錆喰いビスコ2 血迫!超仙力ケルシンハ/瘤久保慎司


錆喰いビスコ2 血迫!超仙力ケルシンハ (電撃文庫)
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前巻の感想はこちらから


評価:★★★★☆
2018年8月刊。
錆に覆われた世界で、どんな時にも錆びつかない強い心を持つ相棒の戦いを描くシリーズ第2弾。
1巻に負けず劣らず面白くて、迫力があって、心を鷲掴みにするシーンが盛りだくさんでした。ひとつひとつのセリフが痺れるくらい格好いいんだよなぁ。
ビスコとミロの絆は留まるところを知らず、初めましてのキャラもお馴染みのキャラも皆そろって個性の強さが最高でした。
今後の展開が気になる話も出てきたことだし、続きも楽しみです!

☆あらすじ☆
《錆喰い》由来の特殊体質を治すべく、大宗教国家・島根を訪れたビスコたち。
しかし――そんな一行の前に野望の不死僧正・ケルシンハが立ちはだかる。不意打ちで胃を盗まれたビスコの余命は、僅か――五日!?
暴走した《錆喰い》体質で心臓にキノコが咲けば即アウト!
相棒・ミロとともに様々な宗教ひしめく島根の中枢《出雲六塔》に潜入した彼らは、はたして無事、元の身体を取り戻せるのか。そしてかつて立った頂点奪還を目論むケルシンハの暴虐に、相棒の絆は打ち勝てるのか――!?
熱い絆で射貫く怒涛の冒険譚、再び!

以下、ネタバレありの感想です。

 

不死となった身体を元に戻す手がかりを求め、『不死僧正』がいるという大宗教国家・島根へ乗り込んだビスコとミロ。
しかし、死にかけの老人にビスコの胃を奪われたことから、ふたりは摩錆天言宗の本拠地・出雲六塔で決死の戦いを繰り広げることになるーー というのが2巻のストーリー。

 

サブタイに「血迫!」と銘打たれるだけあって、今回の戦いは出血大サービスな流血祭りでした。
出血量的には前巻の比ではないのでは・・・・・・
ビスコが不死という最高に頑丈な身体を手に入れたせいで(?)、大怪我も重傷もやりたい放題。
なんといっても序盤に「胃」が抜かれて、腹に穴が開きっぱなしで話が進むんですから。
チロルが「おもしろ人間」呼ばわりしてたけど、最終決戦では頭に槍が刺さったまま動いたりもしてたし、本当におもしろい身体になっちゃって・・・!
ついでにミロまでおもしろ人間の仲間入りをしちゃったし、超人化が止まらないなこのコンビ!正直めっちゃ楽しい!

 

そんな超人コンビなビスコとミロだけど、彼らが人より優れているのは互いを信じ抜く心持ちなのだろうな・・・と改めて感じ入る話でもあって。
もうさー、最初の「僕に哲学はいらないよ。ビスコを信じれてればいいんだから!」の一言にぐわぁぁって悶てたのに、最終的にそれが全ての答えだったというのが構成的にも物語的にも最高すぎます。
このシーンの「すべからく神は己の内にいる。キノコ守りも、弓の神に祈るけど・・・・・・念仏を唱えるから、弓が当たるんじゃない。弓を当てるようになることが、神に祈るっていうことだ」というビスコの哲学もすごく好きです。
自分が信じるものを内に見つけ、その信じたものに向かって自己研鑽を積む。
そういう潔く強い信念に憧れずにいられない。
そして、「相棒を信じる自分」「相棒が信じる自分」を信じて戦う二人の絆の強さにも。
あとあと、ビスコが不死を治したい理由も最高すぎて、このエモさをどう表現すれば良いのか分かりません。生まれた時は違えども、死すべき時は同じに、ってか!好き!!

 

宗教国家を舞台とし「信仰」をキーワードとする戦いの中で、自分だけを孤独に信じ抜く老人と、互いの強い絆を信じる若者の対比を描ききる物語としても面白かったです。
特に敵であるケルシンハのブレなさがすごい印象的。あまりにもアクが強く、底なしに強烈な信念に圧倒されました。
ラストバトルの、このまま虚しく退場かな?と思わせての死に物狂いの攻撃とか衝撃的すぎて。
そして、そんな老人の妄執をふっとばすような爽快なWキック!!最高にスカッとしました。
最初に情けをかけたせいで大変な目にあったのに、死闘の果てに同じ情けをかける信念の強さも、蹴り飛ばしながら「おまえのそういうとこも嫌いじゃなかったぜ」と言い切れる快活さも、今回もビスコは最初から最後までめちゃくちゃ格好良かったです。

 

宗教都市への潜入とケルシンハ戦はどれも面白かったし、1巻おなじみのキャラクターたちの再登場にもテンションが上がりました。
チロルは相変わらずツッコミが面白いし(「こいつ、火事場でキスしてばっかだなっ!」にめちゃめちゃ笑った)、パウーは1巻以上に美しいわ格好いいわで本当好き。
ところでパウーの立場は「婚約者」ってことでいいんですか?ミロがしれっと外堀と既成事実を作ってません?どうなんでしょうか、ハムスターのビスコさん。
まぁどれだけヒロインが増えてもミロを超えることはできないと思うけれど!

 

あー楽しかった!
1巻に続いて2巻も劇場版アニメを見てるかのようにダイナミックな興奮に包まれる物語でした。
これはもう次巻以降も何の心配もいりませんね。期待しかない。
世界を覆う錆の謎について気になる話が出てきたし、続きがとても楽しみです。

 

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