☆
さっさと売国して隠居したい天才王子の望まぬ快進撃を描く戦記ファンタジー第3弾。
今回もとても面白かったです。窮地にこそ冴え渡り、ニヤリと笑うウェインが格好いい!
でも彼は本当に逆鱗持ちのドラゴンですよね・・・・・・怖い怖い、くわばらくわばら。

☆あらすじ☆
帝国皇女との結婚話から始まった騒動を切り抜け、国内の地盤固めを進める王太子ウェイン。
そんな彼の下に隣国カバリヌより使者が到着する。大陸西側の一大宗教・レベティア教の主催する『聖霊祭』にウェインを招待したいというのだ。
「行きたくねええええええええ!」
西側に絶大な影響力を持つ『選聖侯』が集うイベントということで、ロクでもないことに巻き込まれるのはほぼ確定。
それでも隣国との友好のため、ウェインは渋々西へと向かうのだが――!?
クセ者だらけの国際舞台に、天才王子が本格デビュー!
大人気の弱小国家運営譚第三章、ここに開幕!!

以下、ネタバレありの感想です。

 

旧マーデン王国を占領したことでお隣さんになったカバリヌ王国
その国王オルドラッセから招待を受け、きな臭い気配を感じつつもカバリヌ王都へ出向くことになったウェイン。
そこで待っていたのは、未だ戦いを続けるマーデン解放軍との接触と、レベティア教の選聖会議に集まった選聖候たちとの邂逅だったーー という第3巻。

 

今回のお話、序盤から慎重に慎重に伏線が置かれていくため、話の進み方は割とスローペースだった気がします。
ウェイン自身が事態の全貌を把握するまでにも結構時間がかかっていましたしね。
一体何が起こっているのだろう?という疑問にとても焦らされました。

 

が、読み終わってみると構成の妙に唸るばかり。
オルドラッセの思惑やマーデン解放軍の問題もそうだけど、序盤のウェインの反乱分子釣り上げ作戦からして全部伏線とはなぁ。
その全てがラストで一挙に回収される展開はとても面白かったです。
特に老将ハガルのドラマは最高だった〜
「飛翔せよ、将軍ハガル。」のセリフには私まで感極まってしまいました・・・・・・ハガル将軍、めちゃめちゃ渋格好良いので今後の期待も大ですね。

 

それにしても、物語のスピード感を一変したウェインの凶行にはびっくり。
フラム人を迫害するレベティア教が関わってくる段階で嫌な予感しかなかったんですけどね。予想以上にウェインの思い切りの良さが怖すぎた。
計算早すぎだし、スイッチ入ると他国の王だろうが本当に容赦ないな・・・!

 

そんな自身の蛮行すら抜かりなく処理できてしまうウェイン。
その優秀さが心底恐ろしく、同時に、主人公としてこれ以上ないほどの魅力を感じます。
「後顧の憂いを利用するのさ」というセリフ、ウェインの強かさが詰まっていて、も〜〜そういうところだぞ〜〜〜と痺れました(笑)

 

さて、今回も色々な新キャラが登場。
ウェインたちに同行していたマーデンのゼノは、ラストでウェインの薫陶を感じる振る舞いに思わずニヤり。
まぁでもこの子は根が善良だからウェインの脅威にはならないのだろうけど。

今後最も要注意なのは選聖候のひとりカルドメリアでしょうね。
今回の騒動での彼女の暗躍っぷりは面白かったけれど、動機は享楽としても目的はどこにあるのだろう?
序盤で「ウェイン・サレマ・アルバレストと選聖候達の邂逅は、大陸西部に大炎を巻き起こすこととなる。」と書かれていたので、放火魔なカルドメリアさんは今後も大活躍するのは間違いないはず。ドキドキしながら期待(?)したいと思います。

 

3巻もさっそく重版して順調に売れている様子の本作。
4巻も刊行されるとのことで安心しました。
次回はウェインの学生時代の友人達が揃い踏みするらしいので、どんな話になっていくのか楽しみです。


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