錆喰いビスコ3 都市生命体「東京」 /瘤久保慎司


錆喰いビスコ3 都市生命体「東京」 (電撃文庫)
錆喰いビスコ3 都市生命体「東京」 (電撃文庫)【Amazon】【BOOK☆WALKER】

前巻の感想はこちらから


評価:★★★★★
めちゃめちゃ面白かったー!いやマジで最っっ高に面白かった!
1巻2巻に出てきた全ての設定・伏線がフルに活きる、まさに集大成たる第3巻。
錆に覆われた世界の謎も解き明かされ、これまでで最も強くSF的エンターテインメントを感じる内容でした。
ビスコとミロの絆も今まで以上に激熱で、終盤の見開き挿絵はしばらく見入ってしまうほど美しい・・・・・・
錆喰いビスコ、永遠に推せる。続きも楽しみに待っています!

☆あらすじ☆
――敵は“東京”。最強キノコ守りが“錆”が覆う日本の原点に立ち向かう!
島根を発ち、訪れた四国のキノコ守りの里で襲撃を受けたビスコたち。アポロと名乗る襲撃者は、あらゆるものを次々と「ビル」に変えてゆき――!?
今の日本を滅ぼし、2028年を復元しに来たというアポロ。過去VS現在。人類の未来を賭けた戦いが幕を開ける――!

以下、ネタバレありの感想です。

 

ビスコの故郷にて、新たなキノコ守りとして認められるための儀式を受けたミロ。
しかし直後、キノコ守りの里をはじめ日本中で謎の《都市》に襲撃される『全日本同時多発都市化テロ』が起こる。
その首謀者は今の世界を滅ぼし、かつて滅びた時代を取り戻そうとする古代人・アポロ
都市化の危機を前に、いがみ合っていた各勢力はパウ—を中心に協力態勢をとり、神格化されたビスコを旗頭として、埼玉南・東京爆心穴に突如として現れた巨大都市「東京」を攻めることになりーー

 

というあらすじを書くだけで、読んでいる時の興奮を思い出して一人でニヤニヤしてしまいます。

 

だってさぁ、都市が生えてくるって何!?
キノコみたいにニョキニョキ生えてくる「旧文明の建造物」が無機物も有機物も関係なく全て食い荒らして『都市』に変えるって何なの!?

 

かなりグロテスクで危機的状況なのに、絵面のインパクトと設定のハチャメチャ感が最高すぎる。
こんなのテンション上がるしかないでしょ・・・!

 

そして今回のビスコとミロ(+赤チロル=ホープ)の旅がまたすごい楽しいんです。

都市化の巻き添えになり誕生した、生命と都市の歪なキメラ「都市生命」。
産業の中心であることから都市化に綺麗に順応した兵庫のポートアイランド(ビスコたちの生体データを与えるくだり、最高にコメディしててめっちゃ笑ったw)
現在の日本の中枢でありながら、真っ先に「都市」に作り替えられてしまった京都(金閣かよ!)
そして懐かしの忌浜県にリニアで戻り、「東京」へと続くバージンロード(!)を突き進む。

作中で登場するギミックや展開のひとつひとつが、「巨大蟹に乗って弓矢でキノコを咲かして戦う」ビスコならではの突き抜けたセンスを感じます。
東京突入後の山手線VSアクタガワとか胸熱の極み。自分で線路を生成しながら襲いかかる山手線を相手に、八本脚と大鋏をボロボロにしながら蟹が一騎打ちで魅せてくれるとか信じられる??今回のアクタガワ、八面六臂の大活躍でしたね!
ああ〜〜〜〜〜〜〜〜、もうっっ、迸るエンタメに脳が痺れそう!!!

 

また、特に今回は「なぜ日本が錆化したのか」という物語の根本的なところに踏み込む内容。
そのため、SF色が今までより更に色濃くなり、1・2巻を上回る読み応えと高揚感を与えてくれました。
1巻のテツジンの話や、2巻の宗教絡みの話を伏線として回収する構成も綺麗なまとまりがあり、カタルシスも素晴らしい。
本当に超面白かった!なんでこんなに面白いの!?ってくらい面白かった・・・!

 

今回の悪役であるアポロが抱えていたドラマもまた切なくて良いんですよねぇ。
アポロ、純粋な悪たるケルシンハとは異なる魅力を感じます。
思い詰めちゃう系イケメンが大好物っていうのもあるけど(笑)、「マナー」を頑なに守る理由が一途すぎて泣ける。花吹雪演出に笑っちゃったのにお笑い要素じゃなかったのかよ・・・・・・おかげでラストの再会シーンは涙なくして読めませんでした。
まぁでもミロそっくりの「猫柳」とビスコそっくりの「赤星」でラブシーンを演じられるとソワソワしてしまうんだけどw

 

ラブシーンといえば!!

 

ついにミロの悲願(?)が達成されてしまいました。年貢の納め時という言葉が脳内を駆け巡る。
騙し討ちに死ぬほど笑ったけど、ご結婚おめでとうございます!

でもビスコも満更じゃないんじゃーーん!
作戦のためとか言いつつ婚姻関係続いてんじゃーーーーーん!!(ゴロゴロゴロ

恐妻にみえて貞淑、と思わせてやっぱり恐妻なパウーも可愛いすぎて可愛すぎて。
デート準備でキラキラするところとか乙女か!ってニヨニヨしました(でも元彼みんな首の骨が曲がってたってどういうこと・・・えっ、それ死んでない・・・?)
てかビスコの「あれを身内が壊しでもしたら、離婚させられちまう!」は不意打ちすぎて私が死んだ。「させられちまう」って、えっ、えっ、、

 

ところで「それにビスコは誰よりもすごい宝物を、ひとつ持ってる」「僕だよ!」と姉の旦那に言うミロを思うと何とも言えない複雑かつ絶妙なムズムズに襲われてしまう私がいます。
ミロ、自分たちの絆を「死が、分かつことのできないただひとつのもの」とも言ってますよね?夫婦関係は死が二人を別つときまでだもんね?
すごい・・・・・・錆喰いビスコすごい・・・・・・たとえ相方が結婚してもバディの絆こそが唯一無二だっていう主張が強い・・・!(それでいて血縁関係でもがっちりビスコを繋ぎ止めるミロが本当に強い)

 

思わず茶化してしまったけど、このビスコとミロが絆を確認し合って額をくっつけるシーン、めちゃめちゃ好きです。
イラストもすごく良かった。あまりにも二人の表情が素晴らしすぎて、しばらく目を離せませんでした。美しすぎる・・・・・・

 

なんか興奮のままに書き殴ってしまったけれど、3巻本当に楽しかったです。
ビスコがあまりにも神々しくなり(文字通り)、存在の尊さを極めたものだから「え、もしかして完結!?」と不安だったんですけど、シリーズはまだまだ続くようで安心しました。
4巻からは新章開幕。
予告編(?)のノリが最高だったし、ビスコ・パウー夫妻の新婚旅行(ミロ付き)で再開してほしいなぁ。

次はどんな冒険が待っているのか。続きを楽しみに待っています!

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「錆喰いビスコ3 都市生命体「東京」 /瘤久保慎司」への2件のフィードバック

  1. コメント失礼します。

    式場はどこ……? ここ…………?
    「友情」と「恋愛」、ふたつの「愛の形」がしっかりと描かれていて、今回も凄く熱かったです! 末永く爆発しろください。

    1. スズナリンゴさん、コメントありがとうございます。

      全てにおいて「愛」が深すぎて最高ですよね・・・!
      毎回毎回熱い展開と強烈な愛をぶつけてくる凄まじいシリーズです。
      相棒も夫婦もどちらも永久に爆発してほしい!笑

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