紅霞後宮物語 第零幕 三、二人の過誤 /雪村花菜


紅霞後宮物語 第零幕 三、二人の過誤 (富士見L文庫)
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前巻の感想はこちらから


評価:★★★★☆
2018年10月刊。
紅霞後宮物語の前日譚シリーズ第3弾。
いよいよ「例の事件」が発生しました。思った以上に本人たちが大混乱なのが笑いを誘う・・・・・・
そして徐々に若文林が現在の文林に近づいてきましたね。つまり、そう、残念な美形に。

☆あらすじ☆
小玉と文林、若き日の一夜の過ち――そして、すれ違う二人の心
異動、昇進、出征と、小玉の環境は目まぐるしく変化していく。さらに兄の死、初恋の人との再会……。そんな中、指揮官と副官として小玉と文林の関係は良好になっていた。しかし、予想外の事故が起こってしまい――?

以下、ネタバレありの感想です。

 

零幕第3巻のメインエピソードといえば小玉の大移動ならぬ大異動文林との一夜の過ちでしょう。

 

特に文林との件については、予想していた以上に当事者ふたりが大パニックで笑いが止まりませんでしたw

てか、文林、そうかー・・・それが初めてだったのか・・・・・・

職務感丸出しの後宮種馬生活に疲れ、枯れ果てた現在の文林を思えば、なんとまぁ、うん、何と言えば良いんだろう(混乱)

いや違うそこはいいんだ。
混乱に混乱を極める小玉と文林の会話は楽しかったし、「なかったことにする!」宣言にぽかんとする文林が不憫すぎてやっぱり楽しかったですし。
子どもの話だけは、本編での一件を思い出して切ないような、二人の変化に心がざわつくような、落ち着かない気持ちになったけれど。

 

むしろ私が混乱というかドン引きしたのはその後の文林の行動ですよ。
同僚が引くレベルで女遊びする理由が、小玉の想像していたような記憶の上書きだったらまだ良かったのに。
思い出したいからって・・・・・・アンタ・・・・・・
なんというか、こう、必死になって“感触”で思い出そうとしてる感じにゾワゾワゾワ〜〜〜っとしたんです。すごい実験っぽい。トライ&エラーな娼館通い。
自分のことも抱いてる相手のこともどうでもよくて、小玉に対する執着以外全てにおいて異様にドライ。そのくせ執拗。粘着質。
「うっわ・・・・・・文林だわぁ・・・・・・(引)」と思いました。この人、性根がブレなさすぎじゃない?
ほんと文林気持ち悪いわぁ。そういうところが好きなんですけど!

 

文林はさておき。
今回の小玉は流れ流され転々と異動を繰り返していきます。
その背景は最後に語られるのだけど、うーん、この頃から小玉と文林との関係性ってほんと変わらないんだね〜という気持ちでモヤモヤと。

この、相手を守ろう(文林の場合は少し違うか?)とするくせに秘密主義なところ。
こういうところが噛み合わないんですよね、この二人。

情報を共有するべき職務上の付き合いなら息ぴったりなのに、プライベートになった途端に歯車が致命的にズレてしまう。

相性がいいんだか、悪いんだか。

それでも小玉は文林を守ろうとするし、文林は小玉に執着する。
たぶん死ぬまでそういう関係なんでしょう。
その歯がゆさにドラマを感じるからこのシリーズは面白いのだけど。

 

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