茉莉花官吏伝4 良禽、茘枝を択んで棲む/石田リンネ


茉莉花官吏伝 四 良禽、茘枝を択んで棲む (ビーズログ文庫)
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前巻の感想はこちらから


評価:★★★★☆
2018年8月刊。
絶対的な記憶力を持つ天才少女の立身出世ファンタジー第4弾。
茉莉花の能力の長短どちらも掘り下げつつ、その両面から彼女の成長を描いていくところが本当に面白いシリーズです。
そして赤奏国編が今回でクライマックス。こちらも素晴らしい盛り上がりでした。
でも落ち着く間もなくこの引きはずるい!続きはよ!

☆あらすじ☆
赤奏国に借り出された白楼国の文官・茉莉花は、赤の皇帝・暁月の無理難題に見事応えたことにより、“宰相候補の海成との結婚”という引き抜き計画に巻き込まれていく。
一方で、赤奏国の内乱を完全に終結させるための最後の戦が迫っていた。
戦を回避したい茉莉花は、暁月に意見書を提出するが「あんたの案で誰が満足する?」と破り捨てられ……!?

以下、ネタバレありの感想です。

 

前巻ラストがなかなかの爆弾投下だったのだけど、蓋をあけてみれば「まぁそうなるよね・・・」というオチ。
あまり色恋方面には行き過ぎないのが良い塩梅です。
誰も彼も仕事に真面目な話なのだから、このシリーズはこれで良いと思う。

 

そうして始まった赤奏国編クライマックス。
茉莉花の赤奏国での仕事もいよいよ大詰めとなり、この内乱のなかで彼女がどのように成長していくのかが見どころとなる第4巻でした。

 

官吏としての有能さ。
人の心を持つということ。
そして人の欲を知るということ。

出向先の赤奏国で、力ある立場を与えられた「今」だからこそ見える景色がある、というのがすごく面白いです。
便利すぎる能力を利用しつつも縮こまっていた茉莉花の世界がのびのびと広がっていくのを感じる。
彼女の強みも弱みも含め、全てを知ることが成長へと繋がっていくんですね。このシリーズは成長の描き方が本当に上手いと思います。
できることをやればいいわけでもなく、できないことに挑めばいいわけでもない。
物事を俯瞰し視野を広く持つことを学び、官吏としての欲を考え始め、また一歩、茉莉花が能吏への道を歩んだことを実感するストーリーでした。

 

それにしても、茉莉花が自分の意見を通すためにやったことが意外すぎて笑ってしまいましたw
そうかー。皇帝たちにとってはそこがコンプレックスになるのか。
あれは確かにお手紙がなければ茉莉花からは出てこない発想かな。
そして知ったそばから容赦なくコンプレックスを撃ち抜きに行く茉莉花はやっぱり茉莉花だなと思いました。可愛い顔して可愛くないことをするのが茉莉花ですからねw

 

赤奏国で大きく成長した茉莉花。
彼女が次にどんな無茶振り仕事を任されるのか楽しみです。

・・・・・・と思ったらスパイ工作するの!?なにそれ楽しそう!!

いや途中の会話でそれっぽいフラグがあったから潜入工作的な仕事もあるんだろうなぁとは思っていたけれど。ワクワク。
続きもとても楽しみです。

 

そういえば、内乱が終結した赤奏国については新シリーズが始まるとか?
時系列はどのへんになるのかな?
皇帝夫妻の物語らしいのでこちらも楽しみです。

 

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